【格闘家・石井慧 引退していた】https://t.co/52QI9XESyq
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) March 3, 2024
MMAファイターの石井慧(37)が、現役を引退していたことが明らかになった。2008年北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの輝かしい実績を引っ提げ、09年大みそかにMMAデビューしてから約14年でプロ格闘家生活にピリオドを打った。取材に応じた石井は、引退に至った理由を告白。近年はクロアチアに本拠地を移し欧州を中心に活躍していた無頼派の男はなぜ、リングを去る決断を下したのか。
金メダリストが人知れずオープンフィンガーグローブを脱いでいた。米テキサス州から国際電話で取材に応じた石井は、照れ隠しか声色を変え「タドコロです。石井いわく『引退する』と言っていて、『引退後は福岡に住んで細々とアルバイトをしたい』と言っています」と明かした。
だが、その裏で体は悲鳴を上げていた。古傷の首や腰、ヒザの負傷に加えて昨年は肋骨も痛め、重度の帯状疱疹(たいじょうほうしん)にも悩まされた。石井は「去年3月の京太郎選手との試合を終えた後、ヒゲを剃ったんです。そこから一気に体の調子が悪くなった。ケガが続いて体調も悪くなって…。しかも、なかなか状況が良くならなかった。それで『ここが潮時かな』って思いました」と振り返る。
半年以上、練習も行っておらず、引退試合の開催は「しないです。何であんな痛い思いをまたしなきゃいけないんですか?」と否定。昨年8月18日の「PFL8」(ニューヨーク州マジソンスクエア・ガーデン・ザ・シアター)で判定負けしたダニーロ・マルケス(ブラジル)戦がラストマッチとなった。
現在の生活については「長い間海外生活だったので、身の回りの整理に時間がかかっている状況です。あとは銃のライセンスを取りました」。師匠のミルコにも報告したところ「お前〝引退詐欺〟するつもりだろ」と言われたという。
今後は周辺の整理がつき次第帰国し「一番住みやすい」と感じている福岡を拠点にする予定だ。「そこでお花屋さんでアルバイトをしようと思っているんです。花の名前や育て方の勉強ができるじゃないですか。だから福岡に引っ越したらアルバイト雑誌を買って面接を受けるつもりです」
もちろん、自身を形成した柔道界に恩返しをしたい気持ちがある。石井は「僕にできることがあれば…。子供への指導のような、底辺の拡大に少しでも貢献できればと思っております」と神妙に話すと、「あ、東スポさんでも柔道の解説とかで仕事があればぜひ!」と、さっそく売り込みをかけた。
最後に痛めているヒザが右なのか左なのか問うと「それは言えないですよ。次やる時に〝相手〟に狙われちゃうでしょ。だから言えないです」とちゃかして笑った。リング上だけでなく破天荒なライフスタイルで何かと注目を集めた男は、次なる人生のステージでも話題を振りまいてくれそうだ。
石井慧(Wikipedia)
Satoshi Ishii(Sherdog)
石井慧についてはこちらを参照。1986年12月19日生まれ。大阪・茨木市出身。2008年北京オリンピック柔道男子100kg超級金メダリスト。MMA戦績25勝13敗1引き分け、キックボクシング戦績3勝1敗。続きを読む・・・