ホランドはウェルターに落としてから4勝1敗で、勝利はすべてフィニッシュしてのもの。ミドルで一時メインイベンターになったものの、テイクダウンディフェンスの穴を露呈し連敗していたが、ウェルター級に落として復活。落ち目だった選手が階級を変えて上手く行っているという珍しいパターン。途中、急遽キャッチウェイトで組まれたチマエフ戦や、蹴りで腕の骨を3本折られて敗れたトンプソン戦などもあったが、前回はグラップラーのマイケル・キエーザからダースチョークで1R一本勝ちしてランキング入り。長い腕を活かした打撃と絞め技が武器。5年でUFC20戦目となるが、1,869日での20戦目は、ドナルド・セラーニに続くUFC史上2番目に早い記録。30歳。
オーストラリアのマダレナ。どうせなら先週のオーストラリア大会で組めば良かったのではというところだが、今回はアメリカでの試合。21年のコンテンダーシリーズで勝利してUFCと契約し、UFCデビューから4連続1Rフィニッシュ勝利。前回は7月に初のランカー挑戦試合となる予定だったが、相手のショーン・ブラディの欠場により、UFCデビュー戦のバシル・ハファスに変更。しかし、ハファスのタックルを安易にギロチンに抱えてテイクダウンを奪えるなど、雑な攻めが目立ち、UFCデビュー以来初の苦戦。後半消耗したハファスのタックルを切って打撃を打ち込む展開で薄氷のスプリット判定勝ち。急遽ランカーからデビュー戦の相手に変わったことで、気持ちの切り替えがうまくできなかったか。今回が念願の初ランカー挑戦。オッズはマダレナがフェイバリットになっている。27歳。
カーフを蹴るマダレナ。ワンツー。プレスしていく。ホランドのハイは空振り。カーフを蹴られたホランドは、蹴られた足でサイドキック。パンチを入れるホランド。距離をキープ。パンチから首相撲。マダレナパンチで引きはがす。パンチを打ち込み組み付いたマダレナ。スタンドバックを取るが、放してパンチをボディ・顔面に打ち込む。マダレナ左ハイ。ホランドが首相撲に捕らえるが、パンチで引きはがす。マダレナの左ボディにワンツーを返したホランド。ケージに詰めるとボディ・顔面にパンチを入れるマダレナ。ワンツーボディ。ホーン。
1R手数でややマダレナ。
2R。p@アンチで出てボディを打ち込むマダレナ。ホランドのパンチはブロッキング。左フックをヒットさせたマダレナ。右のダブルを打ち込む。ホランドのパンチをかいくぐりパンチを入れるマダレナ。右をヒットさせたマダレナ。左ハイはホランドが右を合わせる。ホランドやや押され気味。パンチを打たれて顔をそむけて背中を見せる場面が多い。そこから攻められているわけではないが印象が悪い。残り1分でホランド意表をついてタックル。切ったマダレナ。マダレナの蹴りをキャッチしてパンチを入れたホランド。ホーン。
2Rは手数がほぼ五分。
3R。右から左ボディを入れたマダレナ。さらに右から左ボディ。ホランドもパンチを打ち返す。ホランドのパンチは腕でブロック。バック肘を狙ったホランドだが左をもらった。マダレナ踏み込んでパンチを入れるが、ホランドは肘を返す。ボディを打ち込むマダレナ。お互いペースを変えない。手数勝負になってきた。残り1分。ケージに詰めて連打を入れたマダレナ。タイムアップ。
29-28、28-29、29-28のスプリットでマダレナ勝利。
どちらが勝ってもおかしくない展開で、両者ともに勝負に行かず。結果、マダレナがUFCデビュー以来の連勝を6に伸ばした。