UFC308:セミファイナル・ロバート・ウィテカー vs. ハムザト・チマエフ

ミドル級5分5R。ウィテカー3位、チマエフ13位。

6月のサウジアラビア大会のメインで組まれていたが、チマエフの直前の欠場により流れていた試合。

元王者ウィテカーは、メインでタイトルに挑戦するホロウェイ同様、王座から陥落した相手以外には負けない、不動のランキング1位の座を長く保持していた。ウィテカーを破ったアデサニヤがその階級の絶対王者となり、多くの挑戦者を返り討ちにする一方(ペレイラには敗れたが、ダイレクトリマッチでリベンジすると階級を変更)、ウィテカーもまた下から上がってくる選手の壁となって立ちふさった。が、昨年7月にウィテカーはDDPことドリカス・デュ・プレシにKO負け。DDEPがストリックランドを下して王者となり、さらにアデサニヤも下して防衛に成功したことにより、ミドル級は新たな時代に突入した感がある。ランカーでもウィテカーと同年~年上の世代を、年下の新たな選手たちが下していくことが増えてきた。それでもDDPに敗れてからはパウロ・コスタとイクラム・アリスケロフに連勝しており、まだタイトル挑戦圏内にいることは間違いない。33歳。

チマエフは2020年、アブダビでのUFCデビューから、UFC史上最短となる66日での3連勝を達成。しかし、その後はコロナの後遺症により、一時引退を表明するほどに苦しみ、復帰したが試合頻度は低下。ネイト戦での大幅体重オーバーなど、トラブルが増えてきた。現状、アメリカのビザが発行されず(チェチェンの首長・ラムザン・カディロフと親しいためと言われる)、アメリカ国外でしか試合ができない。前戦は直前の代役出場となった元ウェルター級王者カマル・ウスマン相手に判定勝ちしたが、ウスマンが急遽の階級転向での試合だったため、ミドル級トップファイターとの対戦はこれが初となる。王者DDPと同じ1994年生まれの30歳。

いつも通りスタンスが広い構えでステップするウィテカー。チマエフタックル。ボディロックして寝かせようとする。こらえるウィテカーだが膝を着いた。チマエフハーフバックでバッククリンチ。足のフックを外したウィテカー。チマエフ放さずヒザを打ち込む。両足フックしたチマエフ。しかしウィテカー足のフックを解除し反転。が、すぐに組んでまたバックに回るチマエフ。バックからコツコツ殴るチマエフ。また両足フックするが、すぐに動いて片足のフックを解除したウィテカー。なおもバックに着いているチマエフ。チョーク!ウィテカーすぐタップ!

アゴの上からのフェイスロックだったが、ウィテカーのタップが早かった。ウィテカーはアゴを負傷したとのこと。よほどタイトに入ったのか。それまでチマエフにバックコントロールされ続けたが、決定的な場面を許さずに対処は出来ているように見えていただけに残念。

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