コロナ後の世界に残したい激闘10撰~堀口恭司×石渡伸太郎~

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格闘技ファンにとって心湧き立つキーワードの一つは「対抗戦」。古いところだと武藤敬司×髙田延彦が大ブレイクした新日本プロレスとUWFインターナショナルの対抗戦。大晦日に突如実施されたDREAM×戦極などなど。団体を背負って威信を賭けて戦う緊張感は他では得難いものがあります。その対抗戦の極み、最高峰が堀口恭司×石渡伸太郎の一戦でしょう。

修斗パンクラスの現役王者対決。しかもどちらも両団体の絶対的なエース。当時は見たいけど見たくない。けど見たい複雑な心境。会場で両手で目を覆って指の隙間から恐る恐る試合を観戦してました。今思い出しても心拍数が上がってきます。

試合は開始直後にいきなりの山場。前に出る堀口に対して石渡がカウンターのパンチを当てて転倒させると、そのままバックに回ってチョークで秒殺というあわやのシーンを作ります。堀口は何とか脱出してスタンドに戻るとその後は全局面での激しい打ち合い。パンチを被弾して顔面から出血した石渡がまるでゾンビのように前に出続ける場面はちょっとした戦慄を覚えました。

激闘は最終5Rまでもつれ込みます。開始早々に堀口がパンチを打ち込んで石渡の動きを止めるとさらに左右のフックを打ち込んでTKO勝ち。最上級の対抗戦に終止符が打たれました。今思い返しても日本人バンタム級の最高傑作と言っても過言ではないでしょう。
観戦後の私はというと完全に抜け殻。緊張感のあまり全身がこわばって痛かったですもん。この試合があったからこそ、その後にRIZINで実現した堀口×石渡の再戦にはロマンを感じずにはいられませんでした。果たして3度目の対戦はあるのか。そしてこの試合の爆発を上回る可能性を秘めたカードがRIZINにあるのが大きなポイント。コロナ後が楽しみでなりません。



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