ウェルター級。
地元カナダのマロット。コロナ後4年ぶりに復活した昨年6月のカナダ開催から、3大会連続でメインカードに出場している唯一の選手。しかし過去2回はナンバーシリーズでのメインカード出場だったものの、地元補正での抜擢という印象があるのは否めない。UFCデビューから3連続フィニッシュ勝利で、木下憂朔を1RKOしているアダム・フューギットからも2Rギロチンで勝利している。前座選手相手の3連続フィニッシュ勝利で前戦はニール・マグニー相手に飛び級でのランカー挑戦。序盤にカーフキックを効かせ、足が効かなくなったマグニーに対し組みでも優位に立ち、このまま勝利と見られた3R終盤にギロチンを凌がれて下になると動きがなくなり、マウントからのパウンド連打を浴びて残り15秒でKO負け。UFC初黒星を喫した。10勝は全フィニッシュで、うち9勝が1R。32歳だが、19歳でプロデビューしており、キャリア13年。
ジャイルズはここまでUFC7勝6敗で、ウェルターに落としてからは2勝3敗。スピーディーなジャブを軸にしたボクシングが武器。ウェルターでは無敗のマイケル・モラレス、ガブリエル・ボンフィムにいずれも1Rフィニッシュ負け。前戦はUFCデビュー戦のカルロス・プラチス相手に序盤はジャブの手数で上回ったが、2Rに左ストレートをもらってKO負け。マロットとは2年前にグラップリングマッチで対戦し、その時はマロットが判定勝ちしている。32歳。
慎重な両者。いつもアグレッシブなマロットも再起戦だからか様子見している。ミドルを蹴るマロット。ジャイルズじわじわ出るが手が出ていない。右を入れたジャイルズ。マロット三日月蹴り。カーフキック。ジャイルズもカーフキック。左ハイを蹴るマロットだがブロックするジャイルズ。ミドルで出るマロット。ジャイルズ手が出ない。またカーフ。足が流れたジャイルズ。ワンツー。残り1分。徐々に手数を増やしてきたマロット。バックスピンキック。カーフ。ワンツーからハイ。ホーン。
1R手数でマロット。
2R。詰めてくるジャイルズに蹴りをヒットさせるマロット。パンチから前蹴り。ジャブから右オーバーハンド。ジャイルズジャブを入れると前に詰めて右を入れる。両者まだ踏み込めない。マロットタックル。かわされる。遠い間合いからの単発の打撃の打ち合いが続いてしまい、両者ともペースを変えられない。マロット前蹴り、カーフ。右を打ち込んだマロット。残り1分。ジャイルズ詰めるが手が出ない。マロットバックスピンキック。ワンツー。ワンツーからミドル。マロット終盤手数を増やした。ホーン。
2Rも手数でマロット。
3R。ジャイルズ出てきた。マロットのミドルに右フックを合わせる。ジャイルズ右ハイ。やや距離が詰まってきているが、ジャイルズは倒しに来ていない。マロットが蹴りを入れていく。バックスピンキック。両者ペースが上がらないまま残り1分。パンチで出たマロットが組んで投げを狙ったが、投げられず離れる。最後まで攻めない両者。タイムアップ。
30-27、29-28×2の3-0でマロット勝利。
マロット初の判定勝ち。UFC初黒星の直後で慎重になったのかもしれないが、勝っても評価は上がらない内容。
勝っているマロットが慎重なのはわかるが、負けているのに出ないジャイルズはいただけない。