【iSMOS01】小金翔と自主興行=iSMOSで対戦、北岡悟─01─「俺がやる大会は何があっても飛ばない」

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【写真】あくまでも自分の道を往く(C)MMAPLANET

31日(金)に横浜市中区のパンクラスイズム横浜でiSMOS01を開催する北岡悟。

なかなか試合の機会が巡って来ない、先が見えない状況で自主興行を開くことを5月に決めた。自身はメインで小金翔と対戦、舞台が整うことよりも自分で創る選択をした北岡に✖小金戦、iSMOSへの拘りを訊くと──そこには明白過ぎるほど北岡悟道が見られた。


──自主興行iSMOSが来週に迫ってきました(※取材は7月22日に行われた)。通常の試合前とは違いがあるかと思われますが、そのあたりは?

「同じだと思いますか(笑)。ただ、それぞれのエキスパートがいてくれるので、イベント運営に関しては『あとは任せました』という状況にはしています」

──では練習に影響が出るようなことはない状態になっているということですね。

「だからこそ、大変なんです。いや、大変とは言いたくない。練習をいつもと変わりなくやる、それに尽きます。いつもと同じだけのこと、それ以上のことをやってきているので。と同時にこの3年の反省すべき点は反省して、練習メニューを組んでいます。反省……反省じゃないか、後悔かな。それを踏まえてやってきました」

──後悔というのは、どういう部分にあったのですか。

「それは言いたくないです」

──練習を何度も拝見させてもらって、疲れているなという風には見えたことはありました。

「まぁ……そういうことかもしれないけど、今は凄く集中してやっているので。集中力が持たないとか、そういうこともあるけど変化……衰え、加齢……簡単にこういうことを言うのも嫌なんですけど、自分の変化は認めないといけないので。それを受け入れたうえで、どうやって勝つ可能性を高くできるのか。それを考えてやってきているつもりです。

ロータスでのグラップリング練習とTRIBEでのスパーリングなんかでも、ここで何をすべきなのかを心得てやっています。効率の悪いことをして、質を落とすことはしていないです。

結果的に今は抱えているモノが多いし重いから、それにより考えざるを得ない……いや、ちゃんと考えることができているのかどうかも怪しいです。考えないようにするために、集中しているという言い方もできるかと思います」

──まさに過去になかった経験ですね。

「ハイ。そうなると、『だから近藤(有己)さんは、ああいう風にしていたんだ』とか理解できることがたくさんあって、それが本当に有難いです。宇野(薫)さんが言ってくれていたことの意味も分かりました。近藤さんや宇野さんのような先輩が近くにいてくれることは、本当に有難いです。

僕は特に自分で経験するまで、周囲の人が忠告してくれたことも分からない人間ですし。でも、こうやって分かる時が来るのも、先輩が周囲にいてくれるからです。そこは本当に感謝しています」

──ところで5月に自主興行を開くと決めた時から、状況も変わってきました。RIZIN、DEEP、パンクラスと戦える場もiSMOSの前後でイベント開きます。自分でやらなくても、試合ができたかもと考えることはなかったですか。

「今はどの大会も急に中止や延期になる可能性があります。そういう可能性はゼロではない。でも俺がやる大会は何があっても飛ばないです。世の中、急に変わる可能性があるじゃないですか?

それでも俺の大会は絶対にあるので、そこは大きいです。あるのか、ないのかなんて考えずに5月からこの日に絶対に試合があると分かって調整ができましたからね」

──北岡選手自身の大会として、対戦相手も自ら選び決定したのですか。

「ハイ(笑)」

──小金選手が対戦相手となった理由は?

「最初に浮かんだことは、自分とある程度知り合いでこの状況でも僕と戦うために大会に出てきてくれる……そんな一定以上の信頼感があってベルトを持っている選手と戦うといことでした。

それがまず小金君で、そしてWARDOGのチャンピオンの鈴木一史選手──この2人だったんです。ただ、それから色や数字がある選手が良くないかっていうアドバイスをもらって、他の選手にも当たったこともありましたけど、速攻で断られました(笑)。

それでパンクラスの坂本靖さんに相談すると、とあるベテラン選手の名前が挙がって。その選手も、ダメ元で尋ねました。そうしたら練習をしてないってことで、やはりダメでした。その時に坂本さんから『こういう時は、ベテランとかよりも、北岡選手に勝ちたいと思っている若い選手の方が良くないですか?』と言ってもらって。なら最初に考えた小金君だろうと」

──最もタフな相手かと思います。

「そうですね。本人がその自分の強さを分かっていない、そんな強い系の選手です。体も強いし、リズムも独特です。テイクダウンディフェンスというより、テイクダウンをされてもすぐに立つ。そして相手が攻め疲れする。打撃も倒すパンチがあって、ムエタイ的なスタンスで蹴ることもできます」

──PXCからREAL、その後がZSTで王者になっていますが、修斗やパンクラス、DEEPでもライト級で上に来るだけの実力の持ち主ではないでしょうか。

「ランキングに入り、タイトルショットも全然あるぐらいの選手です」

──小金選手が対戦相手だと知った時、正直なところ、これは北岡悟のラストファイトになるかもしれないという考えは脳裏を過りました。そういう相手を欲したのですね。

「欲したというのか、なんか流れですよね。それが最初に思い浮かんだ選手だったし。実際、この場に出てきてくれますしね。本人はすぐに『やります』ということで、ZSTの柳(武見)社長も全く問題なかったです」

──小金選手はロータス世田谷にも来ていたメンバーですが、いつ頃まで練習をしていたのでしょうか。

「メンバーというほどは来ていないですね。彼は色々なところで練習している感じだったので。今はGENに落ち着いているようですけど」

──そういう小金選手に対して、北岡選手がやるべきことは?

「作戦の部分については言いたくないですけど、フィニッシュしないといけないです。どうせ、俺が攻め疲れするとか思っているんだろうけど、俺は攻めます」

──試合では、このサイズのケージで戦ったことは?

「記憶にないですね」

──普段から練習しているホームではあります。

「う~ん、そこも答えない……ということにしてください」

<この項、続く>

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