【写真】ONE世界フライ級王者アドリアーノ・ミキーニョ・モライシュが、 神のお告でなく悪魔の囁き?(C)ONE
8日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE118:ONE TNT01で、デメトリウス・ジョンソンをKOで下し王座防衛に成功したONE世界フライ級王者アドリアーノ・ミキーニョ・モライシュ・インタビュー後編。
試合翌日の収録では、既にミキーニョは若松佑弥リース・マクラーレン戦の結果を知っていたようで──その若松のタイトル挑戦について彼の意見を話していた。
<アドリアーノ・モライシュ・インタビューPart.01はコチラから>
「ストレートフットロックでフィニッシュを狙ったわけじゃない。あの形からスイープをして、トップを取ろうと思っただけだよ。作戦ではなくて、あの場で臨機応変に動いた。掛かるなって思ったんだ。
あの流れは長い間、ブラジリアン柔術の試合で決めてきた動きなんだ。使える、上を取れるというタイミングが体にしみこんでいる」
──いわばIBJJFの競技柔術に則した動きが、MMAでも有効だということですね。
「僕は柔術家だ。柔術の技術だけでなく、柔術のフィロソフィーと共に生きている。DJは素晴らしいレスラーだけど、寝技になると僕は彼を絞めるで眠らせることができるよ(笑)。黒帯を巻いているんだから」
──おお、素晴らしいです。フィニッシュはグラウンド状態のDJへのヒザ蹴り、つまり北米ユニファイドでは禁止されているONEスペシャルというべき攻撃でした。
「米国のファンだけでなく、世界に向けて戦ったつもりだけど、より強いインパクトを残せたと思う。誰もが最後の攻撃を気に入ってくれたはずだ。米国のファンはあの攻撃でなくても、DJが負けるところは視たくなかっただろうけど。
でも僕はブラジルの皆、アジアの皆、日本の皆のため、中国のファンのために戦った。グラウンドでヒザを使って良いことを知っているファン達のために。試合後、最高だったというメッセージを世界中のファンからもらったよ。凄く誇りに思っている。
そしてこれこそが、ONEルールだ──ということを世界に向けて発信できた。ONEのルールがベストだとね。ONEチャンピオンシップには、ああいうキラーな要素がたくさんあるんだ」
──タイトル防衛に成功したばかりのミキーニョですが、タイトルコンテンダー候補の若松佑弥選手がリース・マクラーレンと戦っています。結果はまだ伏せられていますが、この試合に勝てばミキーニョに挑戦もあるかと思います。
「ユーヤ・ワカマツはDJ戦の負けから、随分と成長している。ただ……僕は彼とカイラット・アクメトフとの試合が見てみたい。その試合で勝った方の挑戦を受ける準備を始めるよ」
──つまりミキーニョは若松選手がマクラーレンに勝っていたとしても、アクメトフと戦う必要があるという考えなのですね。
「イエス。フライ級ランキングでリース・マクラーレンは5位だ。カイラットは2位。2位の相手と戦ってからだ、僕に挑戦するのは。神のお告げじゃなくて、悪魔の囁きかな。アハハハハハ」
──王者の特権じゃないでしょうか(笑)。
「でも、ユーヤは本当に気持ちの良い男だよ。以前、プーケットで一緒に練習したことがあって、若くて強い意志を持っていると感じた。タフなKOアーチストだ。しかも、前の試合ではグラップリングでの成長を見せつけた。ユーヤは既にフライ級でワールド・ベストの1人だよ」
──ところでDJを完全にKOしたことで、やり切った感は出てこないですか。
「DJに勝てたこと、自分のこれまでの業績に満足している。フライ級チャンピオンになって8年、ずっとトップで戦ってきた。誇りに思っている。そして、試合を終えたばかりなので、次のことに関して色々と発言はしたくない。
そうだね、僕は本物のチャレンジャーが現れるのを待っているよ。今は心の底からユーヤ・ワカマツカイラット・アクメトフの試合が見てみたい」
──しっかり書いておきます。ミキーニョ、ありがとうございました。
「こちらこそ、ありがとう。あっ、最後に一つ良いかな。日本のファンに伝えてほしい。僕がどれだけキョージに感謝しているか。キョージが練習相手をしてくれて、僕の勝利がある。キョージに、彼のコミュニティに、そして彼のファンにありがとうと伝えたい。
キョージを通して、日本の皆が僕を応援してくれた。本当にありがとう」
■ ONE TNT04視聴方法(予定)
4月29日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
■ ONT TNT04 対戦カード
<ONE世界ライトヘビー級(※102.01キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]オンラ・ンサン(米国)
[挑戦者] ヴィタリー・ビクダシュ(ロシア)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
オク・レユン(韓国)
<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
キリル・グリシェンコ(ベラルーシ)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
青木真也(日本)
<ムエタイ女子ストロー級/3分3R>
ジャッキー・ブンタン(米国)
エカテリーナ・ヴァンダリエヴァ(ベラルーシ)
<60.6キロ契約/5分3R>
コルビー・ノースカット(米国)
コートニー・マーチン(豪州)
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