授業中もシャドーボクシング「ススムちゃんで~す」の裏に隠れた二面性~博多駅近くで女性を殺害した疑いの寺内進容疑者

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授業中もシャドーボクシング「ススムちゃんで~す」の裏に隠れた二面性~博多駅近くで女性を殺害した疑いの寺内進容疑者

「すごく責任を感じる」と後悔の念を語るのは、殺人容疑で逮捕された寺内進容疑者(31)が勤めていた飲食店の代表だ。多くの人が行き交うJR博多駅近くの繁華街で女性が殺害された“凶行”。女性は路上でいきなり10か所以上を刺されたり切られたりして命を奪われた。人目をはばからない強い殺意につながった可能性のある“暴力的”な側面を寺内容疑者を知る人が語り始めた―。

◆冥福を祈り・・・日を追うごとに増える花束
凶行の現場となった博多駅近くの道路に手向けられた花束は、日を追うごとに増え続けている。殺害された会社員・川野美樹さん(当時38)は、事件がなければ2日後に39歳の誕生日を迎えるはずだった。花束の間に挟み込むようにその誕生日を祝う手紙も置かれていた。人通りの多い場所だ。19日に現地を訪れると、たまたま通りかかった人も多くの花束を見て手を合わせていた。この花束から90メートルほど離れた場所の防犯カメラの映像を見せてもらえた。当日の夕方の映像には、傘をさして歩く2人の姿があった。白っぽい上着が川野さん、黒っぽい上着が寺内容疑者とみられる。6分30秒後、2人で来た道を男が1人で走って戻る姿が写っていた。残された川野さんは10か所以上を刃物で刺されたり切られたりしたことで大量の血を流して、濡れた道路に横たわっていた―。

◆「はいどうも!ススムちゃんで~す」気さくな一面の裏で・・・
博多駅のすぐ近く、オフィス街、夕方、場所をとっても時間帯をとっても周囲の目が注がれるのは明らかだ。寺内容疑者はそのような環境で川野さんを殺害した疑いが持たれている。状況からは強固な殺意が伺える。何が寺内容疑者を突き動かしたのだろうか。「仕事は普通にやっていましたよ」と飲食店での仕事ぶりを振り返るのは先出の代表だ。寺内容疑者は、九州一の歓楽街・中洲の店で働いていた。店での勤務時には目立った問題行動はなかったという。

飲食店の代表「何でこんなことをしたのだろうと思って。一番してはならないこと。もうちょっと僕が気付けば良かった」

代表の目には殺人の疑いがかけられるような人物には映っていなかった。それでも「ずっと責任を感じる」と代表は肩を落とした。私たちが提供を受けた動画には、手を叩きながら軽妙なトーンでカメラに話しかける寺内容疑者の姿があった。

寺内進容疑者「はいどうも!きょうも元気なススムちゃんで~す」

映像の中の寺内容疑者は、手を叩いてひょうきんな仕草を見せていた。短くさっぱりと整えられた髪。おどけた表情や笑顔がただただ繰り返される。この映像だけを見ると愉快な青年だ。しかし、寺内容疑者には“歪んだ”別の一面もあったようだ。つきまとい行為などで2022年11月にストーカー規制法による禁止命令を受けているのだ。当時、寺内容疑者がつきまとっていたとされる相手が川野美樹さんだ。

◆授業中もずっとシャドーボクシング、海で他人と喧嘩
陽気な一面と同時に“暴力的”な人柄もあったと証言する知人がいる。

寺内容疑者の知人「アルコール中毒ではないかというくらい“しらふ”の時にあまり接点がない。悪酔いしだしたら、ちょっと暴力的な言葉遣いになってきたりとか、おらーとか、関西弁だったので『われこら』みたいな」

知人が心配するほどの酒量。常習的に酒を飲んでは“悪態”をつくことがあったという。こうした態度が、川野さんとの別れにつながったのだろうか。詳しい経緯ははっきりしないが、寺内容疑者は別れた後も復縁を望んでいたという。

高校時代の同級生は「一言で言えば暴力的、乱暴」と人物像を語った。この同級生もまた、気さくで明るい面と気性の荒い面の両方の人柄が印象に残っているという。

同級生「場を盛り上げるのは上手でしたよ。力は強い方でした。自分を大きく見せたいのかずっとシャドーボクシングしていましたね。(Qいつ?)授業中もずっとです。海に行った時は他人に喧嘩を売ることもありました」

逮捕の一報を耳にした時には「やってしまったか」と感じた一方で「不思議ではない」と語った。

◆ひざまづき捜査車両へ、身柄確保の瞬間
川野さんが路上で殺害されてから2日後、捜査は急展開をみせた。「10人くらいで1人を囲んでいましたよ」と目撃者は語る。寺内容疑者は、同じ博多区内で“見当たり捜査”の捜査員に発見される。警察は顔写真を捜査員に配布。顔の特徴を頭にたたきこませ、駅や想定される立ち回り先などを警戒させていた。感染対策で多くの人がマスクをつけ、顔の特徴はわかりにくいはずだ。それでも1人の捜査員は、雑踏にいた寺内容疑者を見分けた―。

目撃した人「男性はひざまづいていました。そして車に乗せられていました」

顔を隠すように伊達めがねをかけ、フードをかぶっていたという。“暴力的”な側面はなりを静め、任意同行を求められても捜査員に抵抗することはなかった。ただ、この時刃物を携帯していたことも後に警察が明らかにしている。寺内容疑者はその後、捜査本部の置かれた博多警察署で逮捕された。「刺したことは間違いない」と容疑を認めているという。警察は、動機や詳しいいきさつを捜査し、容疑の裏付けを進めている。

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