ヘビー級。プレリムで組まれていた試合だが、セミで予定されていたニコラウ vs. ケイプが中止となったためにメイン昇格。
アルロフスキーはセミで試合をするジム・ミラーに次ぐUFC2位の試合数(40)、勝利数(23)記録を持つ鉄人。地味に4連勝していたが、現在は2連敗中。最後に一本勝ちしたのは9年前の5月で、そこから勝った試合は10連続での判定勝ち。近頃はほぼ打撃勝負で、距離を取ってパンチの手数で上回る試合になっている。一方、負けた試合は4連続フィニッシュ負け中。UFC戦績23勝16敗1NCで、現UFC最年長となる44歳。UFCデビューが2000年11月で、最古参ファイターでもある。
アコスタのバックボーンは野球。ピッチャーとしてマイナーリーグのドミニカン・サマーリーグでプレーしていたが、ヒジを負傷し引退しMMAを始めた。デビューから6連勝でコンテンダーシリーズに出場し、1RKOでUFCとの契約を果たす。UFCデビューから2連勝したが、相手はいずれもすでにリリースされているジャレッド・バンデラとチェイス・シャーマンという最下層の選手で、グダグダの内容での判定勝ち。3戦目でベテランのマルコス・ホジェリオ・デ・リマと対戦すると、カーフを効かされて判定負けで、キャリア初黒星を喫した。前戦はUFC0勝2敗のルーカス・ブジェスキー戦で、またカーフを蹴られたが、効かされる前にパンチでダウンを奪いKO勝ち。パンチが武器だが、グラウンドには穴がある。UFC3勝1敗の32歳。
詰めて右オーバーハンドを打ち込むアコスタ。じりじり下がるアルロフスキー。バックブロー。右で飛び込んだアコスタ。アルロフスキーは下がりつつローやパンチを出していく。左右のフックで出るアコスタ。残り1分。アルロフカーフ。バックブローをまた出したが腕に当たる。残り30秒でアコスタが左右のパンチを振り回して出る。直撃は逃れたアルロフ。ホーン。
1Rアコスタ。スローペースなのは最近のアルロフの試合ペースではあるが。
2R。慎重なアルロフにアコスタも出ていけない。見合いの展開に。手数を出すのはアコスタ。アルロフちょっと詰めてワンツー。カーフ。アコスタ左右のパンチを振り回して出る。距離を取ってかわしたアルロフ。攻めてこないアルロフに対しさかんに挑発するアコスタ。残り1分。少し手数を増やしたアルロフ。前蹴りやカーフ。倒しに行く打撃ではないが手は出している。ホーン。
2Rは手数でほぼ五分。
3R。アルロフ、間合いには入らず手数を増やす。アコスタがパンチで飛び込むと首相撲でディフェンスするが、引きはがすアコスタ。アルロフジャブ、ローを遠い間合いから当ててポイントを稼いでいく。アコスタは飛び込んでのパンチしかないので、間合いの外だと手が出ない。左右のパンチで飛び込むも距離を取られる。アルロフバックブロー。アコスタ効かないとアピール。アコスタは勝っていると思って攻めないのか、攻められないのか。また飛び込んで左右のパンチ。一瞬効いたかに見えたがアイポークがあった模様。アコスタそれを分かってか、追い打ちに行かない。残り1分。挑発を繰り返すアコスタ。アルロフバックキック。ジャブ・前蹴り・インロー。終わっても挑発していくアコスタ。タイムアップ。
三者29-28でアコスタ勝利。
僅差の1・2Rがアコスタだったか。3Rは手数で完全にアルロフ。
アコスタにとってはストレスが溜まる試合だったかもしれないが、明確に取ったといえない1・2Rが運良く入っていたという判定で、結果的に勝っていたとはいえ、3Rも取りに行くべきだった。距離を取る相手への攻めの手段が足りない。
アルロフは3連敗。年齢的にも後がなくなったが、試合内容としてはある意味いつも通りだった。