【写真】スクランブル・グラップリングの醍醐味が見られた最終試合。このスクランブルゲームをよりダイナミックに表現できるポイント配分もありそうだ(C)MMAPLANET
27日(日)に東京都大田区のゴールドジム・サウス東京ANEXでUNRIVALED00が開催された。
グラップリングで世界に通じる日本人選手の育成と、底辺を広げる大会という目標を掲げグランドスラムとイグルー柔術が手を取り合って行う同大会。プレ旗揚げ大会ともいえる今大会の最終試合、木下尚祐椿飛鳥戦の模様をお届けしたい。
<エキスパート75キロ/10分1R>
木下尚祐(日本)
Def.ExR by Golden point
椿飛鳥(日本)
序盤は立ちレスの展開となり、木下が椿をコーナーに押し込む。椿も差し返して体を入れ替えるシーンもあったが、木下はシングルからボディロックに移行してテイクダウンを決める。
右腕を差して起き上った椿が、そのまま木下をコーナーに押し込むも、2度ポジションを入れ替えた後で木下がダブルレッグで2度目のテイクダウンを決め、4-0に。
椿はスクランブルからバックを取り、後方へのボディロックテイクダウンも背中から落とせず得点はない。しかし、スクランブルでバックに回り両足をフックして4-2と挽回する。木下は胸を合わせて上を取ると、パス狙いへ。左腕を差して正対してきた椿は、がぶられスタンドに戻り離れる。
リング中央の手相撲、首相撲の押し合いのなかで椿はボディロックから2度に渡り木下を前方に崩し、両足をフック。4-4に追いつく。
木下が胸を合わせに行くと椿は腰をずらしてギロチンも、コーナー&ロープに詰まり頭を抜かれ下にされる。木下はスクランブルでバックに回り、自ら背中をつけてバックマウントを狙う。
ここで椿が前方に落とし、リバーサル。一旦はガードを取った木下は、ボディロックに取られ立ち上がれないでいるとタイムアップに。延長はゴールデンポイント方式で、最初にポイントを獲得した選手の勝利となる。
開始直後、木下のシングルレッグに椿がギロチンを合わせる。かなりタイトにマルセロチンに入った椿だが、ルールでは首を取られていても背中をつけるとテイクダウンとされるため、ここで木下の勝利が確定した。
ここも今回のアンライバルド・ルールが生んだ決着とはいえるが、熱のこもったスクランブルが見られたグラップリングマッチであった。そして、このスクランブル戦に対し下からの極めを狙う選手や、引き込んでテイクダウンを無力化する寝業師が交じり合えば、総合的な組みの戦いは現実のモノとなるだろう。
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