【SUG19】ファウラーの持つ無差別級王座奪取へ、石井慧「5分で決めたい」&「バック防御は百発百中」

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【写真】J-MMA、J-Grapplingに石井慧が馴染んでいるのは嬉しい限りだ (C)MMAPLANET

20日(日・現地時間)にチェール・ソネン率いるノーポイント&サブオンリーinケージ大会=SUG19が開催される。

ドナルド・セラーニ✖ハファエル・ドスアンジョス、ライアン・ベイダー✖アンソニー・ジョンソンなど豪華カードが揃った今大会のメインで石井慧がメイソン・ファウラーの持つSUGアブソリュート級王座に挑戦する。

この試合を前に日本に滞在し、グラップリングのトレーニングを行っていた石井をIGLOOでの練習後にインタビューした。


──SUG19出場前に日本に滞在している石井選手ですが、この時期になぜ日本へ。

「一つは格闘技と違う仕事が日本にあったことと、またヨーロッパ全域がロックダウン状態になったからですね。クロコップ・ジムはプライベートジムなのでジムの人間同士は練習できるのですが、他の柔術ジムの選手が来ることができないので、なら日本に早めに入って練習をしようと」

──日本で練習するのはいつ以来でしょうか。

「結構やっていなかったですね。でも以前と違って、IGLOOやGENスポーツアカデミーという良い空気のなかで練習ができています。

MMAと柔術ではパスガードも違っていて。IGLOOでしっかりと教えてもらいました。MMAだと立たせないようにタイトに行きますが、座ってくる相手にはスペースがありますし。その辺りのことを教えてもらっています。パスガードのバリエーションは増えましたね。

アームバーもイチから見つめなおしました。足関節のディフェンスもしっかりと教えてもらっていますし。GENでも山田(崇太郎)さんや岡見さんにグラップリングとケージレスリングを教わってきました。

高阪さんとも練習させてもらったのですが、日本では細かいディティールを教えてもらえますね。外国人に尋ねても、その細かいことがなくてもいけるので、僕がソコを知りたいということが理解してもらえなくて」

──また日本に拠点を置きたくなりませんか。

「いえ(苦笑)。クロアチアの方が日常生活が楽で。日本はやっぱり皆が忙しそうです。クロアチアでは練習以外はゆったりできていますからね。

ただ日本での仕事も継続的に続きますし、来日するとしっかりと練習できる環境ができたかと思います」

──SUGに出るのはいつ頃に決まったのですか。

「9月にドイツのEMCで試合をする前からですね。もともとチーム・クエストのマネージャーだった人間から連絡を貰って。SUGはそれまでに見ていたので、出ようと思いました」

──メイソン・ファウラーは本戦は時間を稼ぐのみ、オーバータイムで勝つことに集中しているような選手という印象があります。

「その通りですね。ヴィニー・マガリャエスとは本戦で1度もグラウンドへ行かず、疲れないように延長での勝ちを狙っていました。その前のクレイグ・ジョーンズの時も、本戦で勝負を賭けるということはなかったですよね」

──そこがSUGを見ていて、痛感するところです。本戦の5分は何なんだと。

「僕はMMAファイターなので、5分間ガンガンに攻めようと思います。ただし逃げようとしている相手に5分というのは短いですね。だから毎日のようにオーバータイムの練習をやっています。

イゴール(タナベ)や岩本(健汰)さんと作戦を練りながらやっています。シートベルトは一つ、良い逃げ方を岩本さんに授けてもらって。これは100発100中です」

──おぉ。それは楽しみです。対して、石井選手が攻めの時はシートベルトかスパイダーウェブ、どちらを?

「アームバーです。バックは下手くそなので(笑)堅くいこうと思います。ただ、その前の5分で勝負を決めたいですね。本来はテイクダウンを狙いたいですけど、ファウラーは座ってくるでしょね」

──体重を浴びせた投げが見たかったです。

「スタンドはやってこないと思うんです。だから座ったところをパスで圧力を掛けようかと練習しています。組まずに座れるルールなので。パスでサイドから抑えて、最初の5分でどうにかしたいですね。

5分は逃げてオーバータイムに賭けてくる人間だからこそ、僕は動きのある面白い試合にしたいです。その結果、相手を削ることができると思いますし」

──今回のSUGは高名なMMAファイターが多く出場します。

「凄いですよね。モチベーションが上がります。カウボーイやクレイグ・ジョーンズまで出てきます。ただコロナの影響で大会が急になくなったり、今は開催地のポートランドは隔離措置を行っていないですけど、急に自主でもなく強制になることもあり得るので、そこは怖いですね」

──この大会に出ることで、2021年の活動を見据えている部分はありますか。

「いえ、良い大会なのでここに一点集中しています。この試合はこの試合ですし、来年もMMAを中心に戦っていくつもりです」

──今年はHEATとEMCに出て、後者では不可解な判定負けを喫しました。来年はどこを舞台に戦っていく予定ですか。

「あの判定はプロモーターもいっちょ噛んでいたんじゃないかと思って、距離を取っています。来年に関しては、まずはHEATで戦おうと思っています」

──そういえばHEATの9月大会は当初の予定ではリングで行うと聞いていたのでカバーできなかったのですが、結局はケージで行われていたことを知って驚きました。

「そうなんですよね。僕もリングだと聞いていました。で、写真を見たらケージだったんです(笑)。だから、次はケージだと思います。日本は自主隔離があるんで、2週間前に来日すると思います」

──自主隔離といえば石井選手は陽性になったことを公表していましたね。

「ハイ。熱は出なくて、悪寒が3日ほど味覚障害が1週間ぐらいありました」

──味覚障害ですか……。日本の格闘技界は現状、名前の公表などはありません。ここIGLOOはジムで感染したことを発表していましたが。

「まぁ日本だからしょうがないですね。吊し上げを食らいますからね。犯人捜しみたいになりますからね。それに、子供がいじめられたりするみたいですし。まぁ公表するのもしないのも個人の自由で良いかと思います。

僕の場合はジムの皆が罹患していたので。医者からはまた感染する可能性もあるけど、6カ月ほどはないだろうと言われています。ただ疾患がある人やお年寄りのこともありますからね。一応は日本に来る時には、PCR検査も受けて陰性でした」

──そのなかで9月にMMA、12月にグラップリングの試合があったということですね。

「充実していると思います。毎日、2部練習ができているので」

──まずHEATで戦うということですが、その後の予定としては?

「ACAから話を貰っているので、ロシアで戦うことになるかと思います」

──石井選手、修羅の道を行っていますね……。

「なんか好きなんですよね(笑)。ACAのヘビー級でやっていきたいと思います」

──その前にSUGでのベルト奪取、期待しています。

「凄く良い機会なので5分間、動きのある面白い試合をして一本を取ろうと思います。UFCファイトパスで応援してください」

■SUG19視聴方法(予定)
12月21日(月・日本時間)
午前8時00分~UFC Fight Pass

■SUG19対戦カード

<SUGアブソリュート別級選手権試合/5分1R>
[王者]メイソン・ファウラー(米国)
[挑戦者]石井慧(クロアチア)

<SUG女子王座決定戦/5分1R>
アマンダ・ローウェン(米国)
フェリシア・スペンサー(カナダ)

<5分1R>
ハファエル・ドスアンジョス(ブラジル)
ドナルド・セラーニ(米国)

<5分1R>
ブレント・プリマス(米国)
クレイグ・ジョーンズ(豪州)

<5分1R>
ライアン・ベイダー(米国)
アンソニー・ジョンソン(米国)

<5分1R>
ガブリエル・チェコ(ブラジル)
ケビン・ケイシー(米国)

<5分1R>
クリス・レンシオーニ(米国)
アンドリュー・アレキサンダー(米国)

<5分1R>
フィリップ・シュワルツ(米国)
アレックス・ラーミー(米国)

<5分1R>
ガブリエル・チェコ(ブラジル)
ケビン・ケイシー(米国)

<5分1R>
チャールズ・グリピン(米国)
ポール・カウフマン(米国)

<5分1R>
デヴィッド・ガルモ(米国)
デニー・プロコポス(米国)

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