UFC on ESPN+106:第10試合・ワン・ツォン vs. ガブリエラ・フェルナンデス

女子フライ級。

ワン・ツォンは5月のRoad To UFCのワンマッチで一本勝ちしてUFCと契約し、トーナメント勢より一足早く今年8月にUFCデビュー。デビュー戦はUFC1勝3敗のビクトリア・レオナルド戦で、1分少々で右を打ち抜き意識を飛ばすKO勝ち。バックボーンはキックで、2015年には現王者ヴァレンチーナ・シェフチェンコにキックの試合で判定勝ちしている。MMAデビューからはまだ2年半で、ここまで6戦全勝。初戦でのインパクトのある勝利後、ランカーとの対戦をアピールしていた。それは実現しなかったもののUFC2戦目で早くもメインカードに抜擢されている。32歳。

フェルナンデスはテコンドーがバックボーンのストライカー。柔術のバックボーンもあるものの、UFCデビューから2戦はテイクダウンされると何も出来ずに2連敗。6月の前戦は、UFCデビュー戦のカーリ・ジュディスに序盤から打撃でアグレッシブに攻め、スタミナ切れしたものの、僅差で逃げ切っての判定勝ち。相手もムエタイバックボーンでグラウンド勝負してこなかったことに救われた。今回もストライカーとの対戦だが、武器の打撃でもレベルが違うため、オッズは今大会一番のアンダードッグに。31歳。

オーソドックスのワン・ツォンにフェルナンデスはサウスポー。リラックスした構えで間合いを詰めていくが、フェルナンデスが左9を出すとすぐにバックステップする。右ミドルを入れたワン・ツォン。ケージ際まで下がったフェルナンデス。フェルナンデスのハイをかわすと右ボディを打ち込んだ。ワンツーをヒット。またミドルを入れるワン・ツォン。フェルナンデスのハイをかわすと飛び込んでボディストレート。右ハイ。サイドキックをボディに当てたワン・ツォン。右からボディを打ち込む。フェルナンデス組みに行く。クリンチしたが引き剥がしたワン・ツォン。また右ボディ。右ストレートを顔面に入れる。フェルナンデスも左を返した。さらにタックルに入るとケージに押し込んだ。離れるとワン・ツォンが圧を強めてきた。サイドキックをボディにヒット。さらにサイドキックを顔面に入れた。1R終了。

2R。すぐに詰めていくワン・ツォン。パンチと右ミドルで出る。また右ボディ。さらに右を顔面に入れるが、フェルナンデスもパンチを返す。右オーバーハンドを入れたワン・ツォン。右ハイから右フック。ガードを下げて挑発しつつ詰めていくワン・ツォン。ワンツーから右ボディ。また組みに来たフェルナンデスだが引き剥がしたワン・ツォン。フェルナンデス左ハイ!もらってぐらついたワン・ツォン。すぐ立ってパンチを出していくワン・ツォンだがふらついている。フェルナンデスの左を被弾しダウン!すかさずバックに回ったフェルナンデスがチョーク!うつ伏せのまま絞め続けるとワン・ツォン落ちた!ビッグアップセット!

2R3分49秒、リアネイキドチョークでフェルナンデス一本勝ち。

試合後、感極まっているフェルナンデス。「ここ10ヶ月ジムで暮らしてトレーニングしている間に父が死んでしまった。試合の2週間前には妹が死んでしまったが、試合に集中するために教えてもらえなかった。心が痛い。アンダードッグとしてマカオに来たけれど、今の私を見て欲しい」と涙ながらにコメントした。

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