UFC on ESPN+61:メインイベント・チアゴ・サントス vs. マゴメド・アンカラエフ

ライトヘビー級5分5R。サントス5位、アンカラエフ6位。

ミドル級から上げて3連続KO勝ちで一気にタイトル挑戦まで行ったサントス。JJ相手に初めてスプリット判定まで持ち込んだ選手となったが、現王者グローバーテイシェイラにはパウンドからのチョークで完敗。さらにアレクサンダル・ラキッチにも敗れ3連敗となった。前回は同じく下り坂の同郷・ジョニー・ウォーカーとの対戦で、両者ともに見せ場のない展開での判定勝ちで、連敗は止めたが評価は下がってしまった。かつては一発で試合を決めるパンチの重さを武器としていたが、3年前にヤン・ブラホヴィッチをKOして以来、KO勝ちから遠ざかっている。38歳。

ロシア・ダゲスタン共和国のマゴメド・アンカラエフはUFCデビュー戦でポール・クレイグをKO寸前まで追い込みながら、最後の最後に三角絞めに捕まり残り1秒でタップ。キャリア唯一の黒星を喫した。この先王者になることがあっても一生言われ続けるやらかしだが、そこからは7連勝。しかしなかなかチャンスが与えられず、ランキング6位まで上げてようやく初メイン。前回はタイトル挑戦経験のあるヴォルカン・オーズデミアに1Rでダウンを奪うと危なげなく判定勝ち。グレコ・コンバットサンボでロシア王者になっている。ライトヘビー級は6月にテイシェイラの王座にプロハースカが挑戦するが、アンカラエフが勝てば、次戦は挑戦者決定戦になってもおかしくない。

両者警戒して間合いに入らない。牽制の蹴り。じわじわ出てきたアンカラエフ。サントスの打ち終わりに右をヒットさせる。またサントスの右ミドルに右ストレートを合わせてヒット。両者手が出ない。サントスがパンチを出したところでアンカラエフが連打を返しヒット。ケージまで詰まるサントス。左ミドル。見合いが続く。アンカラエフは完全にカウンター狙い。それがわかっているのでサントスも容易に手が出せない。ホーン。

1Rアンカラエフ。

2R。また詰めるアンカラエフ。両者牽制の蹴り。ケージを背負うサントス。アンカラエフは飛び込むフェイントを見せるが行かない。ケージ際をサークリングするサントス。ローの蹴り合い。アンカラエフ左ボディ。踏み込めばパンチが入る間合い。サントスの右ミドルにパンチを合わせると左ハイ。残り1分。ジャブの打ち合い。アンカラエフの右がヒット。サントス飛び込んでパンチが入り効いた!すかさず出てパンチを入れるとアンカラエフ押し倒され下に。上になったサントス。しかし時間がない。ホーン。

2Rはサントスが取り返した。

3R。すぐプレスしていくアンカラエフ。ダメージはなさそう。左ハイがかすめた。サントス踏み込んで左フックを放つが空振り。逆にアンカラエフが踏み込んで左フックをヒット。圧を強めるアンカラエフ。左ミドル。蹴り返したサントス。サントスのパンチの打ち終わりにアンカラエフの左がヒットしバランスを崩す。左ボディ。前蹴り。サントスのローをキャッチしてパンチを合わせる。サントスのろーで太ももが赤くなっているアンカラエフ。残り30秒。出たサントスに右を合わせると左ミドル。ホーン。

3Rアンカラエフ。1Rとほぼ同じ展開に。

4R。サントスパンチを振り回して出る。飛び膝。ケージを背負ったアンカラエフに左右のパンチのラッシュ。しかし凌いだアンカラエフが出ていく。右ボディから左。ケージを背負う体勢が続くサントス。序盤は覚悟が決まったかに見えたサントスだが、また圧される展開に。オーバーハンドの左をかわされてカウンターをもらう。サントスのバックスピンは空振り。ボディを打ち込むアンカラエフ。残り1分で組み付いたアンカラエフ。ケージに押し込み膝。テイクダウン。ハーフ。肘を入れていくアンカラエフ。ホーン。

4Rアンカラエフ。もう5RはKOを狙うしかないサントスだが、出ていく勇気があるか。

5R。下がらないサントス。アンカラエフが打撃を放つと同じだけ打ち返す。しかし自分から出ていけない。アンカラエフ組んでボディロック。テイクダウンを狙いつつ膝を入れる。サントスは押し込まれながら防ぐのみ。テイクダウン狙いはこらえているが、時間が過ぎていく。膝で削るアンカラエフ。動かないサントス。タイムアップ。

49-46×2、48-47の3-0でアンカラエフ勝利。

このところのサントスは勝負に行けていないし、アンカラエフも無理をするタイプではないので、噛み合うとこうなってしまうか。初メインで上位ランカーを下したアンカラエフだが、この内容ではタイトル挑戦は後回しにされそう。

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