UFC on ESPN+106:セミファイナル・ヤン・シャオナン vs. タバサ・リッチ

女子ストロー級。シャオナン2位、リッチ10位。

シャオナンはUFC300のセミウェイリーと初の中国人同士(アジア人同士も初)のタイトル戦で対戦。3Rにはパンチでダウンを奪い、あわやという場面は作ったが、それ以外のラウンドではウェイリーにテイクダウンから攻められる展開で判定負け。散打バックボーンのストライカーで、パンチの技術は高くないものの、打たれ強さとパンチの重さを武器に打ち勝つスタイル。グラウンドには若干穴がある。35歳。

リッチはUFC6勝2敗で、UFCデビュー戦の負けは階級上のフライ級で相手が現2位のフィオロ相手だったので仕方がない。ストロー級での唯一の敗戦は今は下位ランカーのルーピー・ゴディネス戦で、タックルを切られ打撃をもらう展開で敗戦。8月の前戦は大ベテランのアンジェラ・ヒルと対戦し、打撃でも打ち合って休まず攻め続け、ランカー相手に初勝利を挙げた。柔道・柔術がバックボーンのグラップラーだが、打撃も向上しつつある。いきなり2位シャオナンとの試合が組まれたが、リッチが評価されていると言うよりは、地元のシャオナンの勝ちが期待されたマッチメイクに見える。29歳。

シャオナンはUFC参戦前の最後の試合がROAD FCの藤野恵実戦(ノーコンテスト)で、UFCでも近藤朱里と対戦して判定勝ちしている。リッチはSEI☆ZAで日本に住み込んでトレーニングしていた時期があり、ともに日本に縁がある選手。

オーソドックスのシャオナンにリッチはサウスポー。シャオナンの打撃の間合いの外でサークリングするリッチ。インローを蹴るシャオナン。右を打ち込む。また右。タックルを狙ったリッチだが切られた。シャオナンのサイドキックがボディにヒット。ワンツー、ミドルを出すシャオナン。ボディストレート。間合いに入れないリッチ。ワンツーから前蹴りを入れるシャオナン。ミドル、インロー。残り1分半でリッチのヒット数はゼロ。前蹴り、サイドキックを入れるシャオナン。飛び込んでパンチを出したリッチだがかわされる。残りわずかで組み付こうとしたリッチだが引き剥がされて1R終了。

2R。オーソドックスに切り替えたリッチ。インローがヒットするが、シャオナンがボディを打ち込む。詰めたリッチにワンツーをヒット。下がったリッチを追うシャオナンだが、リッチタックルでテイクダウン。立ち上がり際にたすきを取ってバックにつきグラウンドに持ち込もうとしたリッチだが、シャオナン引き剥がし離れた。右を入れたシャオナン。リッチのワンツーをかわしてシャオナンが3連打をヒット。飛び込むシャオナンに左ハイを狙ったリッチだがブロックされる。飛び込みからミドルを入れたシャオナン。蹴り足をキャッチしようとしたリッチだが掴めず。シャオナンのワンツーがヒット。リッチがパンチで出る。残り10秒でパンチからタックルにつなげてケージに押し込んだが2R終了。

3R。シャオナンがワンツーを入れる。リッチも前に出てパンチを入れるが、シャオナンが下がってパンチをヒットさせる。またサウスポーにスイッチしたリッチ。シャオナンの右を顔面に貰う。またオーソドックスにスイッチ。パンチから首相撲に捕らえようとしたがシャオナン引き剥がす。スーパーマンパンチで飛び込んだリッチだが、着地点でシャオナンの右をもらった。シャオナンワンツー、前蹴り。リッチが詰めていくが、シャオナンは下がらず先にパンチを入れていく。リッチがタックルを狙ったが切られた。残り1分。リッチは前に詰めようとするが、シャオナンが先にパンチをヒットさせていく。サイドキックを顔面に入れるシャオナン。タイムアップ。

判定三者30-27でシャオナンが地元で再起戦に成功。

試合後のマイクでは、客席にいたジャン・ウェイリーと中国での再戦をアピールした。

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