<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ファブリシオ・アンドラジ(ブラジル)
Def.3-0
佐藤将光(日本)
サウスポーからグローブタッチでオーソに構えたアンドラジが、右ローを蹴る。佐藤も右ローを蹴り返し、左ボディからローのコンビを見せる。右を伸ばしたアンドラジは、ワンツー。下がりたくない佐藤は、外を取りシングルレッグへ。切ったアンドラジがエルボー、ケージに押し込まれても即入れ替えて左エルボーを打っていく。
ここで佐藤はカニバサミから足関節を狙ったが、アンドラジはすぐに足を抜き、巴十字にも反応してスタンドへ戻る。序盤の仕掛けを防いだアンドラジは、ローに左を合わせていく。さらにテイクダウン狙いをすかしてエルボーと高度な動きを見せるアンドラジに、佐藤のテイクダウン狙いは通じない。
それでも前に出る佐藤はテンカオを受け、ケージに詰められる。ここでパンチをかわして右を打ち込んだ佐藤、アンドラジはMMAグローブでのパンチの交換に応じて、互いに間合を図る。佐藤は左からロー、ここで組むがアンドラジは左エルボー、右ヒザを繰り出す。佐藤も右を返して、真っ向勝負の打ち合いで引かず初回が終わった。
2R、前に出た佐藤を受け止めて細かい左エルボーを連打するアンドラジが、左フックを振るう。さらに右から左と、鋭いパンチを伸ばすアンドラジは組んではヒザ、そしてエルボーで、佐藤のダーティーボクシングを上回る。カカトを腿に入れる佐藤に対し、アンドラジは左エルボーを続け、佐藤の飛びつき系の動きは察知して離れる。
アンドラジは蹴りを交えてプレッシャーを掛け、スイッチして左ミドルを入れる。佐藤がワンツー&ローも、アンドラジのローで体が回る。佐藤が右アッパーを打ち込むと、アンドラジが下がる。しかし、これも誘いでカウンター狙いのアンドラジは、自ら前に出てクリンチへ。
離れた佐藤はロー、左右に動き前に出ると頭がアンドラジに直撃する。同時にヒザを急所にもらった佐藤は、インターバルが必要に。アゴをカットしたアンドラジとともに試合再開に応じた佐藤はダブルレッグへ。ケージに詰めるも、テイクダウンを奪えずアンドラジが受けの強さを見せ、ボディにヒザを突き刺す。急所の後のこの一発は厳しいように見えたが、佐藤はスピニングバックエルボーを入れて距離を取り直し、非常に見ごたえのある5分が終了──試合は最終回へ。
3R、サウスポーのアンドラジが左ミドル、続いて右を伸ばす。佐藤も右フックを返し、左ミドルには右ローと真っ向勝負が続く。しかし、佐藤の前進に下がりながらパンチを合わせ、ワンツーで踏み込むなどアンドラジが試合をリードする。佐藤も首相撲に右フックを当てて離れ、左ストレートを決める。左構えが続くアンドラジに一瞬のボディロックテイクダウンを決めた佐藤は、スクランブルでバックに飛び乗るが前方に振り落とされる。
確かな防御力を見せるは、ゼロ距離で細かいエルボーを繰り出し、佐藤はカーフを連続で入れる。エルボーで左目尻をカットした佐藤が、テイクダウンを決めるとアンドラジはヒールへ。体を捻り、殴りながらバックを制した佐藤に対し、ここもアンドラジが巧みに前方に落とす。
残り30秒、試合がスタンドに戻ると佐藤の回転ヒジをブロックしたアンドラジがワンツーからスリー、前に出た佐藤に左フックを打ち込む。佐藤も左を返し、タイムアップに。
高度なMMAを繰り広げた両者、ジャッジは3人ともアンドラジを支持した。佐藤は拍手をして、アンドラジとハグ。際の打撃で佐藤のダーティーボクシングをムエタイで上回ったアンドラジは「佐藤は本当にタフだった。タフなことは分かっていたけど、それ以上だった。誰がマッチメイカーか知らないけど、ランク2位の選手と試合を組んでくれて感謝している。次はタイトルだよ。皆が僕の力を疑っていたと思うけど、自分を信じて力を見せることができた。準備はできている」と話した。
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