UFC on ESPN56:第6試合・チェイス・フーパー vs. ヴィチェスラフ・ボルシェフ

ライト級。

クーパーは長い手足を活かした極め師。今成ロールなど、下になって積極的に極めを狙っていく。18歳でコンテンダーシリーズに出場し、勝ったがまだ若いということで珍しい育成枠での契約を果たす。UFCと契約しながらローカルイベントでキャリアを積み、20歳でUFCデビューした。グラップリングの強さの反面、打撃やテイクダウンに穴があり、グラウンドに付き合ってもらえない展開になると勝てないという試合が続いていた。ライト級に上げたここ2戦は2連勝しており、引き込みだけでなくパンチでも攻めて攻撃の幅を広げているが、まだお世辞にも上手いとは言えない。UFCファイターとグラップリングマッチで対戦することもあり、モイカノ・グイダには勝利したが、今年1月の元バンタム級王者スターリング戦はスプリット判定負けしている。まだ24歳。

ロシアのボルシェフはUFC2勝2敗1分け。キックがバックボーンのストライカーだが、テイクダウンディフェンスが弱点。5試合で26回もテイクダウンを取られている。チーム・アルファメールに所属したことで、テイクダウンディフェンスや倒された後のスクランブルは向上してきている。前戦は1R・3Rに打撃をヒットさせて優勢に試合を進めていたが、2RハイキックでダウンしパウンドでKO寸前まで追い込まれたことが響いて10-8で落としてのドロー。32歳。

パンチ・ハイを出していくフーパーだがまだ間合いが遠い。左の連打で出たフーパーだがボルシェフのアッパーをもらう。ボルシェフが出てきたがフーパーのパンチがヒットしダウン!すかさずバックに付いたフーパー。マウントに移行してパウンド連打!ラッシュしているがクリーンヒットがなく明確なダメージがない。反転しようとするボルシェフだがバックに回ったフーパー。またバックマウントになりチョークを狙う。またマウントに戻してパウンド・ヒジ。ボルシェフまだ動いている。三角マウントから股下をくぐって抜けようとしたボルシェフ。フーパー上をキープしハーフにするとすぐにマウント。ケージを蹴るボルシェフ。反転したボルシェフだが、フーパーは横三角に捉えながらアンクル。どちらも浅い。残り1分。横三角のまま反転して上になり絞めるがまだ浅い。ホーン。

1Rはフーパー10-8。

2R。フーパーパンチで出るとバックブローからタックルへ。テイクダウン。すぐ上を取る。足で腕をロックしてリバースクルスフィックス。返そうとしたボルシェフだがマウントに移行。ヒクソンクラッチで押さえながらパウンド。また下を抜けようとしたボルシェフだが、上をキープするフーパーがすぐにまたマウントを取る。ボルシェフ動いて逃れようとするが、反転しようとしてもフーパーはグラウンドで上をキープする。またマウントからパウンド連打。ハーフに戻したががぶった体勢になりフーパーダースチョーク。ボルシェフが背中を叩いたのをタップとみなしたレフェリーが試合を止めた。

ボルシェフはタップではないと抗議。紛らわしい動きだが、一回叩いただけなので止めるのはどうか。とはいえこれがノーコンテストになるとしたらフーパーが気の毒すぎるが、どうなるか。

裁定はフーパーの一本勝ち。まあ絞められてフィニッシュされそうな体勢で紛らわしい動きをしていたら止められても文句は言えない。

グラウンドが強いだけにパンチでもダウンが取れるようになったフーパー。これでライト級転向後3連勝。あとは強いパウンドが打てるようになれば、ランキング入りも遠くない。

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