日本の立ち技格闘技の歴史的な興行、団体対抗戦「THE MATCH 2022」が19日に東京ドームで開かれます。日本中が注目するこの舞台に宇都宮市の高校生ファイターが出場します。「文武両道」を目標に掲げた現役の高校生、大久保琉唯選手に迫りました
リング上、鋭い眼差しで練習しているのは宇都宮市の高校3年生、大久保琉唯選手(17)です。
大久保選手は去年、立ち技格闘技の国内メジャー団体、K-1グループが高校生を対象に開いた「K-1甲子園」の55キロ以下の階級で優勝し日本一の称号を手にしました。この大会はプロへの登竜門と言われています。
大久保選手が格闘技の道を歩み始めたのは小学1年生のころ。 プロボクサーだった父・雅史さんの影響でした。本格的に競技にのめり込んでいくと小学5年生から壬生町安塚にあるK-1ジム・ウルフに通い始め、髙木慎一代表や家族のサポートを受けながら日々、練習に励んでいます。この日は別のジムから練習相手を招き、試合を想定したスパーリングを行いました。
大久保選手は宇都宮市にある進学校、宇都宮北高校に通っています。好きな教科は数学。文武両道のファイターを目指しています。友だちと過ごす休み時間、授業を受けている様子・・・リング上の姿からは打って変わって高校生らしい顔を見せます。福島県の白河市まで日帰りで自転車旅をしたという親友たちが学校での大久保選手について教えてくれました。
「格闘技と学校生活」の両立。勉学も格闘技も目の前の相手を乗り越えるために努力することは同じ。理想のファイター像に近づこうと我が道を歩んでいます。
今年2月に行われたプロデビュー戦では、プロ3勝をあげている熊本県出身の西林翔平選手を判定勝ちで破り、華々しいデビューを飾りました。次世代のスター候補として注目され始めた中、白羽の矢が立ったのが今月19日の東京ドーム。立ち技格闘技界の最強と最強が激突する「THE MATCH2022」です。
メインマッチでRISEの那須川天心選手とK-1の武尊選手の世界王者同士が対戦する世紀の一戦のオープニングファイトに出場することになったのです。対戦相手は那須川選手の弟で16歳の注目ファイター龍心選手です。
「相手に不足なし」大久保選手は静かに闘志を燃やしています。
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