UFC on ESPN58:メインイベント・アレックス・ペレス vs. 平良達郎

フライ級5分5R。ペレス5位、平良13位。

ペレスは3月・4月・6月と4ヶ月で3試合目。2020年に当時王者のデイブソン・フィゲイレードのタイトルに挑戦したが、1Rギロチンで一本負け。その後は自分や相手の怪我や体重オーバーなどで試合が流れることが多く、1年半ぶりの復帰戦では現王者のアレクサンドル・パントーハに1Rチョークで一本負け。そこからまた1年半以上のブランク明けで、平良と同じく2000年生まれの無敗のプロスペクト・モカエフと対戦。判定で負けたが、モカエフ得意のタックルを切る展開で苦しめた。翌月にマネル・ケイプの代役でマテウス・ニコラウと対戦すると、積極的に打撃で攻めて、右フックでKO勝ち。約4年ぶりの勝利を挙げた。そこからわずか2ヶ月での再登場。レスリング+ボクシングが武器のオールラウンダー。32歳。

当初はペレスとプレリムに出場したウランベコフが対戦するカードが組まれていたが、メインに昇格するにあたってUFC302でジョシュア・ヴァンとの対戦が組まれていた平良との対戦に変更。

平良は試合が決まっては中止や延期などのカード変更に見舞われることが常態化していたが、今回は過去初めてプラス方向への変更。相手がUFC無敗で平良より若いノーランカーのヴァンから、ランキング5位のペレスとなり、試合順も初のメインに。ここまで5連勝で、オッズはすべてフェイバリット。今回も5位ペレス相手にフェイバリット。中止となったが、ランカーのエリオット戦、ヴァン戦もオッズではフェイバリットだった。フライ級は前挑戦者が当時ランキング10位のエルセグであり、上位陣は常連ファイターで欠場中の選手も多く、5位になればタイトル挑戦のチャンスが回ってきてもおかしくない。24歳。

リラックスした表情で入場する平良。

両者オーソドックス。小刻みに上半身を動かすペレス。両者カーフで牽制。右を出した平良だがまだ遠い。ジャブ。ペレス飛び込むフェイント。右で飛び込んだ平良。組み付いたが、脇を差したのはペレス。ヒジを入れたが、四つでがっぷり組んだ。テイクダウンを狙う平良だが引き剥がしたペレス。離れた。首相撲に捉えようとした平良だがペレス引き剥がす。ワンツーを入れた平良。ジャブ。冷静にジャブを入れていく平良。右。左ハイ。ペレス飛び込んで右。また飛び込み左ボディから右フック。平良首相撲に捕らえた。膝。離れた。ジャブを突く平良。ワンツー。ペレスの飛び込みはかわした。アッパーをヒットさせた平良。またアッパー。ペレスが下がる。カーフ。組んできたペレスに首相撲。ペレス離れた。ペレス飛び込んで左右のフック。また出たところで右フックを入れた平良。平良が出たが、出した前手がアイポークになりタイムストップ。再開。残り1分。飛び膝を出した平良。しかし受け止めたペレスがテイクダウン。ディープハーフから立ち上がった平良。詰める。間合いに入らず。ホーン。

1Rは僅差。スタッツではヒット数でペレス、テイクダウンも奪っており、落としていてもおかしくない。

2R。平良ワンツー。ペレスはカーフ。テンカオから右を出した平良。ペレスがタックルに来ると首相撲。すぐ離れたペレス。また出たところに右を入れた平良。が、またアイポークがありタイムストップ。2度目で手を握れと注意される平良。再開。アッパーを入れた平良。ワンツー。カーフ。ペレスもカーフ。ジャブを合わせた平良。またアッパーを入れた平良。ペレスインロー。カーフを返した平良。また出てきたところにアッパーを合わせて首相撲。ペレスすぐ離れる。平良タックル。左脇を差したペレスだが、平良そのまま大内テイクダウン!すぐバックについた!背中に乗ってチョーク。スタンドでおたつロックの体勢。倒れ込んでグラウンドに。おたつロックのままバックマウントでうつ伏せになると、ペレスが膝を痛めて戦闘不能に。試合終了。

裁定を待っているが、ペレスの負傷によりTKOか。

2R2分57秒、TKOで平良が日本人最多となる6連勝でランキング5位ペレスを下す。

おたつロックの状態で背負われた状態で、グラウンドに持ち込むために右後方に体重をかけた際に、ペレスの右膝に体重が掛かり、膝を痛めて倒れた模様。アクシデント的な決着ではあったが、正当な動きの中での勝利。

インタビューではパントーハとのタイトル戦をアピール。

1Rは僅差だったが、ジャッジは三者ともペレス。当然楽な相手ではなかった。序盤やや入れ込んで力みすぎな部分があったが、ペレスが出てきたところにアッパー→組みになると首相撲と、作戦をしっかり実行し、最後はレスラー相手にタックルからテイクダウンを奪い、バックを取るという得意のムーブに持ち込んだ。打撃でも互角に渡り合えていた。成長を見せての勝利。

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