UFC on ESPN+67:メインイベント・シリル・ガーン vs. タイ・ツイバサ

ヘビー級。ガーン1位、ツイバサ3位。

地元フランスでの開催でメインを張る元暫定王者のガーンは1月に正王者ガヌーとの王座統一戦で前半は得意の距離を取っての打撃でリードしていたが、後半ガヌーがテイクダウンに切り替えると、押さえ込まれる展開で僅差の判定負けでMMA初黒星。今回が再起戦。元キックボクサーで、打ち合わずに距離を取って打撃を入れていくスタイル。意外とグラウンドのスキルも持っており、判定濃厚だった試合で最後に足関を仕掛けて一本勝ちしたこともある。

3位ツイバサは完全なストライカー。一時期連敗していたが、現在5連続KO勝ちで3試合連続ボーナス獲得。前戦ではガーンと暫定王座決定戦で対戦し3RKO負けしたデリック・ルイスを2RでKOしてトップランカー入りしている。劣勢でも一発で試合をひっくり返せるハードパンチャー。勝った試合の後に、シューズにビールを注いで飲み干すパフォーマンス(シューイ)を見せているが、今回は見せることができるか。

1位と3位の対戦とは思えないくらいに離れたオッズでガーンがフェイバリット。王者ガヌーはUFCとの契約交渉がもつれて、年内にまとまらなければフリーエージェントとなる可能性が高い。そうなった際、確実にこの試合の勝者が王座決定戦に出場することになる。残留した場合、ガーンはガヌーとの連戦になるので挑戦できない可能性もあるが、ツイバサは勝てばタイトル挑戦が濃厚。

距離を取り蹴りで牽制するガーン。ロー。ツイバサもローを返す。ガーン左ミドル。自分の距離をキープするガーン。前蹴り。会場はチャントの大合唱。会場の盛り上がりに対して、オクタゴンでガーンが距離を取ってコツコツ打撃を入れるいつもの展開に。間合いに入れないツイバサだが、徐々にケージ際まで追い詰めている。ツイバサの右がヒット。また出ようとするところにジャブ。さらに左ハイ。しかしツイバサ飛び込んで右を当てる。出ていけないツイバサ。ホーン。

1Rガーン。

2R。ジャブを当てていくガーン。ツイバサが飛び込む素振りを見せると下がって距離を取る。ガーン左ミドル。前蹴り・ジャブ。詰めるツイバサだが、ガーンはケージ際をサークリング。パンチから一転タックルに入ったガーンだがこれは切られた。間合いがつまりツイバサの右でガーンダウン!追い打ちにきたツイバサだがガーン立った。しかし間合いが近い。ツイバサパンチを打ち込む。が、腹にミドルを打たれて露骨に押さえるツイバサ。ガーンミドル・前蹴り・テンカオを腹に集中。客を煽るツイバサ。ジャブを当てるガーン。ホーン。

2Rツイバサ。皮肉にも地元のガーンがピンチに陥って初めて盛り上がった。

3R。ガーン前蹴りを腹に入れる。ツイバサ踏み込んで右。左ミドル。ツイバサの右にガーンは鋭いジャブを入れていく。また前蹴りを腹に入れるガーン。ミドルで体がくの字になるツイバサ。一転ハイキック!効いた!が、ガーンが飛び込もうとするとカウンターのパンチを放っていく。ダメージが有るツイバサだが、打たれても出ていく。ガーンのパンチ、裏拳がヒット。さらに前蹴り。執拗。明らかに効いたそぶりを見せるツイバサ。さらにハイ。ツイバサパンチで飛び込んだがかわしたガーンの右フックをもらい効いた!ガーン追撃のパンチがヒット。ツイバサダウン!KO!

1Rは毎度退屈なガーンペースの試合になるかと思われたが、2Rにツイバサがダウンを奪い一気に試合が動いた。負けたが盛り上げたツイバサ。ガーンもUFCで初めてのピンチという展開から良くパニックにならず持ち直した。

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