ウェルター級。
今大会、オセアニア勢が出ないのは、この試合とメインカード1試合目のリー・ジンリャン vs. カーロス・プラテスの2試合だけ。
中国のケナンはUFC5勝4敗で、5勝のうち3KO勝利。打撃の重さと、打たれ強さが武器。前回はフランス出身でニュージーランドのシティキックボクシング所属のケビン・ジュゼ相手に打撃をもらい続ける展開で判定負け。34歳。
グレンは10年前にPFLの前身・WSOFでフェザー級王座を獲得。2016年にUFCと契約し、ここまで4勝5敗1分と負け越し。2021年にライト級に上げた初戦は秒殺KO勝ちしたが、2戦目ドローの後、昨年の2試合はいずれも1RKO負け。今回は階級をさらにウェルター級に上げての試合となる。35歳。
パンチで飛び込むグレン。さらにシングルレッグに切り替えてテイクダウン。ケナンは小手に巻いて立ち上がると、逆に小手投げでテイクダウンを狙う。こらえたグレン。離れた。またシングルレッグを狙うグレン。今度はこらえたケナン。グレンボディロック。小手に巻いてしのぐケナン。離れた。またシングルレッグを見せたが、ケナンの左右のパンチがヒットし離れる。ケナンサイドキック。またシングルレッグに来るところでケナンのパンチが顔面を捕らえる。組み付いていくグレンだが小手投げで崩したケナン。今度はヒザ!グレンまたタックルへ。ケナンケージでこらえるが、ボディロックからテイクダウンしたグレン。ケナンバックを取らせて立つ。スタンドバック。残り1分。正対したケナン。またテイクダウンを狙うグレンだが、小手投げで凌いではなれたケナン。執拗に組み付いてくるグレンだが、ケナンは組ませずパンチを入れる。ホーン。
1Rケナン。グレン、テイクダウンを狙う印象はまったくなかったが、今日はひたすらテイクダウン狙い。最初は意表をついたこともあってテイクダウンできていたが、その後は組みに行くところにパンチを貰っている。
2R。距離を取るケナン。右ミドル。右ハイ。グレンまたシングルレッグ。切られた。ケナン三日月蹴り。汲みに来るグレンを引き剥がし左右のパンチ。シングルレッグで組み付くグレンを引き剥がしヒジを入れる。グレン頭を下げてシングルレッグに行くところにパンチを貰う。タックルにこだわるというよりも、打撃を怖がりすぎている。カウンターの右を入れたケナン。ワンツー。パンチからシングルレッグに入るグレンだが、ケナンこらえてヒジ連打を打ち込み引き剥がす。テイクダウンがまったく取れなくなったグレンだが、もうそれしかないのかひたすらテイクダウン狙い。ケナンのヒジでこめかみの上あたりに大きなコブができている。ジャブを入れるケナン。組んできたグレンにヒジ。シングルレッグ。片足をキャッチしても、そこから倒せる気配がない。スタミナも消耗してきている。タックルをかわされパンチを貰うケナン。右を打ち込むケナン。またシングルレッグに入ったグレンだがホーン。
2Rケナン。グレンジリ貧。
3R。組みに来たグレンに小手投げを仕掛けて離したケナン。また組みに行くグレン。ケナン小手投げでテイクダウン。バックに回る。グレン立ってスタンドバック。引き剥がしたグレンはすぐタックルへ。しかしヒジをもらい離れた。もう倒せる気配はないが組みに行くグレン。ケナンも疲れが見えるが、それ以上に消耗しているグレン。左右のパンチを顔面に打ち込んだケナン。ヒザ。キャッチしたグレン。ケージに押し込んでテイクダウンを狙うが、ケナンギロチンに捕らえて入れ替える。放した。左右のパンチで出るグレンだが倒せる威力があるように見えない。ケナンの右がヒット。効いている。ケナン飛び膝。タックルに来たグレンに首相撲からヒザ・ヒジ。右ハイ。腹にテンカオ。残りわずかでケナンのアイポークでタイムストップ。再開。ケナンがパンチ・ヒジでラッシュ。グレン組みに行くがタイムアップ。
30-27、30-26、29-28の3-0でケナン勝利。グレンに入れるラウンドはないと思うが。
1Rに2度テイクダウンを奪われた以外はケナンが圧倒したが、フィニッシュしなければいけなかった展開。倒す前に攻め疲れしてしまった。
階級を上げてスタイルチェンジもしたグレンだが、このテイクダウン能力では厳しい。階級を上げて動きが良くなったようにも見えないので、減量が厳しいのでなければライトに戻した方が良いと思うが、3連敗で次のチャンス自体があるのかどうか。