【Bellator258】精度で上回ったセルジオ・ペティスが新王者に。堀口恭司を指名!!「2本目のベルトを獲る」

<Bellator世界バンタム級選手権試合/5分5R>
セルジオ・ペティス(米国)
Def.3-0:50-45.49-46.49-46
フアン・アルチュレタ(米国)

まず左ジャブをダブルで繰り出すアルチュレタ。中を取ったペティスもジャブを連続で伸ばす。ステップインからワンツーフックの王者、応じるペティスが右フックを振るう。間合いをはかりつつ、距離が近づくとパンチを交換する両者、まずアルチュレタがテイクダウンを仕掛ける。体を入れ替えたペティスがケージに押し込みシングルからハイクロッチへ。側頭部にエルボーを落とし耐えるアルチュレタは、足を抜いて間合いを取り直す。

残り2分、アルチュレタはワンツーフックで前に出る。サークリング、スイッチを見せるアルチュレタに右を打ち込んだペティス。右ミドルを蹴られても左を伸ばし、アルチュレタのフックが良く見えている。そして左ジャブを当てたペティスは、テイクダウン狙いに右の蹴りが合致し、それでも組んで倒してきたアルチュレタを後方にリバーサルしたところで初回が終わった。

2R、ワンツーから右フックを当てたアルチュレタに対し、すぐさまペティスが右を返す。アルチュレタは左右に回り、ターンの際に構えが変え、スッと距離を詰めてテイクダウンに成功する。スクランブルからペティスは胸を合わせて離れる。ここはアルチュレタも、組みを続ける気はなかっただろう。すぐさまパンチを交換すると、ペティスが左ミドルを入れる。ボディフックを返したチャンピオンは、ジャブを貰う。さらにアルチュレタの踏み込みにカウンターを入れるペティスに対し、ここからさらに一発をアルチュレタが加える。

テイクダウンのフェイクから右フック、そして右ボディストレートを入れたアルチュレタだが、ペティスもカウンターの右をパンチにだけでなく、ヒザにも合わせていく。アルチュレタはワンツー&ボディ、ペティスも防御から構えを変えるが、終盤は手数、精度、勢いで上回ったアルチュレタが、ダブルレッグを仕掛けたところでラウンド終了を迎えた。

3R、右を伸ばすペティス、鋭いハイキックを狙うアルチュレタ。ペティスはジャブを当て、右フックへ。アルチュレタもその前に右を見せている。互いにジャブから次の手を伺うなかで、アルチュレタがワンツーで前に出て左ジャブ、そして右を振るう。ペティスも右をカウンターで振るい、打っては打たれるという打撃戦に。と、アルチュレタはダブルレッグからバックに回り、胸を合わせてくるところで右を入れる。

ケージを背負ったペティスは、頭を押して離れるとワンツーに右ミドルを蹴り込む。足を使い、ワンツーで踏み込むというパターンのアルチュレタは、そこにスイッチを織り交ぜてペティスを惑わしにかかる。とはいえ、自らの攻撃もバラつき気味となり決定的なシーンはないまま試合はチャンピオンシップラウンドを迎える。

4R、素早く距離を詰めてワンツー、フックからテイクダウン狙い、離れ際に右を被弾したアルチュレタが左ジャブを返す。素早い展開に、ペティスは右ハイも空振りに。左ジャブの相打ちから、続くパンチの交換でボディロックテイクダウンをアルチュレタが決める。即立ち上がったペティスは右オーバーハンドをカウンターで決める。

一瞬、動きが止まったアルチュレタ。ワンツーの前進に逆にペティスがダブルレッグを仕掛ける。スクランブルゲームから離れ、ワンツーを決めたペティスの楔となるパンチが増える。チャンピオンはワンツーで足が揃い、逆にペティスがワンツーを打ち込む。さらにアルチュレタの右アッパーにもペティスは右オーバーハンドを当て、続く前進にもカウンター、組んでヒザをボディに入れる。離れてからも右ミドル、さらに左ボディを入れたペティス。勢いはあるがスラッピーなアルチュレタに対して、ソリッドなペティスの打撃が明白に上回る展開に。それでも動きを落とさないアルチュレタ、攻勢のペティスも気圧されるような場面が終盤見られた。

最終回、アルチュレタがボディから右フックを振るう。フックをほぼほぼ受けないペティスはテイクダウン狙いも反応し、ダブルジャブを伸ばす。踏み込んで構えを変えてワンツーのチャンピオン、ペティスはここもカウンターを入れる。ステップインに左を被弾するアルチュレタ、ペティスは守るべき距離と角度、攻め込むタイミングを掴んでいるか。

そこには足を止めての打ち合いにも負けないという姿勢が見え隠れするペティスは、ダブルレッグをギロチンに捕える。アルチュレタがそのまま豪快に持ち上げてスラムし、サイドで抑える。残り90秒を切り、抑えた状態が続くアルチュレタがワキ腹にヒザを蹴っていう。首を抱えた上四方の抑えから、先に進めないチャンピオンはスクランブルからバック、ワンフックへ。着地し、正対したアルチュレタがハイクロッチもテイクダウンはできずタイムアップに。

アルチュレタは最後まで動き続けたものの、ペティスは削られることなく打撃で攻勢を維持──王者が取ったラウンドは2R、そして3Rが微妙といったところか。結果、3-0 で判定をモノにせいたセルジオ・ペティスがBellator世界バンタム級のベルトを巻いた。

「夢が現実のモノになった。アルチュレタはタフな選手、機会を与えてくれて感謝している。彼のパンチも強かったけど、僕の方がクリーンに当たった。スタッツはチームメイト、自分がすべきことをするだけだ」と話したペティスに、ビッグ・ジョンがインタビューを纏めるに掛かる。

ここで新チャンピオンは指を一本立てて、もう一つ──とビッグ・ジョンを制すると「ホリグチを指名したい。Bellatorを代表して彼と戦う。2つ目のベルトを手にする絶好の機会だと思う」とコメントし、スコット・コーカーと記念写真に収まった。


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