【写真】動画サイト=ザ・ワンTVからMVPと副賞の10万円を獲得した西川。同サイトのインタビュアー=江川紗理奈さんとパチリ。唇の傷は試合ではなく、柔術の練習でカットしたモノだそうだ(C)MMAPLANET
16日(土)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されたShooto2021#03のメインで西川大和が大尊伸光を2R終了間際に三角絞めで破った。
組んでテイクダウンではなく、引き込み。しかも下からのパンチやエルボーという攻撃を見せた西川。現代MMAの主流とは明らかに違うファイトスタイルに、18歳とは思えない成熟したMMA頭脳が見られた。
──大尊選手に三角絞めで一本勝ち、今の気持ちを教えてください。
「満足しています。僕はドランカーになりたくないので、殴り合って試合を盛り上げようとかっていうのは一切ないですから。それで負けると海外の大会からのリストから外されてしまうので。
誰と戦っても、勝つ試合をしたいと思っています。正直、打撃で倒すなら3R、寝技で勝つなら2Rだと考えていました。そして寝技に方にハマりました」
──MMAとは自由な発想ができる戦いだと、改めて思うことができました。
「今日の試合も大尊選手にジャブとストレートが4発は入っていて、少しふらついていたように見えました。普通はここから打撃で倒しに行くはずです」
──そこで組んで、しかもテイクダウンではなくて引き込みました。
「若者らしくない戦い方です(笑)」
──とはいえ、リスキーな選択です。相当数の鉄槌をかわしていましたが、ジャッジの位置からすれば肩に当たっている鉄槌も、頭に当たっているように見えるケースもあるかと思います。
ただスタンドも組む前のフックを1発被弾しただけだし、グラウンドで下になってももらっていません。大尊選手は首の辺りに血管が浮き出てきていたので、トップから鉄槌を振っていても疲れてスタミナをロスしていたに違いないです。アレが見えると、スタミナが切れてきたサインなんです」
──そうなのですか!!
「でも、僕も手首を抑えていたから腕がパンパンになって3Rに打撃戦はしたくない、2Rで極めようと思いました。ここで極め切れないと、終わりだというつもりで」
──その2Rの三角絞めは、タップ前にかなりヒジを下からいれていました。
逆にあそこでじっとしていたら効いていないのでしょうが、あんな風に鉄槌を打って来るということは苦しいから手を動かしているわけですし。極まってきているからタップがなくても、落としてしまえば良いと思って戦っていました」
──下を厭わないからこそ、下の戦いが知れるわけですね。
「だってUFCとかに出ている選手、絶対に普段は下からの攻撃を練習しているし、使えると思います。今日、マイケル・チャンドラーに勝ったシャーウス・オリヴェイラなんて寝技でも立ち技でもOK、あんな風になると怖いモノなしですよね。そういう風になりたいです」
──下攻めをして、フィジカル差も感じさせなかったです。
「僕、MMAはフィジカルじゃないと思っています。テクニックで負けている人間が、いくら体が強くても通じない。いくら強いパンチが打てても、当たらないと何もならない。KOできるパンチは、力でなく技術です」
──つまりこのままライト級で戦い続けるということですね。
「はい。海外にいってもライト級で戦います。マイケル・チャンドラーは173センチで、僕とあんまり変わりません。それに大きくしている選手は骨と内臓が弱まっています。僕はそういうことはしないのでチャンスはあると思っています」
──次に関しては川名雄生選手の名前を挙げ、修斗世界ライト級王座挑戦をアピールしました。
「ハイ。それ以外の選手は興味ないです」
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