ウェルター級。
中国のケナンは2017年にUFCと契約してから5勝3敗。本来は地元での試合だったが、APEX開催に。日本のREALに出場経験があり、元アブダビ王者菊田に判定勝ちしている。2年の長期欠場明けとなった今年4月の試合では無敗のネクストマクレガー候補・イアン・マシャド・ギャリーから1Rダウンを奪ったものの、3Rに逆転KO負け。8月の前戦はUFC0勝1敗の相手にオッズではアンダードッグの低評価だったが、後半パンチを効かせて判定勝ち。しかし今回もUFC1勝0敗のジュセに対しアンダードッグ。33歳。
ジュセはフランス出身で現在はニュージーランドのシティキックボクシング所属。柔道ではフランス代表チームに選ばれたこともあった。9月のオーストラリア大会でのデビュー戦は、同じくUFCデビュー戦のキーファー・クロスビー相手に打撃で攻め、最後は投げからバックを奪ってのチョークで一本勝ち。アマチュアMMAデビューからまだ5年。30歳。
静かな立ち上がり。お互い牽制の打撃を入れていく。まだ遠い間合いでローの蹴り合い。ミドルを入れたジュセ。飛び込んでパンチを入れたケナン。ジュセカーフ連打。ケナンのジャブが顔面を捕らえる。また飛び込んでワンツーを打ち込む。ワンツーがヒット。淡々とカーフ、ジャブを入れていくジュセ。ケナン詰めてアッパーを入れるが、ジュセがワンツーを返す。ケナンのミドルに右をあわせたジュセ。ジュセ組んで膝。離れた。ジャブがヒット。ジュセが打撃で推してきている。ケナンの飛び込んでのパンチはバックステップでかわす。ホーン。
1Rジュセ。一発のあるケナンだが、ジュセの打撃で徐々に削られてきている。
2R。ケナン圧を強めてきた。ジャブ。距離が詰まると肘を入れた。しかしジュセのジャブももらう。飛び込むケナンだがかわされる。ジュセのジャブをもらう。しかしケナンのワンツーがヒット。一瞬ぐらついたジュセ。しかしなおも淡々とジャブを入れていく。組んで膝を入れたジュセ。クリンチアッパー。ワンツー。ジュセだんだん倒しに来ている。飛び込むケナンだがクリーンヒットはない。だいぶ顔が腫れてきたケナン。組んで肘・膝を入れたケナン。ジュセの右がヒット。残り1分。ジュセ意表をついたタックル。切ったケナン。ジュセのカーフで足が流れたが、打たれながらも出るジュセ。ホーン。
2Rジュセ。ケナンはいよいよ一発に賭けるしかなくなる。
3R。打たれているケナンだが手を出していく。ジュセのジャブ・カーフがヒット。効いてきた。カーフを蹴られた足を引いてスイッチしたケナン。組んで肘を入れたケナンだが、ジュセが首相撲から肘。四つに組んでケージに押し込んだ。パンチから膝で離れたジュセ。ケナンまだ打ち返しているが、さすがに消耗してきた。タックルに入るケナンだが、受け止めたジュセが柔道スローで投げた。すぐ立つケナン。残り10秒でパンチのラッシュをするケナンだがタイムアップ。
三者フルマークでジュセ勝利。
終始打撃を打ち込んで、フィニッシュには至らなかったものの完勝。中堅のケナンを下して連勝としたので、次はランキング間近の相手と見たい。
ケナンは打撃をもらい続けても前に出る頑丈さはあったが、一発ヒットさせてのKOしか勝機がなかった。