UFC on ESPN+85:メインイベント・アレクサ・グラッソ vs. ワレンチナ・シェフチェンコ

MMA

女子フライ級タイトルマッチ。シェフチェンコ1位。

王者グラッソの初防衛戦は大方の予想通り、シェフチェンコとのダイレクトリマッチに。ボクシング主体のグラッソは、ストロー級では3勝3敗で、体重オーバーもあり3年前にフライ級転向。フライ級では4連勝したが、トップ5ランカーへの勝利はなく、ブランチフィールドやフィオロよりもランキングは下で、挑戦者としては他の選手の方がふさわしいとすら思われていた。前回はオッズも大差でアンダードッグ。試合でも、1Rこそグラッソが打撃の手数で上回っていたが、2R以降はテイクダウンを奪われる展開。このままシェフチェンコペースで試合が進むと思われた4Rに、シェフチェンコがバックスピンキックで背中を向いたタイミングで飛びついてバックマウントを奪いチョークで勝利。グラッソにとって19戦で2度目の一本勝ちだったが、シェフチェンコの回転技に合わせてチョークを事前に練習していたとのことで、それが実った形に。が、あくまで作戦がハマった形での勝利であり、オッズは今回も(小差ではあるが)アンダードッグ。30歳。

シェフチェンコは女子バンタム級でも当時の絶対王者ヌネス相手にスプリット判定まで持ち込んだトップファイター。当時TUFからのキャリアの浅い選手しかいなかったフライ級に転向し、2戦目でタイトルを獲得。苦戦すらせず防衛を重ねて来たが、昨年6月のタイラ・サントス戦ではテイクダウンを奪われる展開で、勝ったものの初のスプリット判定と追い込まれた。前回の試合後には35歳となり、アスリートとしては体力的に曲がり角を迎える年齢。強さに陰りが見えてきてもおかしくはない。ソネン理論で言えば、再戦は常に若い選手が有利ということになるが、果たしてどうか。

じりじり詰めるシェフチェンコ。ワンツー。グラッソもワンツーを返す。シェフチェンコ左ミドル。パンチが交錯。首相撲に捕らえたシェフチェンコだが、パンチを入れて引き剥がしたグラッソ。シェフチェンコタックル。反応して切ったグラッソ。シェフチェンコ肘を入れて離れる。シェフチェンコワンツー。前蹴り。ジャブを突く。パンチのフェイントから組んだシェフチェンコ。ダブルアンダーフック。サバ折りテイクダウン。ハーフ。抑え込みながら肩パンチ。マウント。残り60秒。チョークを狙うが回転してズレた。反転して上を狙ったグラッソだが、シェフチェンコ立ち上がりスタンドへ。四つでケージに押し込むシェフチェンコ。ホーン。

1Rシェフチェンコ

2R。グラッソパンチで出たが、シェフチェンコ四つでクラッチしテイクダウン狙い。しかし脇を差したグラッソが防ぐ。離れた。パンチで先手を取るシェフチェンコ。両者の右が相打ちになったが、もろにもらったシェフチェンコ後方にダウン!そのまま後方回転して立ったが、すぐに詰めたグラッソ。組んだシェフチェンコだがクラッチが切れた。グラッソクリンチからパンチ連打。離れた。シェフチェンコそこにタックル。完全に虚をつかれてテイクダウンを許したグラッソ。下からホールディング。シェフチェンコ密着したままこつこつパウンドでダメージの回復を図る。グラッソハイガードに。シェフチェンコパウンドを打ち込むと立ち上がった。グラッソ下から蹴り上げ。シェフチェンコ自らガードに入っていく。下から殴るグラッソ。シェフチェンコも上からパウンドを打ち込むが、ダウンがある分、このラウンドは取り返せていない。体を起こしてパウンドを入れたシェフチェンコ。ホーン。

2Rグラッソ。シェフチェンコはダウン後のパンチ連打でダメージはあったが、テイクダウンで休めたので、ある程度回復したか。

3R。ジャブを入れるシェフチェンコだが、グラッソもジャブを返す。じわじわプレスしてシェフチェンコが下がる。タックル。左脇を差したグラッソだが倒された。ハーフ。パスした瞬間にグラッソ亀になるが、シェフチェンコギロチンで引き込んだ。そのまま上になって絞める!首の角度がかなりタイトだったが外れた。しかしマウント。亀になるグラッソ。シェフチェンコやや乗りすぎだったが、落ちずに四の字バックをキープ。グラッソまた反転しようとする。ついていくシェフチェンコ。回らせない。残り1分。バックから殴るシェフチェンコ。また反転を狙うグラッソ。返しかけたが時間がない。残りわずかで腕十字を狙ったシェフチェンコだがホーン。

3Rシェフチェンコ。一進一退。

4R。ジャブを出すシェフチェンコ。グラッソオーソにスイッチしてケンカ四つにしていたが、またサウスポーに戻す。シェフチェンコが先にジャブを入れる展開。グラッソワンツー。シェフチェンコワンツー。シェフチェンコタックル。がぶったグラッソ。床に手をつくシェフチェンコの頭部に膝を入れる。しかし着いているのは指先のみで、手のひらまで着いていないのでスタンド扱いで有効。ケージ際でグラッソ脇をくぐってスタンドバックに。投げてテイクダウン。バックマウントに着いてキムラを狙う。しかし反転して上を取ったシェフチェンコ。ガードになったグラッソだが、すぐにケージで立った。ジャブの刺し合い。先手を取るのはシェフチェンコ。残り30秒でシェフチェンコ組んだ。ダブルアンダーフックからテイクダウン。バックを取らせて立ったグラッソ。残りわずかで前転したグラッソが足関を狙うがホーン。

4Rは微妙。

5R。シェフチェンコがジャブで先制。グラッソも間合いを詰めて打ち合いに。シェフチェンコ打ち返す。手数はシェフチェンコ。グラッソ手を出さないのか出ないのか。カーフを出したがシェフチェンコワンツーを返す。グラッソ意表をついてシングルレッグを狙ったがつかめず。4Rグラッソに入っているとしても5Rも取らないと勝てないが、動きがやや落ちている。スタミナ切れか。シェフチェンコ四つに組んだ。テイクダウンを狙って投げに行ったがスッポ抜けた!シェフチェンコ亀に。グラッソバックについてハーフバック!パウンドを打ちつつチョーク。反転されかけたが、バックキープし四の字バックに入ってまたチョーク。しかし防いだシェフチェンコ。仰向けにしたグラッソ。シェフチェンコチョークは防いでいる。グラッソ強引にフェイスロックで絞めるがシェフチェンコパンチで抵抗。タイムアップ。

48-47グラッソ、48-47シェフチェンコ、47-47ドロー。スプリットドローでグラッソ王座防衛!

10-8つけたジャッジは5R。あの内容で10-8はイレギュラーだと思う。ただ4Rはどちらに入ってもおかしくなかった。グラッソは確実に力をつけていて、前回以上に互角に戦っていた。

メディアのジャッジは48-47グラッソと48-47シェフチェンコで真っ二つ(謎の47-46グラッソもいるが)。

http://mmadecisions.com/decision/14296/Alexa-Grasso-vs-Valentina-Shevchenko



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