【UFC ESPN11】マーフィーと対戦、ロクサン・モダフェリ「減量に男も女もない。できないなら上の階級で」

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【写真】どのような成長の跡が、特に打撃で見られるのか楽しみなロクサン (C)Zuffa/UFC

20日(土・現地時間)にネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFC ESPN11「Blaydes vs Vokov」で、ロクサン・モダフェリがローレン・マーフィーと対戦する。

1月に超新星メイシー・バーバーに完勝したロクサンは、減量失敗に対して日本のMMA界育ちらしい厳しい意見と、どのような状況でもポジティブさを失わない──ハッピー・ウォリアーらしい話を聞かせてくれた。


──ラスベガスは6月18日の朝の10時です。土曜日に試合を控え、今の気分を教えてください。

「自信はあります。楽しみです。計量を終えて、早くやりたいです」

──水抜き減量は、早く終わらせたいという気持ちですか。

「新型コロナ感染拡大でロックダウンされている間のフィジカルトレーニングのおかげで、筋肉が増えて体重も増えました。絶対的にクリアしますけど、きついかなって……心配しています」

──ロクサンの減量はそれほど厳しいという印象がなかったのですが……。

「実は厳しいんですよ。最後の水抜きは4キロぐらいかな……。でも私はプロフェッショナルだから、ちゃんと正しく体重を落として、皆の前でフラフラになるようなことはしないです。でもキツいです(笑)」

──先週の土曜日にシンシア・カルヴィーロに敗れたジェシカ・アイが結果的に2試合連続で計量に失敗していました。彼女がメディアデーで記者に対し「女は色々と男に分からないことがあって……それに私は子供も欲しいから」という風に言っていて驚きました。

「女とか男とか、別に関係ないと思います。契約書に体重が書いてあってサインをしたら絶対に、絶対にクリアしないといけないです。生理があっても、体重は落とさないと。できないなら、上の階級で戦えば良いって思います。『バンタム級でやりなさいよ』って」

──やはりロクサンは日本のMMAで育ちですね。

「そうそうそう、そういうことなんです」

──日本だと体重を落とせないと、罪悪感からパフォーマンスに影響が出てしまいそうなほど気にする選手が多いですが、UFCでは体重を落としていない選手が得をしていると感じることすらあります。

「でしょう!! 約束したことは守らないといけないです。だから、私はジェシカ・アイさんとは戦いたくないって言っているんです。皆さんが『ジェシカ・アイと戦いたいですか?』って聞いてくるけど、『いえ、やりたくないです』って答えてきました。だって彼女は計量をミスしますから。体重を落とさないと、イコールではないです」

──本当にその通りだと思います。ところで今、ラスベガスの街の雰囲気はいかがですか。

「変わりましたよ。レストランやお店が50パーセントのキャパシティでオープンになったので。シンジケートMMAも再開しました」

──おお、それはいつ頃ですか。

「今から3週間前ですね。ようやくチームの皆と練習できるようになったんです。少しグレーエリアですけどね。一般のジムの会員さんは、やはり50パーセントまでしかクラスに出ることはできないし、練習相手も同じ人で代わるとダメなんです。でも、プロはこれまでのようにやっていました。

それでも私はジョジョちゃん(ジョアン・カルダーウッド)、セリーナちゃん(セリナ・デヘスース)、BellatorやLFAで戦ってきた新しい練習仲間とやる感じでしたね。凄く良い調整ができました。コンディション的には……そうですね、ケージレスリングが足りないかなって思います。ガレージの練習が長かったので、ケージのなかでもう少しやりたかったです。でも99パーセント、大丈夫です!!」

──練習ができて、条件付きでもレストランが開くなど日常が戻ってきた感じがしますか。

「う~ん、まだビミョー。変です。皆がマスクをして生活をしているし、職場に復帰できない人も多いです。そしてBlack Lives Matterの暴動で、コロナを忘れてしまっているような感じで、ホントに変です」

──そうですね。集会していて、ソーシャルディスタンスではないですよね。

「私も練習していますけどね」

──確かに……。ではローレン・マーフィーの印象を教えてください。

「多分、パンチが強いです。そしてプレッシャーを掛けるのも上手いし、オールラウンダーだから……私の方が積極的に攻撃を仕掛けないといけないですね。それかテイクダウンからフィニッシュします」

──この間もムエタイ・コーチのAJ・マシューズとプライベートトレーニングをしてきて、打撃に自信がついたのでKO狙いかと思っていました。

「う~ん、KOで勝つのも良いですね。でも、どのような勝ち方でも、そのチャンスがあればKO、サブミッションのどちらも狙います」

──ロクサンは試合のたびに、打撃が成長しています。マーフィーは現状維持かと。となれば、ノビシロが残っている分ロクサンが優位でないかという見方が成り立ちます。

「そういってもらえると、嬉しいです。確かに彼女は特別、進歩しているとは思えないですね。何か特別な力はないかと」

──もちろん、今はこの試合に集中しないといけないですが、タイトル挑戦を考えると、ストロー級から転向してきたカルヴィーロがアイに勝ったことで、次のタイトルコンテンダーだという見方が強まっています。

「コーチのジョン(ウッド)は私がローレンに勝ってもタイトル挑戦権は回ってこないと考えています。きっとシンシアと戦うことになるだろうって。私は大丈夫です。UFCはいつも私に新鋭選手を当ててきます。アントニーナ・シェフチェンコに勝つと、今度はメイシー・バーバーというように期待の選手を、私の対戦相手に選んでくるんです。面白ですよね。でも大丈夫です(笑)」

──土曜日の夜、ファンに何を見せたいですか。

「コーチAJに教わった技術を見せたいです。ロックダウン後はジョンとは練習できず、AJとたくさんやってきました。だから、彼に教えてもらった打撃がどれだけ成長しているか、そしてストレングス・トレーニングで身に着けたパワーを見てもらいたいと思っています」

──では、最後に日本のファンへ一言お願いします。

「いつも応援ありがとう。私のことを忘れずに応援してくれてありがとうございます」

──さきほどグランドスラム横浜の勝村周一朗さんと電話で話した時に、ロクサンにインタビューをすることを伝えたら『ロクサン、ガンバレっ!』と伝えてほしいと言われました。

「Oh、ありがとう。嬉しいです!!」

■UFC ESPN11対戦カード

<ヘビー級/5分5R>
カーティス・ブレイズ(米国)
アレキサンダー・ヴォルコフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>
ジョシュ・エメット(米国)
シェーン・バーゴス(米国)

<女子バンタム級/5分3R>
ラケル・ペニントン(米国)
マリオン・ルノー(米国)

<ウェルター級/5分3R>
ライモン・グッド(米国)
ベラル・モハメッド(米国)

<ライト級/5分3R>
ルーズベルト・ロバーツ(米国)
ジム・ミラー(米国)

<ライト級/5分3R>
クレイ・グィダ(米国)
ボビー・グリーン(米国)

<女子ストロー級/5分3R>
ティーシャ・トーレス(米国)
ブレアナ・ヴァンビューレン(米国)

<ミドル級/5分3R>
マフクアンドレ・バリユー(カナダ)
オスカル・ピホタ(ポーランド)

<女子フライ級/5分3R>
コートニー・ケイシー(米国)
ジリアン・ロバートソン(カナダ)

<ライト級/5分3R>
フランク・カマチョ(グアム)
マット・フレヴォラ(米国)

<女子フライ級/5分3R>
ロクサン・モダフェリ(米国)
ローレン・マーフィー(米国)

<ライト級/5分3R>
オースチン・ハバート(米国)
マックス・ロスコフ(米国)

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