UFC299:第10試合・ピョートル・ヤン vs. ソン・ヤドン

バンタム級。ヤン4位、ヤドン7位。

元王者のヤンだが現在3連敗中。しかしアルジャメインとのリマッチは際どい内容でのスプリット判定で、当時圧倒的格下だったオマリーとの対戦は、メディアの9割がヤンを支持する内容でのサプライズ判定負けと、負けたが最強のイメージが残っていた。しかし前戦はドバリシビリのテイクダウン地獄で攻められ、カーフキックやパンチももらう展開で、UFCで初めての完敗を喫した。とはいえドバリシビリとの相性があってのことで、未だトップクラスの実力を持っていることに疑いはない。31歳。

東アジアの男子MMAファイターとして最もタイトル挑戦に近いヤドン。当初はテイクダウンディフェンスと下になった際のリカバリーに難があり、カイラー・フィリップスに判定負けでMMA初黒星を喫したが、そこが改善されると得意の打撃の威力が増し、元タイトル挑戦者のマルロン・モラエスから1RKO勝ち。一昨年9月、オマリーのように飛び級で当時4位のサンドヘイゲンと対戦したが、この時は打撃で打ち負ける展開で4R終了TKO負け。しかしその後は下位ランカー相手に完勝で2連勝し、前回の試合後には「3月のピョートル・ヤン戦」をアピールしていた。それが実っての試合となるが、今回はランキング的にも飛び級ではなく妥当な位置での対戦となる。26歳。

ヤンのカーフに左を合わせたヤドン。またカーフ。ヤン飛び込んで右フックをヒット。ジャブで距離を測るヤドンだが、またカーフ。カットしていないので効いてきそう。左で飛び込んだヤドンだがかわしたヤン。タックルのフェイントからパンチを入れたヤドンだが、またカーフを蹴るヤン。さらに飛び込んでボディ・顔面にパンチを入れる。左フックを当てたヤドン。またカーフを入れたが、キャッチしてテイクダウンしたヤドン。亀になり立つヤンをシングルレッグで倒してまたバックに。スクランブルで逃れようとするがついていくヤン。バックから殴って放したヤドン。残り30秒。またシングルレッグのフェイントを見せるヤドン。逆にヤンがシングルレッグに入ったが切ったヤドン。ホーン。

1Rヤドンか。

2R。入ってきたヤンに肘をあわせるヤドン。またシングルレッグのフェイントを見せてパンチを入れるヤドン。またタックルを見せてパンチを入れたヤドン。スタンドバックを狙いながらパンチを入れる。肘を入れて離れた。ヤドンが頭を下げるところにアッパーを合わせるヤン。ヤドン右フック。組んでスタンドバックに。正対して離れたヤン。またアッパーをヒット。ヤンが組み付いてテイクダウンしかけたが、立って離れたヤドンヤドンシングルレッグ。担ぎ上げてテイクダウンを狙ったがこらえたヤンがミドルを入れる。左ボディに右フックを打ち返すヤドン。どんどん出るヤドンだがまた左ボディを入れるヤン。ヤンのアッパーダブルがヒット。しかし引かないヤドン。左フックを返す。残り30秒でヤンがタックルからテイクダウン。インサイドから肘・ホーン。

2Rヤン。

3R。ジャブを突くヤン。ヤドンバックスピンキック。ミドルの蹴り合い。ヤン今成ロールのように飛び込んだが、切って離れたヤドン。タックルフェイントをさかんに見せるヤドン。ジャブを打つヤドンにヤンがバックスピンキック。ヤドン沈み込みながら出ていく。シングルレッグ。かついだが倒せず放した。逆にヤンがシングルレッグ。こらえたところにパンチを入れるヤン。顔面・ボディにパンチを入れるヤン。ヤドンシングルレッグ。倒しかけたが離れたヤン。ジャブを突くヤドン。ヤンワンツー。回転肘。組んで押し込んだヤドンだが、ヤン入れ替えてタックルへ。尻もちをつかせた。寝かせるヤン。ハーフで押さえ込んで肘。ガードに戻したヤンだがこのままだと勝てないか。脇をすくって起き上がろうとしたがサイドを取られる。ヤン肘。立とうとするヤドンにダースチョーク。タイムアップ。

三者29-28でヤン勝利。

接戦だったが、残り1分でのテイクダウンが勝敗を分けた。

ヤドンはテイクダウンのフェイントでヤンの攻めを封じて打撃を入れて終盤まで互角に戦っていたが、最後にテイクダウンされるとリカバリーできず。しかし惜しかった。

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