UFC308:第1試合・リナト・ファフレディノフ vs. カルロス・レアル

ウェルター級。

ロシアのファフレディノフはUFC5戦で4勝0敗1分と負け無し。一時ランキングに入っていたが、他の選手がランキングに入ってきたために押し出されている。バックボーンはコンバットサンボで、テイクダウンが強いグラップラー。打撃も積極的に出していくが、やや粗さがある。今回はウズベキスタンのヌルスルトン・ルジボエフとの対戦が組まれていたが、今週に入りルジボエフが欠場。初参戦のレアルとの対戦に。33歳。

ブラジルのレアルはPFLの2022年・2023年シーズンに出場。2022年は欠場選手の代役として出場し、2019・2021年優勝のレイ・クーパー3世と対戦。クーパーが大幅体重超過で体調不良だったこともあり、終始圧倒して判定勝ちした。しかしトーナメント準決勝では優勝したサディボウ・シーに打撃で押される展開で判定負け。2023年はリーグ戦は1勝1敗だったが、1Rフィニッシュ勝利があり2位通過。トーナメント準決勝はまたもサディボウ・シーとの対戦となり、テイクダウンを止められる展開でスプリット判定負け。今年はBellator勢が大挙PFLに参戦した関係で、PFL出場は果たせず、UAE WarriorsやLFAなどのローカルイベントに出場していた。今回はもともと10月22日に予定されていたUAE Warriorsに出場予定で、試合が流れたところへのオファーのため、緊急の割には準備はできていると思われる。ムエタイがバックボーンで、KO勝ちの多いストライカー。30歳。

牽制の打撃戦からファフレディノフがタックル。テイクダウン。背中を付けずすぐにケージ際に移動し立ち上がるレアルだが、ファフレディノフはクラッチを放さずなおもテイクダウンを狙う。狙いつつ膝を入れるファフレディノフだが、レアルも差し替えした。離れたレアル。パンチで出るが、ファフレディノフが打ち返すとまたタックル。しかしこれは切ったレアル。右を入れるレアル。パンチで出る。ファフレディノフまたタックル。テイクダウンしたが、すぐに体を起こして立ち上がるレアル。ケージ際に移動して小手を巻いてこらえる。首相撲からヒザを入れるレアル。離れたレアルに右を打ち込む。レアルがまた右で出る。カーフキック。ファフレディノフ後退。ファフレディノフ三日月蹴り。またタックルを狙うがレアル首相撲ヒザ連打。スリップしかけたがこらえた。右のパンチで出るレアル。ファフレディノフもパンチを打ち返す。またタックルに入るが切られる。切られた後に左ハイを入れたファフレディノフだが、レアルの右がヒット。ファフレディノフかかと落とし。ホーン。

1R打撃のヒットは五分だが、印象的なヒットはレアルか。UFCデビュー戦でいきなりランカー目前のファフレディノフ相手に互角以上に戦っている。

2R。タックルを切ったレアルがカーフキック。足が流れるファフレディノフ。消耗している。左フックを入れたファフレディノフ。出てきたレアルにタックル。しかしまた切ったレアル。また組みに来たところで首相撲ヒザ。またカーフキック。そして右。カーフ。完全にカーフが効いている。ファフレディノフのワンツーがヒットするが、またカーフ。効いた左足を引いたファフレディノフ。パンチを入れるファフレディノフ。タックル。受け止めたレアルがヒザ。ケージに押し込むファフレディノフ。離れた。ファフレディノフ前蹴りから右ストレート。しかしヒットせず。パンチの強打で攻めるファフレディノフだが、レアルのパンチを貰う。またタックルを受け止めて首相撲ヒザを入れたレアル。ファフレディノフも手を出しているが、打撃のヒットではレアル。またカーフ。嫌がったファフレディノフ。しかしタックル。テイクダウン。が、残り15秒しかない。ホーン。

2Rレアル。

3R。ファフレディノフ諦めておらずパンチで出るが、タックルを切られた。それでもパンチで出るファフレディノフ。そこにカーフを入れるレアル。またタックル。切られた。ファフレディノフパンチを振っていくが、カーフを聞かされて踏ん張りが効かないので強いパンチが打てないか。またタックル。ケージに押し込んだ。入れ替えて離れたレアル。パンチで攻めるレアルにファフレディノフも手数を出す。気持ちが強い。またタックル。切られた。ファフレディノフの右フックをかいくぐったレアルが逆にタックル。テイクダウン。バックに回る。ファフレディノフケージ際で立つ。深追いせずに離れたレアル。なおも手を出していくファフレディノフ。タックル。切られた。レアル疲れがありガードを下げる。顔面でパンチを受けるが引かない。右を入れたレアル。首四つからクリンチアッパーを入れるファフレディノフ。タックル。切られた。パンチから裏拳を入れるファフレディノフ。レアルガス欠か。ファフレディノフが逆転を狙ってパンチを打ち込むが、レアルはパンチを受けながらも引かない。タイムアップ。

3Rはさすがに消耗してガードが下がる場面が多かったレアルだが、打たれながらも引かなかった。

29-28×2、30-27の3-0でファフレディノフ勝利!

海外イベントのジャッジ…。今日一日が不安になる。1Rはヒット数が僅差でテイクダウンもあったからわかるが、2Rにもファフレディノフに入れたジャッジはさすがに疑問。

30-27をつけたジャッジはわかりやすくおかしいが、むしろ1Rレアルに入れてて2Rファフレディノフに入れているジャッジの方がおかしい。1Rはまあファフレディノフに入るという見方があるのはわかるが、1Rがレアルだと判断して、同じ見方で2Rを見てファフレディノフに入れる方がありえない。

ジャッジに勝ちを盗まれたレアルだが、緊急デビュー戦でいきなりほぼランカーのファフレディノフ相手に互角以上に戦ってみせた。タックルを切って右を打ち込み、テイクダウンされてもすぐに立った。

ファフレディノフはカーフを完全に効かされ、タックルも切られる苦しい展開だったが、最後まで諦めずに出ていく心の強さが幸運を呼び込んだ。

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