【UFN187】タッカーと再起戦、沖縄にルーツを持つダン・イゲ「25分を戦い、15分なら何でもできる」

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【写真】計量を終え、あとは試合開始を待つばかりだ (C)Zuffa/UFC

13日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXでUFN187:UFN on ESPN+45「Edwards vs Muhammad」が開催される。

同大会では昨年7月のカルヴィン・ケイター戦の敗北から、再起を誓うダン・イゲが、ギャビン・タッカーと戦う。

7連勝こそならなかったが、UFCで6試合連続で勝利を挙げることができる選手がどれだけにいるのか。そのダン・イゲは日系ハワイアン、沖縄にルーツのある彼が日本MMAとの思い出と、今回の試合への意気込みをZoomインタビューで話してくれた。


──ギャビン・タッカー戦が今週末に迫ってきました(※取材は現地時間の3月9日に行われた)。今の調子はいかがですか。

「前の試合から8カ月、この間しっかりと練習してきたから絶好調だよ。過去最高の体調で、ギャビン・タッカーのようなタフな相手と戦えてワクワクしている」

──8カ月のインターバルは少し長かったですね。

「僕自身は何も問題なかった。ただ、それ以前は18カ月で6試合も戦ったから、今回の試合のない間にもう一度集中力を取り戻せた。技術的にも自分を見直すことができたしね。体の反応を見て、気持ち的にもハングリーさを取り戻したよ。

試合がない間も時間を無駄にはしなかった。いつもジムにいき、成長してきた。この間に新しくなったダン・イゲを試合で見せたいと思う」

──前回の試合はカルヴィン・ケイターに敗れましたが、それ以前はミルサッド・ベキッチ、エジソン・バルボーサを破るなど6連勝でした。しかし、あの1敗でまたタイトル挑戦権を待つ列で並び直しが必要になりました。

「このスポーツに身を置いている限り勝ち負けはついて回る。6連勝しながら、前回の試合で負けてしまったのは残念だけど初めてUFCでメインイベントを戦い、5Rも経験できた。あの試合で学んだことは多いよ。25分間戦う経験は、お金で買うことはできない。だから、きっと強くなれたはずだ。あの試合結果で支払った代償はギャビン・タッカー戦で回収させてもらうよ」

──25分間の試合で一番学べたことは何ですか。

「一番の違いは気持ちの持ちようかな。25分間戦ったことで、15分の試合は気楽に考えられるようになった。ハイペースで戦い続けることができる。15分間なら、何でもデキる。それが分かったよ」

──ところでイゲというファミリーネームですが、ダンの出身地であるハワイ州の州知事はデイヴィッド・イゲという沖縄からハワイに移住した日本人の血が流れています。

「州知事と関係はないけど、僕のルーツも沖縄だよ。僕はクォーターで、父はハーフジャパニーズだ。母は太平洋の島々の血が流れている。そういうファミリーヒストリーはイカしているよ。

僕が生まれ育った環境がどれだけ日本の影響を受けたかは分からないけど、柔術を最初に習ったサンセットビーチ柔術のコーチはエンセンとイーゲン井上の練習仲間だったんだ。柔術とMMAデベロップメントというジムで、トレーニングを始めた。

ハワイの人間にとってマーシャルアーツをすることは文化だ。そして僕にとってプロMMAの2戦目はパンクラス・ジャパンとの対抗戦だった。僕はハワイ代表として、日本人と戦ったんだ(※2015年2月6日、中島太一にスプリット判定負け)」

──パンクラス・ハワイ大会では戦った中島選手は15戦ほどのキャリアが既にありました。

「ナカジマは経験豊かなファイターだったけど、僕にとってはハワイ代表として戦えて凄く大きな経験になった。スプリットで負けたとはいえ、彼と3R戦えたことがUFCファイターになれる道を進むことができるきっかけになったと思っている。

あの時はナカジマに勝って、日本で戦いたいという希望を持っていたけど、ラスベガスに移り住み僕の目標も変わった。でも日本はこのスポーツの大きな歴史を創ってきた国だから、引退するまでに必ず日本で試合をしたいと思っている」

──ところで今、MMAでは多くのハワイアン・ファイターが活躍していますね。

「ハワイはタレントの宝庫だよ。ただし、しっかりとしたマネージメントが存在していないんだ。選手を育てるという意味でもハワイのベストファイター同士が試合をして、レコードを傷つけあっている。そうやって上に行く機会を失う選手も少なくない。

どうすれば良いか分からないけど、このハワイの状況を改善していくのが僕のゴールなんだ」

──その夢が実現するためにも、今回の試合も含め全てが大切になってきますね。

「ギャビン・タッカーは3連勝中のウェルラウンダーだ。柔術も黒帯で、僕らは似ているかと思う。打撃を多用し、テイクダウンに行くという点でも。きっと見ていて楽しい試合になると思うよ。ファンはファイアーワークス、2台の車の激突を楽しんでほしい。

成長したところを全て見せて、打撃、レスリング、グラップリングという全ての局面で上回り、僕の方が優れたファイターだと証明するよ」

──ダン、ありがとうございました。

「こちらこそ、MMAの大切な歴史を持つ日本のファンに僕のことを伝えてくれてありがとう」

■視聴方法(予定)
3月14日(日・日本時間)
午前7時~UFC FIGHT PASS

■UFN187計量結果

<ウェルター級/5分5R>
レオン・エドワーズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
ベラル・モハメッド: 170ポンド(77.11キロ)

<ライトヘビー/5分3R>
ミシャ・サークノフ: 205ポンド(92.99キロ)
ライアン・スポーン: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
ダン・イゲ: 145.5ポンド(66.0キロ)
ギャビン・タッカー: 146ポンド(66.22キロ)

<バンタム級/5分3R>
ジョナサン・マルチネス: 136ポンド(61.69キロ)
デイヴィー・グラント: 135.5ポンド(61.46キロ)

<フライ級/5分3R>
マテウス・ニコラウ: 125.5ポンド(56.92キロ)
マネル・ケイプ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<ミドル級/5分3R>
エリク・アンダース: 186ポンド(84.37キロ)
ダレン・スチュワート: 185.5ポンド(84.14キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
アンジェラ・ヒル: 115.5ポンド(52.38キロ)
アシュリー・ヨーダー: 116ポンド(52.62キロ)

<フェザー級/5分3R>
シャルル・ジョーダン: 145.5ポンド(66.0キロ)
マルセロ・ロッホ: 145.5ポンド(66.0キロ)

<バンタム級/5分3R>
ハニ・ヤヒーラ: 136ポンド(61.69キロ)
レイ・ロドリゲス: 135.5ポンド(61.46キロ)

<ライト級/5分3R>
ナスラ・ハクパレス: 156ポンド(70.76キロ)
ラファ・ガルシア: 156ポンド(70.76キロ)

<女子フライ級/5分3R>
コートニー・ケイシー: 126ポンド(57.15キロ)
JJ・オルドリッチ: 125.5ポンド(56.92キロ)

<女子ストロー級/5分3R>
ジン・ユ・フレイ: 115.5ポンド(52.38キロ)
グロリア・ジ・パウラ: 115.5ポンド(52.38キロ)

<ウェルター級/5分3R>
ジェイソン・ウィット: 171ポンド(77.56キロ)
マシュー・セメルスバーガー: 169.5ポンド(76.88キロ)

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