UFC288:第9試合・クロン・グレイシー vs. シャルル・ジョーデイン

フェザー級

約4年ぶりの試合となるクロン。コロナ禍でカリフォルニアのジムを閉め、モンタナ州の田舎でジムを開設。そこで試合に向けたトレーニングができる環境を作るまでに時間がかかったとのこと。UFC初戦はアレックス・カサレスに組んでからグラウンドに持ち込みチョークで一本勝ちしたが、2戦目のカブ・スワンソン戦はテイクダウンを切られ、打撃で打ち負け続ける展開で完敗。RIZINでは引き込みからガードを取って攻める展開で、父のヒクソンはスポーツ的なガードポジションではなく、自分が伝授したバーリ・トゥード・ガードであるとコメントしていたが、現代MMAトップリーグでは引き込むことができなかった。現在34歳。父ヒクソンは、かつてインタビューでアスリートとしてのピークは32、3歳であると語っており(もちろん個人によって異なると思うが)、その基準ではすでにピークアウトした時期に入っている。

カナダのジョーデインはUFC10戦で4勝5敗1分けと負け越しで、現在2連敗中。ナンバーシリーズのメインカードに出てくる選手ではない。クロンのチューンナップファイトの相手としての起用であることは明らかだが、オッズではジョーデインがフェイバリット。特筆すべきは2019年の韓国大会で、兵役でのブランク明けとなるチェ・ドゥホの咬ませ犬としての登場だったが、2Rにダウンを奪い返してのKO勝ちを演じている。戦績的に3連敗はリリースの可能性もあるので負けられない。27歳。

ジャブで牽制するジョーデイン。ワンツー。距離をキープ。飛び込んで連打を打ち込みヒット。クロンぱんちのに反応できていない。しかしクロン間合いを詰めてケージに押し込んだ。が、クラッチできていない。引き剥がし離れたジョーデイン。また組付に行くが、ジョーデイン投げて離れた。ジョーデインの右アッパーがヒット。クリンチアッパーをもらったクロン。ガードを固めて出ていくクロン。ジョーデインはケージに詰まらないように回っていく。クロン引き込んだ。ハイガード。ジョーデインは密着して頭を上げずにディフェンスに徹する。三角を狙うが脇を上げずに防いでいるジョーデイン。立って離れたジョーデイン。残り1分。クロン立ってスタンド。クロンまた組んでケージに押し込む。が、引き剥がし離れた。ホーン。

1Rジョーデイン。打撃に対応できていないクロン。

2R。また出ていくクロン。ケージ際でサークリングするジョーデインだが、クロン組んでクラッチした。が、テイクダウンではなく引き込みを選択。またガードに。ジョーデインはまた密着して下からの仕掛けを防いでいる。細かい打撃を上下で打ち合う。ジョーデインまた隙を見て立つ。スタンド。ガードを固めて出るクロンにパンチを打ち込むジョーデイン。クロン組めない。パンチを貰った。追っていくクロン。ケージに押し込むとまた引き込む。が、時間がない。ディフェンスしているジョーデインに対し下から細かいパンチを入れる。ホーン。

2Rジョーデイン。

3R。ジョーデイン距離を取りつつパンチを入れる。クロンもパンチを出すが鋭さが違う。組んだクロンがまた引き込もうとするが、引き込ませず離れたジョーデイン。近づくとジョーデインのパンチを貰う。ジョーデインクリンチからのパンチ・膝を入れ距離を取る。また引き込んだクロン。会場ブーイング。しっかりディフェンスしているジョーデイン。密着して上下で殴り合い。展開がない。また立ったジョーデイン。残り1分。四つに組んだクロンが大外刈りを狙ったが倒せず。離れたジョーデイン。距離を取りロー・パンチを入れていくジョーデイン。最後に打撃で出たジョーデイン。タイムアップ。

三者フルマークでジョーデイン勝利。

クロン完敗。まったく成長しておらず。カリフォルニアでディアス兄弟とトレーニングしていたころに比べて打撃の打ち合いでは劣化していた。これで勝てると思って出てきたのなら甘すぎる。連敗中の相手をあてがわれてこれでは厳しい。

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