初代女子ストロー級王座決定戦5分5R。
インフィニティリーグ2023女子ストロー級の優勝者と準優勝者の間での実施がアナウンスされていた初代女子ストロー級王座決定戦。
インフィニティリーグで優勝したのは元ストロー級クイーン・オブ・パンクラシストの藤野。1R一本勝ち、2RKO勝利の2度のフィニッシュを決め、3勝1分で勝ち点10を獲得し、同じく3勝1分だった杉本よりもフィニッシュ勝利数で上回ったことで、勝ち点で差をつけた。昨年11月のリーグ戦で杉本と対戦した際は、1Rにスタンドでのパンチと終盤のバックテイクで明確に取った藤野が、2Rにやや流して逃げ切りを狙ったことが裏目に出て、判定1-0でのドローになっている。
杉本は2019年に行われた『Woman’s SHOOTO -50kg インフィニティリーグ2019』で優勝。階級を上げて史上初のリーグ戦2度制覇を狙ったが、負けはなかったものの、勝利がすべて判定勝ちだったことで勝ち点が伸びずに準優勝に終わった。2020年11月のSARAMI戦で腕十字で敗れて以降は、6勝0敗2分で負けなし。
5分2Rで行われた前回の対戦から、倍以上となる5Rでの決着戦。藤野が2団体制覇を達成するか、杉本が悲願の初タイトルを獲得するか。
両者オーソドックス。藤野が詰めて右を入れる。ジャブで牽制する杉本。パンチを打ちながら組み付いた藤野だが、受け止めた杉本はケージに押し込まれず離れる。ジャブを突く両者。杉本がジャブから右ストレート。突っ込んできた藤野をいなして崩すと藤野から組み付いていく。引き剥がそうとする藤野。杉本が離れて距離を取る。ジャブを入れる杉本に藤野が組み付いていくが、離れた杉本。藤野は右ボディから左を入れる。杉本シングルレッグ。両足を引いて切った藤野。残り20秒でギロチンに捕らえて引き込んだ藤野。しかし杉本の表情には余裕があり外れた。1R終了。
2R。お互いインローを蹴る。ジャブを出して詰めた杉本が組み付くが、自ら離れた。お互いジャブを突いていく。杉本のジャブがヒットしているが、藤野は下がらない。藤野が右ストレートを打ち込み、組み付いてケージに押し込んだ。ヒザ・ヒジを入れる。離れた杉本。また藤野がパンチで飛び込む。左脇を差してケージに押し込みながら右でパンチを入れていく。離れ際にもパンチを入れた。杉本がバックブローを放ったが、背中を向けたところでバックを取った藤野。テイクダウンし上に。正対してハーフにした杉本だが、藤野が上からパウンド・ヒジで削っていく。ゴング。
3R。藤野のワンツーがヒット。もらった杉本が目を気にするが、レフェリーはアイポークとは判断せず続行。杉本がシングルレッグに入るが、藤野が両足を引いて切ると上に。マウント!パウンドを落とす。背中を向けた杉本にチョーク。反転して防いだ杉本だが、藤野がなおも上をキープ。サイドで押さえ込みながらパウンドを落としていく。亀になった杉本が藤野の左腕を両手で掴んでディフェンスするが、藤野がバックに回る。またパウンドを入れる。藤野が首に手を回すと向き直った杉本だが、藤野はハーフからマウントに!パウンド連打を打ち込むと、動けず打たれる杉本を見てレフェリー止めた!
3R3分43秒、TKOで藤野が初代女子ストロー級王者に。
藤野「ベルト取りました!プロデビュー20年目、今日で30勝目、めでたくできました。運動神経もないけど、みんな支えてくれるし、諦めないで続けてて良かったなって、格闘技をやるたびに思わせてもらっています。最高の人たちに恵まれている、いい格闘技人生です。まだ続けます!まだもっと強くなりたいんで、見ていてください」途中、涙ぐみながらも、最後は笑顔でコメント。