ONE166:メインイベント・ライニア・デ・リダー vs. アナトリー・マリキン

ミドル級タイトルマッチ5分5R。

オランダのデ・リダーは柔道・柔術がバックボーン。2019年からONEに参戦すると、翌年アウンラ・ンサンのミドル級王座に挑戦し、1Rチョークで一本勝ち。さらに21年には、ンサンの持つ階級上のライトヘビー級王座にも挑戦し、判定勝ちでそちらも奪っている。ミドル級王座はその後2度一本勝ちで防衛したが、22年12月のライトヘビー級王座初防衛戦では、ヘビー級暫定王者(当時)マリキンに1RKO負けでキャリア初黒星を喫した。昨年は他のMMAファイター同様試合が組まれず、タイ・ルオトロとの体重差グラップリングマッチでは、体格差のある本職グラップラーのルオトロ相手に劣勢となり判定負けした。今回はデ・リダーのベスト階級での再戦となる。33歳。

ロシアのマリキンはフリースタイルレスリングがバックボーンで、29歳でMMAデビュー。ほとんどの試合を1Rでフィニッシュし、コロナ後の21年からONE参戦。2戦目で元RIZINファイターのアリアックバリをKOし、3戦目で暫定王座を獲得。その後ライトヘビー級の正王座をデ・リダーから奪い、昨年6月にヘビー級王座の統一を果たして、今度はONE初の3階級同時制覇を狙う。水抜き制限のあるONEだが、計量と尿比重をクリアし、初のミドル級の試合に臨む。36歳。

過去にはマーティン・ニューイェンがライト・フェザーを同時戴冠し、3階級目となるバンタム級王座に挑んだが、当時王者のビビアーノ・フェルナンデスに敗れて果たせなかった。

かなりシェイプされているマリキン。逆にヘビーに戻った時に体が戻るか不安だが…。

詰めるマリキン。ジャブ。膝を見せたデ・リダーだがケージを背負う。マリキンの右のダブルが顔面にヒット。クリンチで凌ぐデ・リダー。投げを狙ったが投げられない。離れた。また詰めるマリキン。右が顔面にヒット。ボディ。打撃で押されるデ・リダーだが、ジャブを当てるとマリキンがスリップ気味にダウン。すぐに出たデ・リダーだが、マリキン立ち上がって組み付きケージに押し込む。崩してデ・リダーに膝を着かせた。膝立ちのデ・リダーにパンチを入れたマリキン。立ったデ・リダーはまたサークリング。パンチで出たマリキンだが、パンチをかいくぐってシングルレッグに入ったデ・リダー。離れたマリキンだがすぐにまた詰める。残り1分。前蹴りを入れるデ・リダーだが、すぐにケージに詰められる。四つに組んだが引き剥がすマリキン。マリキン追いかけながら右フック3連打。ひたすら右を打ち込むマリキン。デ・リダーがカーフを入れたところでゴング。

2R。さらに圧を強めたマリキン。右を打ち込む。デ・リダー組み止めてヒザを入れるが、すぐまた引き剥がした。デ・リダータックル。しかしがぶられた。ガードを取るデ・リダーだがマリキン離れてブレイク。マリキンがパンチで出る。パンチに合わせてタックルに入るデ・リダーだがまた切られる。追いかけながら右を打ち込むマリキン。左ボディ。右ボディ。デ・リダー弱々しくなってきた。組み付いていくが、マリキン引き剥がす。カウンターのヒジ・ヒザを出すデ・リダーだがマリキン止まらず。クリンチからのヒジ。ケージを背負ったところに左右のボディ連打。組み付いたデ・リダーをヒジで引き剥がす。顔面にパンチを貰って露骨に嫌がったデ・リダー。マリキンケージに詰めてパンチで攻めゴング。

3R。すぐに詰めたマリキン。パンチを入れる。タックルをがぶったマリキン、デ・リダーにガードもとらせずパウンドを入れていく。頭部にヒザ!三角を狙ったデ・リダーだが抜かれて立たれた。ブレイクがかかるが、デ・リダー立てない。ヒザで意識が飛んだのか、戦意喪失か。レフェリー試合終了を宣言。

一方的な試合でONEミドル・ライトヘビー・ヘビーの3階級を同時に制覇。

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