<バンタム級/5分3R>
リチャード・パレンシア(米国)
Def.3-0:29-27.29-27.29-27
ジェイムゾン・サウディノ(ブラジル)
サウディノの右ローに左フックを合わせたパレンシアは、続く右ローをキャッチし左肩を押してテイクダウンを決める。ケージ際で背中をつけたサウディノは腰を切って腕十字を狙いつつハーガードで。腰を上げたパレンシアは殴ってサウディノの立ち上がり際に、一気にバックに回る。
両足のフックから着地したパレンシアは、後方からヒザを入れてリリースする。サウディノの右ハイもブロックされ、パレンシアがワンツーを振るう。カーフを蹴り合った両者、左の蹴りにパレンシアは右オーバーハンドを合わせたが、追い打ちを掛けようとしたところでダブルレッグでていうダウンを許す。
パレンシアは即立ち上がり、クリンチでヒザを突き上げる。これが急所を直撃してサウディノが、悶絶&うつ伏せをキャンバスに倒れこむ。と、パレンシアはペナルティで1Pを失う。一発の不可抗力の急所蹴りには、珍しい裁定だ。再開後、ワンツーで左フックを入れたパレンシアは、しっかりとボディを殴り、左フックへ。サウディノは右カーフ、パレンシアは右ローを返し、ダブルレッグでギロチンを合わせ切れないままケージに押し込まれる。頭を刈ってハイクロッチを切ったパレンシアは、片足を取られた状態で頭を抱えようとしたところで初回が終わり、オープンスコアで減点が響きジャッジ3者が9-9をつけた。
2R、パレンシアは左ジャブを伸ばし、サウディノの右ロングフックはバックステップでかわす。ここから間合の測り合いが続き、パレンシアが左ジャブから右フックを振るう。ローにフックを合わせることが多いパレンシアは、サウディノの後ろ回し蹴りもかわし右フックを打ち込む。
嫌がったように見えたサウディノ、下がってケージを背負うとパレンシアが左フックを飛び込みに合わせる。さらにパレンシアは右ローで削り、右ミドルもこの蹴りはバランスが良くない。サウディノは前に出るとカウンターを被弾するなかで攻めあぐね、パレンシアもカウンター狙いが目立つラウンド終盤となり、19-183で試合をリードすることとなった。
最終回、フックの応酬のなかでローを出し合った両者。ジャブとロー、フックのパレンシアが、カーフのみのサウディノをリードする展開は手数で前者の優勢が続く。前蹴りをキャッチして押し倒し、立ち上がり際に蹴りを見舞ったパレンシアはソリッドが試合を続ける。残り90秒、内回し蹴りからボディショットを入れたパレンシアは、そのまま距離をコントロールし、ガードの上から右ハイを蹴り込む。
一瞬のスイッチからオーソに戻し、ワンツー。パンチの回転力を上げたパレンシアは、最後はスイッチを織り交ぜ遠い位置で回転系の攻撃のフェイクで流し、3-0の判定勝ちを手にした。
2年振りの試合で勝利したパレンシアは「この間も練習を続け、成長してきた。フライ級に落とすことはもうしない、バンタム級が僕の階級だ」と話した。
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