UFC290:第9試合・ボー・ニッカル vs. バレンタイン・ウッドバーン

ミドル級。

ニッカルはレスリングエリートで、大学時代は3度NCAAを制覇。東京五輪予選では敗れたものの、相手のデヴィッド・テイラーはそのまま五輪に出場し金メダルを獲得している。予選敗退を期にMMAに転向すると、2戦目でコンテンダーシリーズに出場し、1分少々でチョークによる一本勝ち。翌月の追試でも三角で一本勝ちしてUFCと契約。今年3月の初戦は、UFC2勝4敗のジェイミー・ピケットに対し、タックルからテイクダウンし肩固めで一本勝ち。レスリング時代の2019年よりMMA転向を視野に入れていて、ATTでトレーニングを積んでいるものの、ここまではUFC初戦の2分54秒が最長で、まだ打撃の対処やスタミナがどれだけあるのかは未知数。27歳。

当初は昨年のTUFファイナリスト(決勝は負傷欠場)でUFC1勝2敗のトレーシアン・ゴアと対戦予定だったが、今週に入りゴアが負傷欠場。直前でも目玉のメインカードを消滅させるわけに行かず、来月のコンテンダーシリーズ出場予定だったウッドバーンが急遽デビューすることに。

ウッドバーンはキャリア7戦全勝の29歳。7勝のうち、プロデビューからの5戦がすべてKO勝ち。約1ヶ月半後の試合に備えてトレーニングはしていただろうが、当然ながら準備不足は否めない上に、もともとの実力差もあり、オープニングオッズではUFC史上最高の大差でアンダードッグとなっていた。ミドル級ランカーのクリス・カーティスは同門でトレーニングパートナー。

背が低く、がっしりとした体型のウッドバーン。ニッカルの左がヒット。同じ踏み込みからタックル。しかし離れた。ニッカル飛び込み右!ヒットしぐらついたウッドバーン。再び踏み込んだニッカルが左を入れまたヒット。さらに右。左を打ち込むとウッドバーンダウン!パウンドに行ったニッカルだがレフェリー止めた。

ニッカル前評判通りの圧勝。素早い飛び込みからのタックルのフェイントを見せつつ、パンチを打ち込み効かせた。またも底を見せること無く勝利。今回は当初1勝2敗の相手と対戦予定だったが、次はランカー手前くらいの相手と見たい。

デビュー戦のウッドバーン、文字通り何も出来ず。

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