UFC298:第5試合・中村倫也 vs. カルロス・ヴェラ

バンタム級

Road To UFCシーズン1バンタム級ウィナー・中村のUFC2戦目。初戦はUFC0勝2敗のファーニー・ガルシア相手に危ない場面もなかったものの、フィニッシュを奪えないままの判定勝ち。当初は中村の前にガルシアに勝利しているTUF29準V・ブレイディ・ヒースタンドと対戦予定だったが、ヒースタンド欠場で昨年のTUF31一回戦負けのカルロス・ヴェラに変更。着実にステップアップができる相手から、フィニッシュ勝利が義務付けられる相手にグレードが下がってしまった。来月で29歳になる。歴代バンタム級王者で30代になってから初タイトルを獲得したのはアルジャメイン・スターリングのみで、そう考えると中村もあまり若くはないだけに、ノンストップでランキングまで駆け上がりたいところ。

ヴェラはTUF31のチーム・マクレガー(プロスペクトチーム) vs. チーム・チャンドラー(UFCベテランチーム)でチーム・マクレガーに所属。一回戦で優勝したTUF27ウィナーのブラッド・カトーナと当たってしまい判定負けでUFCと契約ならず。しかし今回、緊急の代役出場枠でUFCデビューのチャンスを掴んだ。ONEフェザー級暫定王者タン・リーの父から学んだテコンドー仕込みの変則回転蹴り、ギロチン、足関など、アップセットを起こすための武器を持っている厄介な相手ではあるが、そのチャンスを活かすだけの実力はないと見られていて、オッズでは今大会一番のアンダードッグ。36歳と、プロスペクト枠の割に若くない。

ヴェラに判定勝ちしたカトーナも、UFC本戦ではあっさりと敗れており、中村としては格の違いを見せておきたい。

サウスポーから左右のパンチを見せて牽制する中村。タックルのフェイント。ヴェラのバックキックに合わせて組み付いた。倒したがヴェラ得意の足関。膝を抜いて防いだ中村。バックに回る。ガードを取ったヴェラがまた足関を狙うが、足に絡ませないようにしながらパウンドを打ち込む中村。ディープハーフで潜ろうとするヴェラ。反転して背中を向けた中村のバックを取ろうとするが、さらに反転してまた上になる中村。パウンド。下から仕掛けるヴェラのし掛けを潰して殴る。ヴェラの蹴り上げ。足をサバいてパスした中村。サイド。バックに回ろうとしたがガードにもどしたヴェラ。またパウンド。また足関を狙うヴェラだが、すぐに足を抜く中村。またガードに戻したヴェラ。足をまたいでハーフにした中村。残り40秒。すぐに足関を狙うヴェラ。中村パウンド。ホーン。

1R中村。ヴェラの下からの仕掛けがしつこいが、全部反応できている。

2R。ヴェラのミドル。キャッチして倒した中村だが、ヴェラはなかば承知の上での引きk身か。また足関を狙ったヴェラだが、中村パスしてサイドに。亀になったヴェラ。またガードに戻す。立ち上がった体勢でパウンドを入れるが、ヴェラは下から蹴り上げや足関狙いなどで凌ぐ。足をすくおうとするヴェラからバックに回った。バックマウントからチョーク。ヴェラ反転して外すが、なおもバックをキープしている中村。ずっと攻められ続けているヴェラ。徐々に消耗してきたか。スクランブルを仕掛けるヴェラだが、中村がいいポジションをキープしている。ガードに戻すヴェラだが、インサイドから強いパウンドを落とす中村。ホーン。

2R中村。

3R。ヴェラハイキック。ブロックした中村。またハイ。かわした。詰めていく中村。バックスピンキック。空振りしてスリップダウンしたヴェラ。中村上になりパウンド。亀になったヴェラ。立ってスタンドバックになるとバックから膝を入れる中村。ガードを取るヴェラにパウンドを落とす。口が開いて消耗しているヴェラだが、また足関を狙う。横三角のクラッチから足関を狙うが外れた。50/50ガード。外ヒール。膝を抜いて防いだ中村。中村パウンド。足をサバいて上四方の体勢に。残り30秒。立ってスタンドバックになり、ヴェラの前転しての足関狙いを防ぐ中村。パウンドを入れるがタイムアップ。

三者フルマークで中村勝利。

ヴェラの攻めをすべて潰しての完勝だが、特異なスタイルのヴェラからフィニッシュを奪うには至らず。

タイトルとURLをコピーしました