UFC on ESPN+46:第9試合・フェリシア・スペンサー vs. ノルマ・デュモン

まだ存在していた女子フェザー級

スペンサーはUFC2勝2敗だが、負けた相手は前王者クリス・サイボーグと、前戦のアマンダ・ヌネスとのタイトル戦。いずれも完敗ではあったがフィニッシュされずにフルタイム凌ぎきっている。柔術黒帯のグラップラーだが、ヌネス戦・サイボーグ戦ではトータル15回テイクダウンを仕掛けてもすべて切られ、逆にヌネスには8度もテイクダウンを奪われている。女子フェザー級にランキングが存在するとすれば、1位にランクされるであろう戦績。

本来はボクシングのアメリカ王者(ボクシング戦績30勝14敗)で37歳のダニエル・ウォルフが出場する予定だったが、今月に入り負傷欠場。代役のデュモンはブラジルローカル4戦全勝でUFCと契約すると、初戦はInvictaフェザー級王者のミーガン・アンダーソンにタックルを切られ1RKO負けで何も出来ず。2戦目はバンタム級に落としたが体重オーバー。フィジカル差を活かしてテイクダウンで攻めて判定勝ち。さらに4月に組まれた試合はまたも3.5ポンドの計量オーバーでコミッションから許可が降りず中止となっている。今回は再びフェザー級での試合。バンタム級への肉体改造を行うためにラスベガスのUFCがジムに滞在しており、今回は滞在費を稼ぐために試合を受けたとのこと。

距離を取るデュモン。慎重。牽制の前蹴りを入れていくスペンサー。間合いを詰めようとしたところにアッパーを合わせるデュモン。スペンサー間合いを詰めて組み付きケージに押し込む。残り1分。しかしデュモンは入れ替えて離れる。また離れて打撃戦。ホーン。

1R打撃のヒットでデュモン。

2R。間合いを詰めていくスペンサーに対し、デュモンは距離を取り打撃を入れていく。組ませてもらえない展開が続く。3Rにケージに押し込んでテイクダウンを狙ったが倒せず。

2Rもデュモン。

3R。逆にデュモンがタックルからテイクダウン。ハーフ。ガードに戻したスペンサー。デュモンパスを狙うが、スペンサーが下から仕掛けようとすると離れて立つ。距離を詰めていくスペンサー。四つに組むとケージに押し込んだ。肘。しかしテイクダウンは狙えそうにない。デュモンがオーバーフック払腰で投げを狙ったが、こらえたスペンサーが先に起き上がり上を取る。しかしデュモンはガードで下からホールディングして逃げ切りに入る。スペンサー、攻められないまま時間が過ぎていく。タイムアップ。

30-27デュモン、29-28スペンサー、29-28デュモン。スプリットでデュモン勝利。

1Rは一者、3Rは二者がスペンサーを支持したものの、終始打撃でリードしたデュモンがタイトル挑戦経験者を下す。

しかし、勝ったデュモンは本来バンタム級の選手。その選手に事実上のランキング1位が敗れるようだと女子フェザー級の存在意義が問われてくる。ダナ・ホワイトはPFLに出場中のオリンピック柔道金メダリスト・ケイラ・ハリソンに興味を持っているとのことなので、そこまで継続できるか。

タイトルとURLをコピーしました