UFC306:セミファイナル・アレクサ・グラッソ vs. ワレンチナ・シェフチェンコ

女子フライ級タイトルマッチ5分5R。シェフチェンコ1位。女子P4Pランキングではグラッソ1位、シェフチェンコは3位。

王者グラッソ2度目の防衛戦で、シェフチェンコとはこれで3連戦。ストロー級からフライ級に上げてから4連勝でタイトルに挑戦したが、その時点のランキングは6位。当時の印象ではグラッソは谷間の挑戦者で、オッズも大幅なアンダードッグ。期待されてはいなかったところで、シェフチェンコのバックスピンキックに合わせて背中に乗ってチョークを决めるという作戦が当たり、ビッグアップセットを成し遂げた。昨年9月のダイレクトリマッチは初戦よりも競った内容となり、メディアのジャッジも半々で割れる僅差の内容となったが、最終ラウンドに10-8をつけたジャッジが物議を醸してのドロー。お互いTUFコーチに就任しての3連戦目が組まれることになった。初戦こそチョークで勝利したが、武器はボクシング。31歳。

シェフチェンコはグラッソとは逆にバンタムから落としてきた選手だが、バンタムでもタイトル戦でアマンダ・ヌネスをスプリット判定まで追い込んでおり、TUFで新規契約した選手がほとんどだった当時の女子フライ級では無双状態。しかしタイラ・サントスには苦戦し初のスプリット判定まで持ち込まれると、グラッソにフライ級初黒星。前戦は互角の内容ではあったが、2Rにキャリア初のノックダウンを喫するなど、年齢的な衰えを感じさせている。オッズもフライ級に落としてから初のアンダードッグに。36歳。

TUFの撮影を挟んだこともあり、両者1年ぶりの試合で、女子フライ級タイトル戦線も1年停滞。この試合のバックアップファイターを務めているランキング2位でUFC7戦全勝のマノン・フィオロも34歳と若くないこともあり、どちらが勝つにせよ、完全決着となって欲しいところ。

グラッソ詰めて右を入れた。また右を出したがヘッドスリップでかわしたシェフチェンコがカウンターをヒットさせる。グラッソの右に右を返す。グラッソ詰めていく。シェフチェンコカウンターのタックル。脇を差したグラッソだがシェフチェンコそのままテイクダウン。グラッソのガードに。下から仕掛けを狙うグラッソだが、密着して防いでいるシェフチェンコ。フックスイープを狙うと三角へ。上体を起こして防ぐシェフチェンコ。腕十字に移行するが肘が抜けていて解除する。またガードに戻した。シェフチェンコ上からパウンドを落とす。ガードから首をギロチンに抱えようとするグラッソだが外れた。肘を一発落とすシェフチェンコ。グラッソ立とうとしたがシェフチェンコマウントに。グラッソが亀になりバックマウント。チョークを狙ったがホーン。

1Rシェフチェンコ

2R。右で出るグラッソだがステップでかわしたシェフチェンコ。飛び込んで右フックを入れたシェフチェンコ。また飛び込むとタックル。テイクダウン。グラッソラバーガードに捕らえたが外れてクローズドガードに。上半身を固めて足を一本超えたシェフチェンコ。肩固めを狙っていく。ディフェンスしているグラッソ。また下から三角クラッチするが、体を反らしてディフェンスしているシェフチェンコ。また腕十字に入るが肘が抜けている。サバいてパスしたシェフチェンコ。サイド。グラッソが亀になる瞬間にバックに回ろうとしたが、グラッソスクランブルで脱出。シェフチェンコタックル。スプロールしたグラッソをがぶると上になったシェフチェンコ。またパスしてサイド。グラッソ横三角。三角で捕らえていない方の腕にキムラを狙ったが、シェフチェンコ腕を体の中に入れてディフェンス。グラッソ腕十字に移行しようとしたが防がれて失敗。ホーン。

2Rもシェフチェンコ

3R。ステップせず待ちのシェフチェンコ。グラッソはローを蹴り牽制。グラッソも出られない。出たところにパンチを返したシェフチェンコ。グラッソが出てパンチを入れたところに首相撲ヒザを入れたシェフチェンコ。またタックル。スプロールしたグラッソ。今度は離れた。グラッソパンチで出るが詰めきれない。シェフチェンコタックル。ベストタイミングでテイクダウン。すぐハーフに。早めに抜けないといけないが固められているグラッソ。マウントに。ガードに戻すグラッソだが足で引き剥がそうとするが離れないシェフチェンコ。またハーフにするとパンチを入れるシェフチェンコ。固められ動けないグラッソが残り15秒でブリッジ返しを狙ったがバックマウントを取られた。ホーン。

3Rシェフチェンコ。グラッソはほぼ判定勝ちはなくなる。ライブオッズは大差でシェフチェンコがフェイバリット。

4R。グラッソジャブで出る。タックルに来たシェフチェンコの首をギロチンに抱えて倒れ込んだが、掛かりが浅いか?ローリングして下になったシェフチェンコ。だが、さらに半回転して上に。もう腕が喉元には入っていないが抱えているグラッソ。外れた。またグラッソのガードに。シェフチェンコ肩固めを狙いつつハーフに。下で固められ動けないシェフチェンコ。またブリッジしたグラッソだがその瞬間にマウント。肩固めの体勢だが浅い。足を絡めてハーフに戻したグラッソ。サイドに出たシェフチェンコ。がっちり固めている。クルスフィックスで固めた。返そうとするグラッソだが返せずホーン。

4Rもシェフチェンコ

5R。ジャブで出るグラッソだがシェフチェンコ左を返す。詰めたグラッソにシェフチェンコワンツー。タックルは切ったグラッソ。グラッソ逆にタックルへ。ボディロックでケージに押し込む。崩してバックマウントになるが、シェフチェンコケージを蹴って脱出。四つから逆にシェフチェンコがテイクダウン。しかしグラッソすぐにケージを使って立つ。離れたがシェフチェンコタックル倒されたが首を抱えて後方に投げると立ち上がるグラッソ。シェフチェンコ放さず四つでクラッチしてケージに押し込む。大内刈りを狙ったグラッソだが、シェフチェンコが切り返してテイクダウン。グラッソすぐにケージを使って立つが残り1分。離れた。四つになったグラッソだがシェフチェンコが押し倒しテイクダウン。ブリッジから亀になったグラッソからバックマウントに。両者バックマウントで殴り合いタイムアップ。

判定三者50-45でシェフチェンコ勝利。

判定ながら1Rも渡さない完勝。テイクダウンからの押さえ込みが強く、グラッソはほぼ逃げられず。

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