フライ級5分5R。モレノ2位、アルバジ3位。
前王者モレノはタイトルを失った昨年7月のパントージャ戦、今年2月のメキシコ大会でのロイバル戦と連敗中だが、どちらの試合もスプリット判定での負けで、内容は競っていた。2連敗したことで、一度は長期休養を宣言したが、すぐにモチベーションが戻ってきて、翌月にはもう戦いたいと思うようになったとのこと。現王者パントージャとはTUFの非公式戦から3度戦って3連敗中。初期はグラップラーの印象が強かったが、タイトルに絡むようになってからはボクシングも向上している。30歳で、現時点の元UFC王者では最年少。
アルバジは中東生まれ初のUFC王者にもっとも近い存在(ウェルター級王者ベラル・ムハメドは両親はパレスチナ人だが、出生地はアメリカ)。イラクで生まれ、7歳の時に一家で国外に脱出。スウェーデンで育ち、一時はストリートギャングに加わったこともあったが、UFCを見てMMAを始める。中東のBRAVE CFでキャリアを積む中、コロナ禍で行われていたアブダビのUFCファイトアイランド大会に代役出場する機会を得てUFCと契約。UFCデビューからは5連勝中だが、3位ながらランカーとの対戦は前回のカイ・カラフランス戦のみ。柔術バックボーンのグラップラー。本来は、今年2月にモレノ戦が組まれていたが、首を負傷し欠場。左手が動かなくなり、5ヶ月間は練習もできなかったとのこと。今回が1年5ヶ月ぶりの試合となる。31歳。
ジャブで牽制する両者。パンチから組み付いたモレノだが、こだわらずに離れる。アルバジワンツー。ジャブから左ミドルを出したモレノ。さらに右をヒット。前蹴りを見せるアルバジ。アルバジカーフキック。前傾姿勢のモレノがバランスを崩した。ジャブのダブルを放つモレノ。ステップインしてジャブ。残り1分。ボディを入れたアルバジ。ワンツー。前蹴り。モレノ飛び込んでワンツーからロー。ホーン。
1Rは打撃のヒット数でモレノ。アルバジはまだ組みに行く動きはない。アルバジだけ、なぜかさかんに足がスリップしている。
2R。ジャブをヒットさせるモレノ。ワンツーに下がったアルバジだがそこに左ハイ。圧を掛けてきた。アルバジケージ際をサークリング。右オーバーハンドで出たモレノだが組み付いたアルバジ。しかしモレノ引き剥がす。ジャブを入れたモレノにアルバジもジャブを返す。ワンツーを入れたモレノ。アルバジ手数が減っている。しかしアルバジタックル。テイクダウン。が、寝かされる前に素早く立って引き剥がしたモレノ。ワンツー。ジャブを出したアルバジだがモレノのジャブを被弾。さらに右オーバーハンドもヒット。モレノパンチのコンビネーションを打ち込む。残り1分。ジャブがヒットし一瞬ぐらついたアルバジ。残り30秒でまたパンチ連打を入れるモレノ。左アッパーから右。ホーン。
2Rも打撃で攻勢のモレノ。セミは3Rからペースが変わったが、アルバジには展開を変える力はあるか。
3R。アルバジタックルフェイントからパンチで出る。一瞬バランスを崩したモレノだがワンツーをヒット。左ハイ。右フックから左ボディ。モレノ振りが大きくなってきた。左ボディ。アルバジのワンツーがヒット。しかしモレノ右のクロスカウンター。ヒザを出したアルバジ。ヒットしたがモレノがさらにパンチを入れる。モレノ飛び込むと左フック。パンチが目にヒット。アイポークをアピールするが違うとアピールしたモレノが出る。残り1分。アルバジ虚を突いてシングルレッグ。が、しつこく仕掛けることなく放した。ホーン。
3Rもモレノ。アルバジはフィニッシュが必要。
4R。モレノさらにギアを上げた。仕留めに来たか。アルバジも下がらず打ち合う。モレノが出てきたことで逆に倒すチャンスでもある。左右のパンチから左ボディ。ジャブのダブルから右。ジャブから右オーバーハンド。モレノ左ハイ。ヒザを出したアルバジ。モレノのワンツー。ジャブから右。余裕を見せるモレノ。ホーン。
4Rモレノ。
5R。ジャブで出るモレノ。アルバジが手を出すと右を打ち込む。タックル。切ってワンツーを入れた。しかし直後にアルバジのアイポークがありタイムストップ。再開。アルバジのタックルを組み止めたモレノが逆にテイクダウンを狙う。ギリギリ小手投げで凌いだアルバジだが、立ち際の左フックが入りぐらついたアルバジ。モレノ出ていく。アルバジまた四つに組んだ。しかし差し返す。ヒザを入れて離れた。モレノまだ出ていく。左ボディ。さらに左ミドル。アルバジ下がる。右オーバーハンド。アルバジも前蹴りを返す。モレノ飛び込んでヒジ。さらn右オーバーハンド。やりたい放題。残り1分。左右のパンチを入れる。アルバジ、ホロウェイタイムを要求。モレノ突合すにパンチを入れる。残りわずかで浴びせ蹴りを見せるモレノ。さに左ハイ。タイムアップ。
49-46、50-45×2の3-0でモレノ勝利!
2位と3位だが力の差があった。最後は余裕を見せての勝利。
アルバジは打撃で勝てないのならもっと組みで勝負してほしかったが、あまりタックルに行けなかったのは、やけに足がスリップしていたのも影響していたのだろうか。