UFC265:第8試合・ボビー・グリーン vs. ラファエル・フィジエフ

ライト級。

グリーンは2013年にStrikeforceからUFCに契約移管された数少ない生き残り選手で、UFCではここまで7勝6敗1分けと、ランキングには入らない程度に勝ったり負けたりしている。これがキャリア40戦目となる34歳。バックボーンはレスリングで、27勝中8KO9一本勝ち10判定勝ちと、一本・KO・判定がほぼ同じくらい。3連勝中だった前回は、チアゴ・モイゼス相手にスタンドの手数で上回っていたが、メディアのジャッジもグリーンを支持する中で3-0の判定負けを喫した。

アゼルバイジャン生まれ・現在はキルギス国籍・在住のフィジエフはムエタイがバックボーンで、タイのタイガー・ムエタイ所属。MMAデビューから6連勝・全フィニッシュでUFCと契約したが、初戦でマゴメド・ムスタファエフにまさかのKO負け。その後は危なげなく2連勝すると、前回はヘナト・モイカノに1Rでパンチを打ち込んでのUFC初KO勝ち。ムエタイの他にコンバットサンボでも国内王者となっている。

サイドステップしミドルを蹴るフィジエフ。強烈かつ高速。グリーンはノーガードから飛び込んで左をヒットさせた。またミドルを入れるフィジエフ。パンチの3連打を打ち込む。さらにワンツー。グリーンは相変わらずノーガード。ボディストレート。フィジエフ間合いを詰めて左右のパンチをヒット。またミドルを蹴るフィジエフ。四つに組もうとしたグリーンだが右を打ち込み引き剥がすフィジエフ。グリーン出ていくがフィジエフがミドルを入れる。今度はロー。ホーン。

1R手数でフィジエフ。

2R。圧を強めるフィジエフ。グリーンも前に出て打ち返す。グリーン四つに組もうとしたがフィジエフが肘を入れて引き剥がすとまたミドル。フィジエフ飛び込んでワンツー。フィジエフのローをキャッチしたグリーンだが倒せず。また四つで組んだがテイクダウンに固執せず。離れる。フィジエフの強い打撃がヒットする。ケージを背負うグリーンに右がヒット。頭を振ってしのぐグリーン。右ハイ。フィジエフやや疲れたのかちょっと手数が減る。グリーンが逆に手数を増やしてきて、両者五分の打ち合いに。手数が減ったと言ってもまだ手を出しているフィジエフ。ホーン。

2Rグリーンが盛り返したが、ラウンドトータルでのヒット数でフィジエフ。

3R。先に手を出していくグリーン。フィジエフはミドルから右を入れてヒット。しかしグリーンはもっと打ってこいと挑発。フィジエフロー。パンチを打ち込むグリーン。フィジエフさすがに疲れてきたか。グリーンがフリッカージャブをヒット。ワンツーを入れたグリーン。フィジエフのパンチが入りグリーンが距離を取るが、すぐに打ち返し攻め込ませない。パンチを打ち込むグリーン。休まない。残り1分。フィジエフの右ハイがヒットしたが浅いか。ジャブを入れるグリーン。フィジエフガス欠だが手を出す。グリーンが回転を速めてパンチをヒットさせる。タイムアップ。

3Rはグリーンが完全に盛り返したが…。

30-27、29-28×2の3-0でフィジエフ勝利。

3Rは手数でグリーンが完全に上だったのでフルマークに入れるジャッジは謎だが、29-28は妥当。

しかし前半フィジエフの強打で攻め込ませながらも、致命的な打撃はもらわずに後半ボクシングテクニックで盛り返していったグリーンの健闘が光った一戦だった。

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