【LFA84】北米人材発掘#01=活動再開、LFAエド・ソアレス代表に訊く─01─「年内に20大会を」

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【写真】シニスターというアパレルの代表から、MMAファイターのサポートを始め、ブラックハウスでマネージメント業、RFAを経てLFAで数多くの選手をUFCの送るエド・ソアレス (C)LFA

10日(金・現地時間)のLFA84から4週連続でサウスダコタ州スーフォールズのサンフォード・ペンタゴンでイベントを開き、毎大会でタイトル戦を組むLFA。

UFCやコンテンダーシリーズに多くの選手を送り込む北米ナンバーワン・フィーダーショーもCOVID19の影響を受け、3月から6月にかけて6大会が延期されていた。

それでもUFCがイベントを再開させると、変わりなく選手を送り込んいたLFAのエド・ソアレス代表に活動再開前に、新型コロナウィルス感染拡大による影響と、UFCファイトパスとの関係、そして4週連続大会で注目すべき選手は誰なのかを尋ねた。


──7月の4大会で活動を再開するLFAですが、今どのような気持ちですか。

「ようやくだね、本当にエキサイトしているよ」

──今、米国では感染者数が増えていて不安な面もありますね。

「確かに状況は悪くなっている。と同時に皆が少しリラックスし過ぎてしまったんだ。まぁ、その気持ちも分からないではないし非難はできない。けれども国中にCOVID19が広まっている今、やはり責任ある行動を1人ひとりが取る必要がある。不運にも今の状況は、そんな意識の欠如が生んだといえるだろうね。

その一方で、感染者が増えるということは多くの人が検査を受けている結果でもある。米国は世界中のどの国よりもテストを受けている数が多い。テストが十分に行われていない地域では、感染者数は増えないからね。だから本当のところはどうかも分からない、いずれにしても……これだけ多くの人が亡くなっているのは事実で。間違いなく100年に1度の災難に遭遇したと言えるだろうね」

──経済活動を再開しないと、COVID19により亡くなる人の数より、多くの人が行き詰って生きていけないことになるでしょうし。だからこそ、経済活動を再開したうえでエドがいったように1人ひとりが責任感のある行動をとる必要があるのでしょうね。

「その通りだ。また国を動かさないといけないからね。可能な限り予防をして安全に務める。それでもリスクがある外に出ていかなければ、経済はとんでもないことになる。だからこそ、自分を律して活動する必要があるんだ。経済活動は大切だけど、だからって家族を自分のせいで感染させたくないのからね」

──誰もこんな状況がやってくるとは思っていなかったです。エドも3月には6日にダラスでイベントを開いたのですが、20日のフェニックス大会から延期せざるを得なくなりました。あの時、プロモーターとしてはどのような想いでしたか。

「プロモーターとしてだけでなくアメリカに住む1人の人間として、まるでホラー映画を観ているかのような感覚に陥ったよ。もしくはサイエンス・フィクション映画のようなことが、実際に起こるなんて誰の予期できなかったはずだ。

LFAも3月に1大会、4月は2大会、5月も1大会、そして6月にいたっては3大会が延期せざるを得なくなった。

ただ、この事態を眺めていると私たちがこれまでに手にしてきたモノを、一度見直して手放す時が来たんだと感じた。確かにとんでもないことが起こっているけど、ポジティブに捉えて現状にいてベストを目指して動くことが重要だと気付かされたよ。結果、この期間中もLFAの将来を考えると、どこかでワクワクしたところがあったんだ。

7月には4大会を開催できる、4つのタイトルマッチとともにね。これから正式にアナウンスしていくけど、8月には2大会を開けるだろう。LFAは戻ってきたんだよ。現時点で今年中に全20大会を開催しUFC Fight Passで中継していく予定だ」

──おぉ、もうそこまで話はできているのですね。

「ただし、オフィシャル・アナウンスしているのは4大会だから、16大会を5カ月で開くために動いている。そのうち13大会は、ほぼ纏まっていることをここで伝えておくよ」

──素晴らしいですね。7月の大会は無観客で行われます。ただし現状として、屋内競技であるMMAではいつになればファンが会場を訪れることができるようになるのか、まだまだ見えてきません。チケットを売ることができない状況で、どのように収益を得ることができるのでしょうか。

「もちろん、ゲート収入は求めることができない。だから、他にビジネスが成り立つ道を模索する必要はあった。一つ、現状としてほとんどのライブスポーツが世界中で活動していない。ライセンシー・コンテンツを国際的に行うことができる機会でもあるんだ。今はテレビをつけても、ライブスポーツが視聴できない国が多いからね。

LFAには素晴らしい試合が多いし、UFCを目指す才能豊かなファイターがクオリティの高い試合を毎回披露している。日本でもこの機といわず、日本語の実況をつけてLFAが日本のファンが視聴できるような日がやって来ることを願っているよ。

現状としてはUFCファイトパスという素晴らしいパートナーがいることで、LFAはイベントを開くことができる。一つ私が後悔しているのは、もっと早くからUFCファイトパスでLFAの試合を配信してこなかったことだよ」

──UFCファイトパスの影響力は、AXS TVとは違いますか。

「全く違う。AXS TVとの関係以上に私はUFC ファイトパスとの関係に満足している。LFAにとってUFCとUFCファイトパスほど素晴らしいパートナーは存在しないよ。UFCファイトパスはAXS TVの100倍素晴らしいパートナーだ。

ワールドワイドでLFAの試合が見てもらえるし、試合中継だけでなくUFCではLFAのブランド力のアップにとても協力的だ。TOP 10 KOのプログラムを製作して配信したり、UFCの中継のなかでもLFAの映像をふんだんに使用しているんだ。UFC中継でLFAの映像が流れることは、我々のマーケティングにとても役立っている。なんといてもUFCファイターの25パーセントはLFA出身だし、彼らの試合の煽り映像にLFAの試合はどんどん使われることになるだろう」

──エドは今25パーセントと言いましたが、それは通常時の話で。5月以降はもっとパーセンテージは上がっていると思いますよ。

「アハハハ、確かにその通りだ。私自身、何人のLFAフィターがUFCとサインしたのか把握していないんだよ(笑)。ただ言えることは今も、毎週のように誰かがUFCと契約している。それは7月も変わりないだろう。なんせ4階級で新チャンピオンが誕生するからね。そして最低でも2人はすぐにUFCに行くことになるだろう。

COVID19の感染が広まり、現状では試合を受けないUFC支配下選手がいるはずだ。でも、LFAファイターはUFCから声が掛れば、YES以外の返答は用意していないよ(笑)。

彼らは常に謙虚で、ハングリーだから必死に戦う。LFAのファイターは判定勝ちだと、自分の将来が閉ざされると分かっている。勝っても後退しているという感性で戦っているんだ。だからLFAの試合はいつもエキサイティングになるんだよ」

<この項、続く>

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