UFC302:第7試合・セザル・アウメイダ vs. ロマン・コプィロフ

ミドル級。

アウメイダはGLORYでタイトル挑戦経験のあるキックボクサー。キックと並行してMMAの試合にも出ていたが、ローカルレベルの相手ばかりに3戦したのみ。一応MMAのキャリアがあると言っても那須川天心レベルでしか試合を行っていない状況から、昨年8月にいきなりUFC入りを掛けたコンテンダーシリーズに出場。LFAミドル級王者相手に打撃をヒットさせる展開で判定勝ちしてUFCと契約。UFCデビュー戦は今年4月で、同じくコンテンダーシリーズからのUFCデビューとなるディラン・ブドゥカにケージでテイクダウンをこらえながらの打撃で削り、崩れたブドゥカのバックに回ってのパウンドでKO勝ち。が、押し込まれた体勢から抜け出せなかったり、MMAへの対応についてはキャリア相応で、上位で戦うには不安が残る内容だった。36歳。

ロシアのコプィロフはUFC4勝3敗。コンバットサンボの経験もあるが、UFCではテイクダウンされてグラウンドで攻められるのが負けパターンで、ボクシングを武器に戦うストライカー。4連勝していた前戦でランカーのアンソニー・ヘルナンデスに挑んだが、組で削られて消耗し、2Rチョークで一本負けした。33歳。

キックではトップクラスの実績を持つが、MMAへの対応にまだ穴のあるアウメイダが、2ヶ月のインターバルで出場することが吉と出るか凶と出るか。

お互いサウスポー。ジャブから右ハイを入れるアウメイダだが、詰めるところにパンチを合わせるコプィロフ。アウメイダ左カーフから右ハイ。インロー。コプィロフもジャブを出したが届いていない。コプィロフシングルレッグで倒した。しかしグラウンドには行かず立たせた。ワンツーを入れたコプィロフ。左がクリーンヒット。スイッチしてオーソに戻したアウメイダ。右ミドルを入れる。右ストレートがヒットするが、今度はコプィロフの左ミドルが入る。コプィロフタックル。テイクダウン!サイド。アウメイダがケージ際で立とうとすると、押さえ込まずに立ち際に右の連打を入れた。離れる。また蹴りを入れていくアウメイダだが、コプィロフの右が入り仰向けにダウン!パウンドを入れるコプィロフだが離れて立たせた。アウメイダまた出ていくが、コプィロフがカウンターのタックルでテイクダウン。またサイドで押さえ込んだ。残り1分。ハーフから潜ろうとしたアウメイダに肘を一発入れたコプィロフ。アウメイダガードに戻した。しかし時間がないからなのか、何も出来ないのか、下のまま動かず。ホーン。

1Rコプィロフ。テイクダウンを切れず、打撃でもダウンを喫しているアウメイダは大ピンチ。

2R。アウメイダの右ミドルに左ハイを返すコプィロフ。アウメイダのカーフに右フックを合わせてヒット。左フックからワンツーを入れるアウメイダ。コプィロフまたタックル。これは切ったアウメイダ。左ボディを入れる。コプィロフまたタックル。しかし脇を差したアウメイダはケージでこらえる。外したコプィロフ。アウメイダ離れた。詰めてパンチを入れるアウメイダ。左ボディ。組んできたコプィロフに首相撲からヒザを入れて突き放す。右ミドル。が、またタックルで倒されたアウメイダ。やはりテイクダウンディフェンスには大きな穴がある。ガードに戻す。コプィロフは上にいるが、押さえ込んでいるだけ。アウメイダも立ちに行かず、かかと蹴りや下からのパンチで抵抗するのみ。ホーン。

2Rはスタンドの打撃でややアウメイダ

3R・打撃で出るアウメイダ。コプィロフパンチを返すとタックルに入るが、組めずに切れ荒れた。ケージを背負うコプィロフ。組みに来たコプィロフを止めてヒザ。右を入れたアウメイダ。しかしコプィロフのタックルでテイクダウンを許す。残り時間を考えるとこのまま下だと勝てないが、アウメイダは下からホールディングでブレイク待ちの態勢。レフェリー攻めろと指示。コプィロフは押さえ込んだままパウンドを入れる。アウメイダ立つ動きなく下から抱えるのみ。上でパウンドも少なくなり、レフェリーブレイク。残り90秒。右を入れるアウメイダ。タックル。倒された。コプィロフ自ら立ち上がるが、足を蹴るのみ。が、足を超えてサイドで押さえ込んだ。しかしサイドで押さえ込むのみ。アウメイダも相変わらず立つ動きなし。タイムアップ。

押さえ込むのみだったコプィロフに対し、スタンドでの打撃では攻勢だったアウメイダだが、すぐテイクダウンされてしまい、スタンドの時間自体があまり長くなかった。

29-28コプィロフ、29-28アウメイダ、30-27コプィロフ。スプリットでコプィロフ勝利。

ジャッジ割れたが、仮に勝っていたとしても、アウメイダはテイクダウンディフェンスとリカバリーを相当向上させないと厳しいことがわかった一戦。

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