UFC295:セミファイナル・セルゲイ・パブロビッチ vs. トム・アスピナル

ヘビー級暫定王座決定戦。パブロビッチ2位、アスピナル4位。ともにタイトルには初挑戦となる者同士。

パブロビッチは現在6試合連続1RKO勝ち中。しかもほとんどが短時間での勝利で、劣勢になる場面もほぼない。が、前回のカーティス・ブレイズ戦では、けっこうブレイズのパンチを被弾しながら打ち合ってのKO勝ちだった。6連勝中、グラウンドの展開になったのは、ダウン後にパウンドを入れる場面のみ。唯一、UFCデビュー戦のアリスター戦では、足をかけられ下になると、そのまま立ち上がる動きがないままアリスターのパウンドで削られ続けて、最後は鉄槌連打でKO負け。この試合を見るかぎりだと、下になった時の対処に問題があるように見えたが、それから5年でどこまで成長しているか。今回もKO勝ちすれば、チャック・リデルの持つ7試合連続KO勝ちのUFC記録に並ぶ。31歳。

イギリスのアスピナルはタイソン・フューリーのスパーリングパートナーを務めるほどのボクシングテクニックと、幼少期から柔術インストラクターの父に学んだ柔術が武器。UFC6勝1敗で全フィニッシュ勝利というのはパブロビッチと同じ。違うのは、アルロフスキーとヴォルコフ相手にはテイクダウンからの一本を奪っているところ。UFCでの唯一の黒星は、ブレイズ戦で開始直後のローキックをカットされ膝を痛めてTKO負けした試合。急遽試合が決まったため、試合前のプレスカンファレンスでは、試合に向けての準備期間が不足していることを語っているが、条件はパブロビッチも同じ。ランカーではセルゲイ・スピバックの次に若い30歳。

両者ともトップ5ランカーだが、JJはレジェンド王者のミオシッチとの対戦を選択したため、当分タイトル挑戦の機会が回ってこないところだった。JJの怪我によって思わぬチャンスが転がり込んできた。

カーフを入れたアスピナル。パブロビッチがプレッシャーをかけてくる。ローにパブロビッチがパンチ連打を返す。4連打。ワンツー。カーフを蹴るアスピナル。さらに右フックを入れると効いた!すかさずワンツーを打ち込むとパブロビッチダウン!鉄槌連打!KO!

アスピナルが1RKOで暫定王者に。果たして正王者との統一戦は実現するか。

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