UFC282:メインイベントヤン・ブラホヴィッチ vs. マゴメド・アンカラエフ

ライトヘビー級王座決定戦。ブラホヴィッチ3位、アンカラエフ4位。

王者プロハースカが肩の申告な負傷により長期欠場となり、王座返上したことで組まれた王座決定戦。勝者は前王者でランキング2位テイシェイラとの防衛戦が予定されている。

ブラホヴィッチは組み・打撃ともに出来るオールラウンダーではあるが、逆にどちらもトップクラスではなく、ミドル級王者アデサニヤとの対戦ではテイクダウンから固めて勝利したものの、テイシェイラ相手には逆にテイクダウンを奪われパウンド→チョークで敗れている。打撃ではルーク・ロックホールド、コーリー・アンダーソン、ドミニク・レイエスをKOしているが、チアゴ・サントスにはKO負け。どうしてもJJの王座返上後のスキマ王者という印象が抜けきらず、オッズの評価も毎回低め。

ダゲスタン出身の30歳アンカラエフはタイトル初挑戦。UFCデビュー戦で残り1秒での大逆転一本負けという世紀のやらかしをしてしまったが、そこからは9連勝。ランカークラスとの試合ではスタンドでリードしていてもKOを狙いに行かない試合が続き、なかなか上位との試合が組まれなかったが、前回はアンソニー・スミスをパウンドアウト(スミスはその前にローキックで足を負傷していたが)。一気に評価が上がり、王座決定戦に抜擢された。

右ストレートから左ローを放ったブラホヴィッチ。ブラホヴィッチのローに左ストレートを合わせるアンカラエフ。パンチで詰めるブラホヴィッチ。詰めたアンカラエフだがブラホヴィッチバックステップでかわす。ブラホヴィッチの右がかすめた。アンカラエフ出ようとしたがバランスを崩す。両者牽制の打撃のみで残り90秒。アンカラエフ左ハイ。出たブラホヴィッチに右を合わせようとしたアンカラエフ。懐に入って左フックを出したブラホヴィッチ。両者手が出ない。ホーン。

1R手数でややアンカラエフ。

2R。圧を強めてきたアンカラエフ。ブラホヴィッチのパンチの打ち終わりに左ハイを出す。ブラホヴィッチの右がヒット。アンカラエフは左ハイ。両者手が出ない。ブーイングが飛び始める。ブラホヴィッチのワンツーの打ち終わりにパンチを返したアンカラエフ。しかしブラホヴィッチのインローで足を痛めたか?さらにインロー。効いてる!アンカラエフ組み付いて凌ぐ。離れたブラホヴィッチ。アンカラエフはスイッチして痛めた右足を下げるが、ブラホヴィッチは左足にカーフキック。踏み込んで左ボディから右フック。アンカラエフまたタックル。切ったブラホヴィッチ。ホーン。

2Rブラホヴィッチ。この段階でローを効かせられたのは大きい。

3R。またブラホヴィッチインロー。すぐにスイッチしたアンカラエフ。ブラホヴィッチカーフキック。アンカラエフフルスイングの右。しかし空振った。行くしかないアンカラエフ。出てきたブラホヴィッチに左を合わせる。パンチで出ていくアンカラエフ。ブラホヴィッチ余裕を持って下がる。カーフキックを入れたブラホヴィッチ。左足も効いた!アンカラエフタックル。ケージに押し込む。離れ際に肘を入れるとすぐまたタックル。引き剥がすブラホヴィッチ。またカーフ。ケージに詰めたアンカラエフがまたタックル。止められた。膝を出したがローブロー。再開。ブラホヴィッチインロー。アンカラエフまたタックルに入るが止められる。押し込みながら打撃を入れる。シングルレッグから倒したが残り10秒。パウンド。ホーン。

3R、カーフキックで完全に効かせたブラホヴィッチだが、手数とテイクダウンはアンカラエフ。しかしブラホヴィッチだろう。

4R。出るしかないアンカラエフ。ケージに詰めてタックル。押し込んでボディを殴る。引き剥がそうとするブラホヴィッチだがついていくアンカラエフ。腹に膝。ようやく逃れたブラホヴィッチだが、アンカラエフダブルレッグ。テイクダウン!残り3分。上半身を起こしたブラホヴィッチだが、アンカラエフバックに回る。足を一本フックしてパウンド。寝かせたアンカラエフ。ハーフでパウンドを入れていく。肘。ブラホヴィッチ動けないまま時間がすぎる。残りわずかで立ち上がり強いパウンドを入れた。ホーン。

4Rアンカラエフ。

5R。アンカラエフいきなりタックル。がぶろうとしたブラホヴィッチだがそこにパンチを貰う。距離を取ろうとしたブラホヴィッチを追いかけて倒した。ガードに入ったアンカラエフ。立つしかないブラホヴィッチだがクローズドガードのまま。足で腰を蹴ったが、アンカラエフ一本超えてハーフに。右手で背中越しに腕をつかんだアンカラエフ。左腕でパウンド。削られていく。肘。ブラホヴィッチ、殴られる腕をつかんで耐えることしかできない。ゴツゴツしたパウンドが入っていく。背中を付けたブラホヴィッチ。残り1分。押さえ込みながら殴るアンカラエフ。耐えるので精一杯のブラホヴィッチ。タイムアップ。

48-47ブラホヴィッチ、48-46アンカラエフ、47-47のスプリットドロー。

なんと王者誕生せず。

ブラホヴィッチ「負けたと思っていた。自分は勝者ではないと思っている。何が起こったかわからない。自分はジャッジではないので何も言えない。再戦は受ける」

アンカラエフ「なんでベルトをもらえないのかわからない」

ブラホヴィッチ「ベルトは彼が巻くべきだ」

スコアカード。1・2Rは全員ブラホヴィッチ。

3Rは1者アンカラエフ、2者ブラホヴィッチ。

4Rは全員アンカラエフ。

5Rは1者アンカラエフ10-9、2者アンカラエフ10-8。

割れたのは3Rか。カーフでのダメージはあったが、それより有効打数を取ったジャッジが1者。5Rはたしかに10-8あってもいい。

mmadecisions.com

メディアのジャッジは9割超がアンカラエフ支持。48-47が最多。

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