UFC on ESPN+62:第9試合・グンナー・ネルソン vs. 佐藤天

ウェルター級。ともにブランク明け。

元ランカーのネルソン。空手+柔術のスタイルで、特にグラップリングは強く、UFCでも8勝中7勝が一本勝ち。しかし、デミアン・マイアとのグラップラー対決では完敗した。長期欠場前にはレオン・エドワーズとギルバート・バーンズに敗れており、3年以上勝ち星がない。過度な減量を行わないため、ウェルター級ではかなり小さい体格。UFCとの契約が切れた際には他団体からもオファーがあったが、UFCのようにUSADAの徹底したドラッグテストがないためにUFC以外で戦う選択肢はなかったとのこと。

佐藤天も長期のブランク明けだが、体調には問題はなく、アメリカ・フロリダ在住ながらもなかなかオファーがない状況が続き、UFCとの契約が切れた状態に。PFLなどで戦う選択肢もある中、ギリギリでUFCとの再契約が決まると、試合2週間前にネルソンの相手だったクラウディオ・シウバが欠場。急遽代役のオファーがあり出場が決まった。しかしスクランブル出場の可能性を考えて心の準備はしてきたとのこと。ここまでUFC2勝2敗。負けた相手は現ランキング5位のベラル・ムハマドはしょうがないにしても、ミゲル・バエザ戦は完敗で、さらにバエザがその後2連敗してしまったのも評価を下げる要員となった。そのため、2年半のブランクがあってもオッズはネルソンが大幅なフェイバリット。

プレスしていく佐藤。左ミドルを入れる。ネルソンは以前と同じ半身でステップする構え。佐藤も逆構えの半身からパンチを打ち込む。飛び込んでミドルを入れたネルソン。佐藤の左はガードした。飛び込んで組もうとしたネルソンだが佐藤組ませない。左を入れる佐藤。プレスする。ケージ際まで下がるネルソン。しかしネルソンが飛び込んでパンチを入れる。佐藤詰めていく割に手が出ていない。ネルソンタックル。組んだ。ボディロックからテイクダウンしバックに回る。ハーフバック。四の字バックにチェンジ。バックから肘、パウンドを入れる。ディフェンスに徹する佐藤。ローリングして逃れようとする佐藤だが四の字ロックが外れない。このラウンドは凌ぎ切ることを選択している佐藤。ネルソンが殴り続けてホーン。

1Rネルソン。10-8がつくかもしれない。

2R。また詰めていく佐藤。ケージまで下がったネルソン。しかしパンチで飛び込んでくる。ジャブで距離を測る佐藤だが、そのさきがない。ネルソンに先に出てこられて反応が遅れる。プレッシャーは与えているが。またプレスする佐藤。ネルソンタックル。テイクダウンを許す。サイド。ニーオン。佐藤亀になるが、ケージ際で立とうとする。バックに回らせないようにしていたが両足フックされバックマウント。残り1分。腕を掴んでチョークは防いでいる佐藤。正対しようとするが足のロックが外れない。ネルソン殴っていく。ホーン。

2Rネルソン。警戒していて手が出ない割にテイクダウンは許してしまっている佐藤。テイクダウン後もディフェンスが精一杯で逃げるところまで行けない。もうKOするしかない、非常に厳しい状況。

3R。佐藤詰めるが組まれた。逆にクラッチした佐藤。テイクダウンを狙うが引き剥がした。組んでいくるネルソンを引き剥がす佐藤。また詰めていく。左が出た。が、タックルに入られテイクダウンを奪われる。すぐに四の字バックに捕まる。またバックから殴るネルソン。なんとか四の字ロックを外そうとしている佐藤だが、ネルソンにどんどん殴られる。そして時間が過ぎる。残り1分。チョークを狙う佐藤だが防いでいる。最後まで抜けられずタイムアップ。

三者30-26でネルソン勝利。

佐藤は一本負けを防ぐのが精一杯。組まれるのを警戒してスタンドで手が出なかったが、それなのに結局組まれてテイクダウンを許し、四の字バックからは一度も抜け出せず。完敗だった。

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