ウェルター級だったが、ラザクが3ポンドオーバーでキャッチウェイトに。
柔道で国際大会入賞経験のあるラザクはパワフルな打撃が武器で、UFC4勝・ローカル6勝のすべてが1RKO勝ち。しかし唯一の敗戦となったオマリー・アクメドフ戦では、組み付かれる展開でスタミナ切れが早く、判定負けしている。パワフルだが雑なパンチを振り回してヒットすればKOだが、その分スタミナ消費も早い。約2年のブランク明け。
ラズィーズはこれがUFCデビュー戦。北アフリカ・チュニジアからの初のUFCファイターとなる。無観客ではあるが、ドバイ在住の地元ファイター。ドバイで行われたBrave CFやUAE Warriorsでキャリアを積んできた。長身ストライカーで、ここまで9勝(8KO)1敗と、ラザクと似た戦績を持つ。ただ、ここまで世界レベルの相手との対戦経験はない。唯一敗れた試合ではテイクダウンディフェンスに難があった。打撃で当たったもの勝ちの試合になればチャンスがあるか。
アップライトでじりじり距離を詰め、間合いに入ると早速パンチ連打を打ち込むラザク。ラズィーズも打ち返すが、もらってガードを固めてブロッキング。しかし打たれるままになる。これはラザクの秒殺パターン。ラズィーズは距離を取りハイを打ち返す。ラザクまた出てきてケージを背負ったラズィーズ。ハイ、テンカオを打ち返すラズィーズ。ラザクちょっと圧力が落ちたか?詰められる前にラズィーズが打撃を打ち込んでいく。手数が減ったラザク。ラズィーズが先に打撃を入れていく。ラザク下がった。ラズィーズが逆に出て打撃を入れる。肘を出していくラズィーズ。ラザクまた前進を始めたが手数が足りない。ラズィーズが逆に打撃を入れて出る。ロー連打。ラザクワンツー。残り15秒でタックルに入ったラズィーズ。テイクダウン。両者グラウンドで動かずホーン。
1Rラズィーズ。ラザク、唯一敗れた試合以来の2Rへ。
2R。また出ていくラザクだがラズィーズが先に打撃を当てていく。パンチで詰めようとしたが、ラズィーズが逆にラッシュ。ラザク後退。今度はラザクがケージを背負ってガードを固める。パンチ連打を打ち込むラズィーズ。ラザクなんとか打ち返して凌いだ。ラズィーズタックル。テイクダウン。サイドで押さえ込む。ラザクやはりガス欠か。押さえ込まれるだけ。が、ラズィーズも押さえ込んでいるだけだったせいかレフェリーにブレイクされてしまう。助けられたラザクがパンチで出る。入れ替えてラズィーズがパンチを打ち込むとまたガードを固めてディフェンス一辺倒へ。ラズィーズタックル。テイクダウン。ラザクギロチンに抱えるがマウントを取られている。残り1分。決まるはずはないがギロチンを放さないラザク。ヴォンフルーチョークの餌食になるところだがラズィーズは使えないのか押さえているだけ。またブレイクがかかる。ブレイクされると一瞬息を吹き返すラザクがパンチで出る。ホーン。
2Rラズィーズ。ラザクはKOするしかないが、その力が残っているか。
3R。パンチからタックルを見せたラザクだが読まれて切られた。ラザク出ていく。ラズィーズ、逃げ切り狙いか、このラウンドは手数が少ない。ラザクがタックルでケージに押し込む。持ち上げて膝をつかせた。倒したが押さえ込めず立たれるラザク。押し込むだけ。入れ替えたラズィーズ。テイクダウン狙い。尻クラッチから倒した。ラザクはまたギロチンに抱えたが、サイドを取られたので決まるはずがない。外れて押さえ込まれる。動けないラザク。時間が過ぎていく。ケージを蹴ってなんとかガードに戻そうとするラザクだが戻せず。残り50秒で上半身を起こしたが、足をコントロールし立たせないラズィーズ。残り15秒で立ったラザクがパンチのラッシュを打ち込むが、時既に遅し。タイムアップ。
30-27×2、29-28の3-0でラズィーズがUFCデビュー戦勝利。
ラザク、体重オーバーの時点でコンディションが良くないのは予想できていたが、序盤のラッシュで使い果たしてしまった。