ライトヘビー級王座決定戦5分5R。テイシェイラ2位、ヒル7位。
テイシェイラは21年10月、ヤン・ブラホヴィッチに勝利してタイトルを獲得。昨年6月の初防衛戦は激闘の末イリー・プロハースカに5Rチョークで一本負け。12月にダイレクトリマッチが組まれていたものの、プロハースカが負傷によりタイトル返上。テイシェイラはマゴメド・アンカラエフとの王座決定戦を拒否したため、王座決定戦はアンカラエフとブラホヴィッチの間で行われ、テイシェイラはその勝者に挑戦するという流れになっていたが、王座決定戦がドローとなったため、テイシェイラは念願の地元での王座決定戦出場のチャンスを得た。
ヒルはランキング7位で王座初挑戦。6位スミスを差し置いての挑戦となる(スミスはバックアップファイターとして待機)。確かに上位に敗れておらず、ライトヘビー級では一番幻想がある選手ではあるが、そもそも前回のチアゴ・サントス戦が一桁ランカーとの初対戦であり、実績不足は否めない。ここ3戦はすべてKO勝ちだが、初黒星を喫したポール・クレイグ戦ではクレイグのガードからの三角に捕まっている(その状態からの肘でTKO負け)。サントス戦では中盤からテイクダウンを許すようになり、4Rに逆転KO勝ちしたものの、グラウンドの対処には不安がある。
シングルレッグのフェイントを見せたテイシェイラ。2回目で仕掛けた。片足でこらえたヒルがボディに膝を入れる。膝を打ち込み引き剥がした。テイシェイラまたシングルレッグを狙ったが切られる。蹴りにまたタックルを合わせたが引き剥がされた。カーフキックを入れるヒル。テイシェイラもワンツーを返す。またシングルレッグ。しかし切られた。ヒル前蹴りを腹に入れる。左ミドル。シングルレッグも組まれる前に切るヒル。ワンツーが顔面にヒット。ボディに膝、前蹴り。左ボディ。テイシェイラのアイポークがありタイムストップ。再開。シングルレッグ。また切られた。ヒルの3連打ヒット。ジャブ。ワンツー。出てくるテイシェイラに右がヒット。ホーン。
1Rヒル。テイシェイラ、テイクダウンの前に組み付くことも出来ない。
2R。テイシェイラ出てきた。ヒルカーフキック。ヒルがテンカオを出したが、前に出した手の指がテイシェイラの目に入りタイムストップ。再開。テイシェイラ詰めていく。ヒルの左ハイ。ブロックしたがもう一発ヒットするとぐらついた!ケージを背負ったテイシェイラにパンチを打ち込む。アッパーがヒット。タックルで組もうとするテイシェイラだが切る。またタックル。切って首相撲から膝。しかしテイシェイラパンチで出る。逆にヒルは疲れたか。また左ハイ。ブロック。テイシェイラがパンチで出る。ヒルの右がヒット。テイシェイラタックル。テイクダウン!ヒル上半身を起こすがテイシェイラマウント。ヒルが亀になるとバックマウントを狙うがヒルまた反転して正対。ヒルのガード。テイシェイラ肩固めを狙ったがセットアップの段階で外した。脇を差して立ち上がったヒル。離れる。パンチで出る。出ていくのはテイシェイラ。ハイキックはブロック。右ストレートがガードの合間を縫ってテイシェイラの顔面を捕らえたが引かない。テイシェイラの左がヒット。しかし出るところにヒルの右をもらう。ホーン。
2Rヒル。
3R。テイシェイラシングルレッグからダブルレッグに切り替えたが、腕を一本差し込んで防いだヒル。離れる。ジャブを入れる。ヒルの右ハイ。ブロックしたが効いている。ヒルが出るとスリップ気味に下に。ヒルパウンド。テイシェイラタックルに入ろうとするが、足を引いて掴ませないようにしてパウンドを入れる。テイシェイラ絶体絶命。パウンド・肘を落とすヒル。下から足で距離を作ろうとするテイシェイラ。起き上がりタックルに入るが切った。ヒル離れてスタンドを要求。ブレイク。テイシェイラのタックルは簡単に切られた。左ミドルを入れるヒル。テイシェイラのパンチをスウェーでかわしてパンチを打ち込む。パンチで出たテイシェイラだが距離を取られる。ヒルも口が開いている。テイシェイラまたパンチで出ていく。ジャブで止めようとするヒル。テイシェイラのパンチをまたスウェーでかわしてパンチを入れるヒルだが、序盤の破壊力がない。ホーン。
4R。ミドルを入れるヒル。テイシェイラ下がらない。ジャブで止めるヒル。膝。それに合わせて組んだテイシェイラ。脇をくぐってバックに回ろうとしたが、防いで離れるヒル。テイシェイラの右がヒット。ヒル左ストレート、左ハイ。強いパンチを打ち込む。手は出ないが詰めていくテイシェイラ。ヒルが打撃をヒットさせていく。左ハイ。詰めるテイシェイラ。スピードがないしジャブで止められる。下がった。アッパーがヒットしぐらついたテイシェイラ。ケージを背負ったところでパンチを入れていく。冷静にテイシェイラのパンチを交わしてからコンビネーションを入れていく。アッパー。膝。ワンツー。ボディに膝。ギリギリ凌いでいるテイシェイラ。左右のパンチがヒット。ホーン。
4Rヒル。テイシェイラもう限界に見えるが。ドクターのチェックが入るが続行。
5R。テイシェイラ出ていく。タックル。ダブルレッグ。テイクダウン!ハーフ。パスしてサイドへ。上半身を起こして立とうとしたヒルだがまた押さえ込んだ。またハーフに。パウンドを落としながらマウントへ。しかし股下から抜けたヒル!ヒルが上を取り返した。ハーフから肘。テイシェイラもう動けないか。ヒルはブレイクされない程度に打撃を入れていく。足を抜いてパスしたヒル。うつ伏せになり立とうとしたが、ヒルは立って離れた。残り1分。テイシェイラ出ていく。左ハイ、前蹴り。距離を取る。テイシェイラ来いとアピールするが付き合う必要はない。タイムアップ。
勝利コールを前に感極まり、雄叫びを上げるヒル。
敗れたテイシェイラはグローブを置いて「これ以上続けられない」と引退表明。前の試合で退場するブランドン・モレノに客席から物が投げられていたことについて「彼(ジャマール・ヒル)にはやらないでほしい」とコメント。