UFC249:ファイトボーナス/総評

ゲイジーはこれでUFCデビューから7試合連続9度目のボーナス獲得。ダブル受賞はUFCデビュー戦以来。この日のゲイジーはいつものやりすぎファイトではなく、ビッグヒットし効かせた打撃があっても畳み掛けてはいかなかった。さすがにタイトル戦だから慎重になったのか、ファーガソンの異常なタフさに警戒したのか。そのおかげで5RまでKOされなかったファーガソンだが、一気に打撃をまとめられるよりも、蓄積したダメージは大きかった。なので5Rのあのストップは妥当だと思う。

一方、メインカードでもカルヴィン・ケイター vs. ジェレミー・スティーブンスのストップは遅すぎたが。ダウンの時点で止めて良かった。

ゲイジーは今まで一度も見せていないタックルも、フェイントとして何度か狙う素振りを見せていた。1Rはファーガソンのトリッキーな攻めに翻弄される部分があったが、2R以降はほぼ自分のペースで戦えていた。2R終盤のアッパーは残り時間があれば危なかったかもしれないが。

次はヌルマゴメドフとの王座統一戦になるだろうが、ファーガソンとここまで戦えても、あの強烈なテイクダウンを防げるかどうかは別問題。対ヌルマゴということを考えると、ファーガソンの方が相性は良かったかもしれない。

セミではセフードが王座防衛を果たしたが、直後に「やりきった」として引退を表明。ダナ・ホワイトは引退についてこの試合後に表明するとは聞いていなかったものの、引退の意向が以前からあることは知っていたのこと。

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セフード引退の要因の一つとしてはファイトマネー等の評価の低さがあるが、ダナ・ホワイトはすでにピョートル・ヤン vs. TBAで王座決定戦を行うプランまで明かしており、セフードを引き止める様子はなさそう。ブランクを開けて復帰しても、よりレベルが上がった相手との戦いになるし、頂点を極めた時点での引退がベストなのかもしれない。

フランシス・ガヌーは無敗のホーゼンストライクを秒殺KO。UFCデビューからここまで全試合フィニッシュしてきたホーゼンストライクだが、RIZINでの試合ではグラウンドがザルであることを露呈しており、その部分で真価が問われることがないままトップランカーとの対戦に。が、ガヌーがきっちりと打撃で幻想を終わらせた。

しかしながら、勝ったガヌーより先にコーミエとのラバーマッチが計画されているとのこと。

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現在、王者ミオシッチは新型コロナウイルスの影響でジムワークの再開すらできておらず、復帰は長引く見込み。その場合、ガヌーは勝者との対戦を待つために9ヶ月~12ヶ月のブランクが開くのではないかという心配を試合後のインタビューで行っている。

だったらガヌー vs. コーミエで暫定王者決定戦をやればいいと思うのだが…。1勝1敗とはいえ、ミオシッチ vs. コーミエはもう十分という気がする。

無観客開催は再開前の3月以来だったが、メインカードでは無観客の影響はそれほど気にならなかった。もともとWOWOWの中継は会場の歓声が聞こえにくいから、というのもある。

出場選手の中から感染者が出てしまったが、強行開催にそれほど批判は出ていない模様。家族からの感染でイベントとは関係ない原因ではあるが、今後出場選手やスタッフから感染者が出たらわからない。

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