<ウェルター級/5分3R>
ドナルド・セラーニ(米国)
Def.1-0:29-27.28-28.28-28
ニコ・プライス(米国)
左ジャブから左ハイ、右フック&右ハイと立ち上がりから手数でセラーニを圧倒するプライス。さらに組んでエルボーを連打し、離れてからも左右のフック、ヒザ蹴り、ヒジを打っていく。ヒザを返したセラーニは、間合を取り直すとプライスは既に動きが大人しくなる。クリンチでヒザをボディ、顔面に突き上げたセラーニは離れ際に左ハイを狙う。
ここからワンツーを入れたセラーニが、左ミドルを蹴る。とプライスの指がセラーニの右目に入り、プライスが大きな声で謝る。再開後、左から右フックを入れたプライスに対し、セラーニは目を気にしながら左ジャブを伸ばし、ダックから右ハイを蹴っていく。ローから組みに行くセラーニに対し、距離を取ったセラーニが左ハイ、ダブルレッグの仕掛けから右のハイを繰り出す。
と再びアイポークがあり、プライスはペナルティの1P減点にFワードを叫ぶ。セラーニは再開後すぐに打撃戦に呼応し、言葉で攻撃をしない漢気を見せた。
2R、右ローを2発、続いて右ハイを狙うプライスが、左ボディショットを決める。セラーニがローに左ジャブを合わせる。初回より動きが落ち着いたなか、プライスが右アッパーを当てる。ボディと顔面に攻撃を散らすプライスの腹にセラーニがヒザを突き刺す。さらに右アッパーから左フックは空振りとなったが、試合が落ち着くとセラーニがリズムを取り戻したか。
プライスは腹への蹴りを連続して、フックを当ててさらに左ミドル。セラーニも左ミドルを返し、右リードエルボーをヒットさせる。乱打戦から打撃戦となった2R、セラーニがボディショットから後ろ回し蹴りを狙い、プライスが右ミドルを入れて終了となった。
最終回、ハグ&ハイタッチから臨戦態勢に入った両者。プライスが手数を上回る。前蹴りに組みついたセラーニがテイクダウン、プライスがすぐに立ち上がりバックを許さず向き合う。左を当てたプライス、セラーニは右カーフを蹴る。またもアイポークがあり、セラーニがブレイクを要求する。
ここも素直に謝罪するプライスだが、ならば指を伸ばさないようにしなければならない。残り半分、セラーニはテイクダウン狙いからバックに回りスタンドで四の字フックへ。時40秒ほど要して前方にセラーニを落としたプライスが、スタンドで待ち受ける。セラーニは左フックを3発当て、プライスが組みに来ると逆にケージ押し込み、離れ際にヒザを突き上げる。
相当に消耗する中で、前に出るプライスは殴れて殴り返しながら組みへ。すぐに離れ、試合は残りの10秒──最後にセラーニは左ハイでバランスを崩しタイムアップを迎えた。
結果、減点に響きマジョリティドローにプライスは「OMG、Yeah」と絶叫する。プライスのハグにも、何を騒いでいるんだとばかりのセラーニの表情が印象的だった。