RIZIN.28東京ドーム大会まであと1週間足らず。18年ぶりのMMAイベントの東京ドーム上陸。フジテレビでのゴールデンタイム中継も決定して機運は徐々に高まってきました。その流れにいっちょ噛み。バンタム級ジャパンGP全試合解説に引き続き、追加対戦カードの見どころもまとめていきたいと思います。
まずは斎藤裕(パラエストラ小岩)×ヴガール・ケラモフ(オリオン・ファイト・クラブ)のフェザー級ワンマッチから。
朝倉未来との手に汗握る大接戦を制して一躍時の人になった斎藤。昨年11月以来試合から遠ざかって修斗の世界王座も返上。ネット上でアンチが逃げてるだの、RIZINのベルトも返上しろだの騒ぎ出したタイミングでの出場決定。絶妙としか言いようがありません。
対戦相手はライト級王座に大手をかけているトフィック・ムサエフと同門のケラモフ。正直バーター感は否めませんが、その実力は地味に侮れない相手です。
RIZIN初戦は昨年2月のRIZIN.21でカイル・アグオン(スパイク22)と対戦。1R開始直後にフックでダウンを奪い、その後も要所でテイクダウンを奪って判定勝ちを収めています。
試合内容は決して派手さはありませんでしたが、ダウンを奪えるパンチを持ち、テイクダウンも出来るし、逆に倒されない腰の重さも持っている。立っても寝ても安定して試合が出来るのは何とも不気味です。
そんなケラモフに対して斎藤はどんな試合運びを見せるのか。思い出されるのが2019年5月の修斗でのアギー・サルダリ(スポーツヴィジョン)戦。腰が重くテイクダウンしてもすぐに立ち上がるサルダリに手を焼き、逆にテイクダウンを許す苦しい展開。僅差ながら判定負けを喫しました。
あの時の同じ国際戦。どうしても重なってしまうのは私だけでしょうか。もちろんRIZIN参戦してからの斎藤の充実ぶりを考えたらねじ伏せる可能性も充分。でも嫌な予感がするのがネガティブ思考の悪くクセですね。アンチの雑音を封じて引き続きRIZINフェザー級の中心人物となるか。資金石となる一戦を迎えます。