UFC on ABC6:第8試合・シャラ・マゴメドフ vs. アントニオ・トロコリ

ミドル級。

マゴメドフはボクシング・ムエタイがバックボーンのストライカーで、その後MMAに転向。MMAデビュー前に目の負傷し、手術を繰り返したが、最終的に右目の視力を失っている。昨年10月のアブダビ大会でUFCデビューすると、中堅ファイターのブルーノ・シウバに重い打撃を打ち込み判定勝ち。が、後半テイクダウンを簡単に取られたのと、その後立つ動きが少ないという不安材料も露呈した。30歳。

当初は3週間前に契約が決まったジョイルトン・ルターバッハとの対戦が組まれていたが、直前になってルターバッハの禁止薬物使用が発覚(ルターバッハ自身も「3ヶ月前にジュースを使った」とそれを認める発言をしている)。急遽トロコリとの対戦に変更となった。

ブラジルのトロコリは2019年のコンテンダーシリーズで勝利するも試合後のドラッグテストで陽性となりノーコンテストに。その後ローカルで2年ぶりの試合を行い勝利すると、2022年12月にUFCと契約。デビュー戦が繰り返し流れ、先週も試合が組まれていたが、対戦相手のアリスケロフがウィテカーと対戦することになり試合が消滅。しかしルターバッハの欠場に伴ってようやくUFCデビューを果たす。195cmの長身で203cmのリーチを持つ。33歳で12勝3敗1NC。

両者オーソドックス。トロコリが間合いを詰めるとパンチを入れて四つに組み付いてケージに押し込む。パンチを打ち込むと両脇を差して背中でクラッチしテイクダウンを狙う。押し込んだトロコリがケージを掴んでおり、レフェリーがブレイクし口頭注意。再開。詰めていくトロコリ。マゴメドフが右で飛び込みパンチをヒットさせたが、トロコリが組んでケージに押し込んだ。ボディロックからテイクダウン狙い。片膝を着いたマゴメドフが立ち上がるも、押し込んでパンチを入れるトロコリ。ホーン。

1Rはトロコリ。

2R。トロコリがプレッシャーを掛ける。マゴメドフはケージ際で左右にステップしつつ蹴りをヒットさせる。飛び込んでワンツーを打ち込んだマゴメドフ。トロコリは距離を詰めるとタックルへ。押し込みながらパンチを入れる。テイクダウンを狙ったが、マゴメドフがケージを掴んで耐え、レフェリーに注意されるもそのまま続行。ヒジ・ヒザを打ち込むとトロコリは後退。追っていくマゴメドフ。トロコリはタックルに入るが、受け止めたマゴメドフが立ち際にハイを入れる。ホーン。

2Rは打撃のヒットでマゴメドフのラウンド。

3R。マゴメドフがミドル、サイドキックを打ち込む。トロコリは手が出ない。マゴメドフがパンチで飛び込むところに組み付いたが、マゴメドフはすぐに離れる。全く手が出なくなったトロコリ。スピードがないタックルを切られるとケージを背負う。そこに左右のパンチを打ち込むマゴメドフ。連打が顔面を捕らえトロコリダウン!KO!

3R2分27秒、マゴメドフKO勝ち。

前半はトロコリの組みに劣勢だったマゴメドフだが、トロコリが失速したところをパンチで仕留めた。

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