曙 伝説となった2003年大みそかのサップ戦 初の紅白超えの快挙も本人は「だまされた…」 https://t.co/skgaaFvdaV
— 東スポ プロレス格闘技担当 (@tospo_battle) December 29, 2021
格闘技の大みそか決戦が社会的現象になったのが、2003年大みそかの格闘技イベント「K―1 Dynamite!!」(ナゴヤドーム)だ。
大相撲の元横綱曙を口説き格闘家への転向させたK―1は、デビュー戦の舞台に大みそかのリングを用意。相手は02年度の「プロレス大賞」MVPに輝き、人気、実力ともに最盛期だったボブ・サップだ。
曙とサップの試合は、曙が1ラウンド(R)失神KO負けとなり、前のめりでリングに倒れる姿がお茶の間に流された。しかも「カエル状態」と呼ばれた元横綱のぶざまな姿は特大のインパクトを残し、その後も「曙―サップ状態」という例えで使われている。
曙がKOされた場面の瞬間最高視聴率は異例の43%を記録。「NHK紅白歌合戦」の35・5%を上回り、裏番組が初めて「紅白超え」を果たした瞬間となった。
また「Dynamite!!」の平均視聴率は19・5%で、PRIDEの12・2%(2部は17・2%)、猪木祭の5・1%に完勝した。
結果的に完敗に終わった曙だが、本人は後日「あれはだまされた…」と漏らしていたという。01年の大相撲引退後は、曙親方として後進育成に励んでいた。ダイエット目的でジムに通い、エクササイズでボクシングを取り入れたところ、同じジムに通っていた格闘家のレイ・セフォーが目撃し、K―1側に連絡。その後、ジムの周辺でK―1関係者が待ち伏せし、参戦を持ち掛けられたという。
しかも曙は「ボクシングはインストラクターの指示でやっていたもので本格的なものではない。そもそも競技の種類が違うから勝てない」と主張したが、K―1側は「ルールは横綱のことも考慮し、対戦が決まってから決めましょう」と返答。曙が通常のK―1ルールだと知ったのは会見の場で、「付け焼き刃で練習したんだから勝てるわけないでしょ」と曙は語っていたという。
その後の曙は格闘技だけでなく、05年からはプロレスにも参戦。数々の実績を残した。全日本プロレス参戦中には暮れの祭典「世界最強タッグ決定リーグ戦」の期間中、巡業先のホテルまでK―1関係者が訪問し「番組のために出てくれ」と頭を下げる光景があった。大みそかのサップ戦で、曙が〝視聴率の取れる男〟として位置づけられたからだ。
「あれはだまされた…」と言っても、その後も継続参戦しましたからね。RIZINでもシュートボクシングルールで再戦したことがありました。この試合のおかげで大晦日と言えば格闘技のイメージが定着しましたが、これを超えるインパクトは今後も無いでしょう。続きを読む・・・